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9月コラム「自己中心から脱中心」

「自己中心から脱中心」

 9月に入り、まだまだ残暑は厳しいですが、朝晩は涼しい風が吹くようになり少しずつ過ごしやすくなってきました。8月末日にプール納めを行いました。どのクラスも神さまに、夏の間事故や怪我がなく水(お湯)遊びやプール遊びを十分に楽しませていただいたことに感謝のお祈りをし、幼児クラスでは、子どもたちが挑戦したことや頑張ってできるようになったことを言葉で伝えあいました。その後プールでは、「見てみて」と言って顔つけやワニ泳ぎやバタ足などを見せてくれたり、年長児が「水の中で目が開けられるようになったよ」とお話してくれたので、私はプールサイドからですが水中じゃんけんを一緒に楽しみました。
 さて、先月は聖隷浜松病院ひばり保育園の坪川紅美先生を週2回お迎えして保育環境についてのアドバイスをいただき、講師もお願いし、『子どもたちの姿を見て、発達を知る~集団ゲームを通して~』と題し、集団ゲームに取り組む子どもたちの姿をビデオに撮り、発達の特徴を捉えることを目的に園内勉強会を行いました。その中で学んだことを皆様にお伝えいたします。3.4.5歳児がそれぞれに5~6人で「よーいドン」と走り、走り抜けた時、「誰が1等賞だった?」と尋ねました。すると、3歳児は全員「はーい」と手をあげました。4歳児は一人手をあげ、5歳児は周りの子の顔をみていました。ビデオの子どもの姿と坪川先生の解説から3歳児は周りがみえておらず、ゴールできたことの満足感が1等賞であり、5歳児は競争に対する理解があり、4歳児は競争の意識が出てきている時期であることを教えていただきました。坪川先生は、2,3才は自己中心(心理的に自分の視点から物事を考える時期であり、わがままとは異なる)5才の途中から脱中心(自分の視点と相手の視点を同時に考えることができる時期)とおっしゃっていました。また、5歳児の園児がタパタン(3目並べの応用系)というボードゲームをしました。ルールを理解すると対戦が始まり様子や表情を見ていると考えながら駒を置きながらも相手の置く位置もきにしているようでした。レベルⅠ:戦略を攻めしか考えられない。レベルⅡ:攻めか守りかどちらかしか考えていない。レベルⅢ:攻めも守りも同時に考えられる。繰り返すことで相手の気持ちを考えることにつながるそうです。これからも集団遊びを通して子どもの発達段階を踏まえながら、大人はあまり口出しをせず、子ども自身が考える機会を設け相手の気持ちがわかる人に育ってほしいと思います