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「秩序を感じて」

園長 高木 智美
 新年度が始まってから、早半年…あっという間にもう10月ですね。気持ち良い秋晴れの下、伸
びのびと身体を動かすことを楽しんでいる子どもたち。ますます秋の深まりを感じているこの頃
です。先日はお忙しい中、講演会・懇談会にご参加いただき、誠にありがとうございました。お
子さんの成長を、写真やビデオで確認できたことを大変嬉しく思っております。また、お家での
様子や、子どもの悩みについて共有できたことが、今後の保育に役立つ貴重な時間となりました。
保護者の皆様からの温かいご協力に心より感謝申し上げます。これからも、お子様たちが笑顔で
過ごせるよう、職員一同努めてまいりますので、引き続きご協力をお願いいたします。
 先日の出来事。2歳児クラスのA君が積み木で遊んでいました。積み木はすべて同じ長方形の形
であり3色に分かれています。A君は、一通りの遊びをして満足すると積み木が入れてあった箱に
もどし始めました。自分なりの決まりを見つけたようで積み木を色ごとに分け長方形の箱に並べ
そろえていました。縦と横と、並べ方次第ではぴったりと収まらず欠けた状態になります。する
とA君は「ないね」とつぶやき、じっと積み木を見つめながら並べかえてみたたり最初からはじ
めてみたりを繰り返しています。箱にぴったりと収まるということを楽しんでいるようでした。
大人だとつい、箱にさえ収まってさえすればいい、早くしまってしまおうと思いがちですが、A
君は「こっちが赤、こっちが青、ここが黄色。」と、自身の手と目を使って、それぞれ色をそろ
え、積み木の向きを確かめ、箱に並べる色の順番を考えながら遊んでいました。この時期の子ど
もはきれいにそろえたい、順番があると安心するという秩序感が育つ大切な時期です。大人から
見ると時間がかかることもありますが、子どもにとっては考える力を育む貴重な瞬間です。こう
いった体験が、集中力や自信、内面の満足感を育くんでいくのだなと感じる出来事でした。
日々の中で子どもたちが見せてくれる並べる、そろえる姿は成長の過程のひとつかもしれません
ね。ご家庭でも、子どもが自分なりも順番や片づけ方にこだわるときはぜひ、そっと見守ってあ
げて下さい。私たち保育者も子どもたちが自分で秩序を見つけていく時間を一緒に楽しんでいき
たいと思います。