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「 5分間ミーティング 」

園長 平野春江
 先月、乳児クラスの親子を対象とした『わくわくフェスタ』が開催されました。日頃、乳児の子どもたちが教育・保育の中で熱中して遊んでいる遊びのコーナーを設け、限られた時間ではありますが、親子でゆったりとした時間を共有して頂きたいという願いで計画いたしました。開催後、保護者の皆様から沢山の温かな御声を頂きましたので一部ご紹介いたします。
・絵本コーナーでは日頃は兄弟もおり、2人きりでゆっくり本を読んであげられる時間が作れないので嬉しそうに何度も絵本を選んで持ってくる姿が心に残りました。(2歳児)
・おうちモンテコーナーでは、息子がぽっとん落としにはまっていて、まだやりたいと帰りに泣く程でした。帰りに材料を買ってきてすぐに続きを家で遊べました。(0歳児)
・スノードーム作りにじっくり取り組んでいました。ハサミを上手に使っていて驚きました。(1歳児)
・体を動かしたり、手先を使ったりと色々なコーナーがあり楽しめました。(多数)
 わくわくフェスタの遊びのコーナーを考えるにあたり、まずはクラスの担任間で子どもたちが夢中になっている遊びは何か?どのような成長が見られているのか?等を話し合いました。その内容を乳児クラス全体で共有し、コーナーの内容を決めていきました。当園は、行事を開催するにあたり、子どもたちが無理なく自分自身を表現して楽しめるような内容を考えるようにしております。その為には、子どもの姿を語り合う話し合いは、大変重要となります。このことは、行事に限ったことではなく日頃の教育・保育を運営していく中でも同様です。子どもたちは、自分を取り巻く世界と関わり、響き合いながら、「これは楽しい」「これは気になる」といったことを生活や遊びの中で探していきます。こども園は、こうした子どもたちの探求心を支援するための環境を整えていきます。そのために保育者が子ども一人ひとりを観察して、「この子は、こんなことをしている時にいい顔をするのだな。目を輝かせるのだな。」という場面を見つけたり感じ取ったりすることから始めます。そして大切なのが、一人の子どもを複数の保育者の目で観察し、多角的に子どもを捉えていくことです。そこで必要なのが、子どもの姿を共有する日々の話し合いです。保育者たちが自ら考えて生み出した『5分間ミーティング』です。子どもの午睡中、連絡ノートやドキュメンテーションを作成する合間に5分間を生み出してクラス担任全員が集まり、子どもの姿や保育者の関わり等についての話し合いや共有を行います。子どもが大好きで教育・保育にやりがいを持っている保育者たちが集まって子どもの姿を語り合うのですから、5分間ミーティングといいつつも実際は10分、20分…となることもしばしばです。でも、この日々の語り合いは、子どもの個々の育ちに応じた保育者の関わりや環境を考えるための手立てへと繋がっていきます。子どもを多角的に捉えて理解を深めていく中で、保育者一人ひとりが適切な子どもへの関わりを考え、教育・保育を運営する上での助け合いや連携が自然と生まれていきます。このような空間の中で毎日を過ごす子どもたちは、安心や心地よさを覚え、自分以外の友達にも少しずつ意識を向けられるようになり、一緒に遊んだり、困っている友達がいれば手伝ってあげたり等の姿が見られるようになります。そうしてクラスとしての集団が作り上げられていきます。3月末には、保護者の皆様のご協力を頂きながら、(年度末特別保育)次年度へ向けて園として、クラスとして、子どもたちの育ちへの願いや計画等をじっくりと話し合う予定でおります。そして、何よりも保護者の皆様にお子様についてお話を丁寧に伺いながら、ご家族と園とが共にお子様のご成長を見守ってまいりたいと思います。3月は、神様に祈りながら過ごしてまいりました33名のきりん組の子どもたちが巣立ちの時を迎えます。職員一同、心を込めて送り出したいと思います。在園児の保護者の皆様、1年間、当園の教育・保育にご理解ご協力を頂きありがとうございました。2024年度も、どうぞよろしくお願いいたします。