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「繰り返しを楽しんで」

新たにできた日よけシェードのお陰で、体感温度が下がり、園庭の広範囲で水遊びを楽しんでいます。水や泥の感触は五感を刺激し、体だけでなく心も開放されていきます。一方で雷注意報が出て急遽園庭に出られないこともありました。過ごし方を工夫しながら子どもたちと夏を楽しんでいきたいと思います。7月は夏まつりごっこに親子で夏まつりごっこと、園全体でおまつりを堪能することができました。夏まつりごっこは今年も昨年に引き続き、幼児クラスの子どもたちが自分たちでお店を考え、出店しました。話し合いにも時間をかけたことで、自分の事として行事を迎える意識はどんどん高まっていきました。進める中で、最初の計画とはお店が変わったり、やりたいことが増えたり、その変化も含めて楽しんでいるようでした。
何回同じお店に行っても「いらっしゃいませ!」とまるで初めて来店したかのように全力で接客をしてくれる店員さんがいたり、どこにお化けがいるかすでに熟知しているのにお化け屋敷に入るたびに「ギャーッ」と怖がってみたり、本物ならとっくにお腹をこわしてしまうくらい色々な味のかき氷を食べたり、繰り返しを楽しんでいました。親子で夏まつりごっこでも、ボール投げや魚釣りを何回も楽しむお子さんの姿を目にされた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
子どもは生活やあそびを通して多くのことを学んでいます。そして基本的に繰り返しが大好きです。同じことをしているようでも最初は手探り状態から始めて何度も繰り返すうちにいろいろなことに気付いていきます。また、同じ行動を繰り返すと、結果が分かり先の予測できるため、安心して遊ぶ事ができ、自信にもつながります。こうして次に起こることが分かっていても期待して取り組むことができます。そしてとことん堪能すると満足して次のことに目を向けていきます。子どもは、常に今興味のあること、好きなこと、いわゆるマイブームを持っています。マイブームは次に進むためのステップです。
大人には何年もかけて積み重ねてきた膨大な経験があります。しかし子どもたちは新たな情報として今まさに沢山のことをインプットしています。小さいと思える変化や発見も子どもにとっては大切な一つの経験になり積み重なっていきます。今後も、子どもが自由に環境に働きかけて自分を発揮できる道を見つけていくような力を育みたいと思います。 

改めまして、親子で夏まつりごっこでは平日のお忙しい中、多数ご参加いただきありがとうございました。夕方開催の夏まつりごっこは、参加時間の調整など保護者の皆様のご協力の上に成り立っています。これからも皆様と連携しながら、子どもたちの心に残る充実した行事作りに取り組んでいきたいと思います。
岸本 正子