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「ウキウキ」

街中の飾りがクリスマス仕様となり、心がウキウキしてきます。2021年も残り1ヶ月を切り、慌ただしい日々の中に心がほっこりする時間ですね。園内の飾りも少しずつ増えています。子どもたちは少しの変化に気付き、保護者の方に知らせている姿がよく見られるのですが、その時にゆったりと「ほんとだね」「増えているね」とお話されている声が聞こえ、子どもたちと穏やかな時間を共有していることが伝わってきます。毎年、気持ちが温かくなる場面です。
先日、ピアジェの『構成論』を学ぶ機会がありました。斜面を用意し、そこに何を転がそうかと考えた時、私たち大人は丸いものを準備します。それは丸いものが転がると知っているからであり、子どもたちがするのであっても転がる物を揃えておこうとします。しかし、それでは大人が経験した結果であり、子ども自身は斜面への働きかけを行っていないことになります。「できる、できない」ではなく、子どもがその物にかかわろうとすることが重要であり、子ども自身が能動的に環境にかかわれるよう、また『自分で考え、学ぶ力』を持っているという視点から子どもの力を十分に発揮できるように支えることが大人の役割りだということです。“自己肯定感=成功体験の積み重ね”ということに意識がいき過ぎていたことに気付くことができました。うまくいかない状況になっても、「大丈夫」と受け止めてくれる環境や「これはダメだった。次をやってみよう」と思える気持ちの切り替えが育つかかわりが大切だったとわかり、貴重な時となりました。子どもたちが周囲の物に自らかかわろうとし、自分自身で物と物の関係性を見つけていくことができる環境を整えていこうと思います。                 小南 律子