１月の聖句

聖隷三方原病院　　池谷明高
聖書が示す神様は、太陽や雨の恵みのように、私達が人として生きるために必要なものを、無条件に惜しみなく与えます。裸で生まれてきた私達が、手にしているものはすべて与えられたもの。だからこそ、誰かに用いることができます。用いることで、持っているものの意味も分かります。与えれば、空（から）になり、そこにまた新しいものが入ってきます。与えてこそ、失ってこそ、得られるものもあります。
時間も、知識や経験も、人生そのものも誰かのために与えることができます。親は時に命でさえも子供のために捧げます。イエスが私達のために命を捧げられたように。自分のものとしなければ手放せます。しがみつくことも、手放せずに苦しむこともありません。与えてくれた人にお返しすると考えるからです。
与えることは、見返りを求めません。同時に与えられているものがあるからです。教えることは、教わることであり、支えると同時に支えられている面があるのと同じです。お互いに与えあう関係の中でこそ私達は豊かにされます。喜んで与えることの喜びを、子供達と共に分かち合えればと願います。