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「この指、パパ」

風になびくコスモスを見ると秋だなとしみじみ感じますね。秋は気温差が大きく体調を崩すことが多くなりがちですが、空気が澄んでいて過ごしやすく、食べ物が美味しくて、気持ちが落ち着く季節ですね。子どもたちは短い秋を様々な視点から楽しんでいますよ。
緊急事態宣言がようやく解除されました。しかし、私たちの生活が以前のような形にはならず、まだまだ注意が必要です。「解除されたから大丈夫」「ワクチン接種をしたからお出かけできる」ということではなく、“どのように過ごせば良いのか”私たち大人が考え、行動することで子どもたちの意識にもつながっていくのではないかと思います。「こんなに人がいると思わなかった」というテレビのインタビューを聞くことがあります。おそらく、皆「コロナになったら困る」と思いながらもコロナになるのは他人事なのか、誰かがステイホームをしていると思っているのか、または、子どもが外に出たがるから出てきたといったところなのではないでしょうか。子どもが動きまわりたいから出かけずにはいられないのではなく、おうちで楽しく過ごす方法を子ども達と共に考えていくのも、楽しい時間となるのではないかと思います。私自身、子ども時代を振り返った時、クイズ番組の出題方法を真似て、自分でクイズを出し、それに家族が答えるという遊びを我が家で楽しんだ思い出があります。どこかへお出かけしなくても、子どもたちがもっとやりたいと思う遊びは実は身近なところにあるものです。子どもが出す『なぞなぞ』は結構難しいですよ。今、どのような時なのかを家族みんなで考えることも、子どもたちにとってとても貴重な時間です。考える経験を重ねることで少しずつ身についていくのでしょうね。
ところで、先日、お迎えの時、機嫌よく何かを口ずさんでいる2歳児さんがいました。聞こえてきた歌は「♪~優しいパパ♪」。『お話し指さん』をうたっていることがわかりましたが、よくよく考えてみると、親指は“太っちょ”パパで、“優しい”のは人差し指のママなのです。パパがお迎えに来てくれて、帰り道がいつも楽しい時間なのではないかなと想像するとこちらが温かい気持ちになりました。歌はクラスで歌っているのではなく、遅番の時間帯で歌っているようで、大勢の大人とのかかわりが子どもにとって様々な影響を与えている一幕でした。   小南 律子