グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム  > 園長コラム  > 子どもたちの力を信じて

子どもたちの力を信じて

園長 加藤可織
 今年は梅雨入りが遅かったものの梅雨明けは早く、セミの鳴き声と共に夏がやってきたように感じます。熱中症警戒アラートが連日発令されることが多く、戸外遊びやプール遊びが限られた中でしか行えないのが現状です。室内で過ごすことが多いですが、子どもたちの興味や関心を大切にしながら、夏ならではの遊びを今後も楽しんでいきたいと思います。天気の急変や気温等に気をつけ、安全に十分配慮しながら過ごしていきます。
 先日、7月5・6日にみどり組の1泊保育がありました。1泊保育では、「親元を離れて保育者や友だちと2日間一緒に生活することで自分のことを自分でしようとする。」「友だちと関わりを深めながら、協力し合うことや楽しさ、達成感を感じる。」ことを目的としています。みどり組の子どもたちは、当日を迎えるまでドキドキする気持ちとワクワクする気持ちで過ごしていました。当日の朝、保育室に行くと目を輝かせ、「バス、もう来た!?」「早く行きたい!!」と心を弾ませている様子が全身から感じられました。バスに乗って科学館に行ったり、夕食のカレーを食べたり、ホールで自分たちが作ったランタンを灯しながら礼拝を守ったり…普段過ごしたことのない時間帯を園で過ごす子どもたちからは不安な表情よりも“次はどんな楽しいことが起こるんだろう?”“楽しみ!”という様子が感じられました。だんだんと薄暗くなっていく中で、グループに分かれて園内クイズラリーを行ないました。同じグループの友だちと協力して答えを考える姿が見られる中、私は2階のテラスで子どもたちが来る様子を伺っていました。テラスに貼られた問題には、【『きらきらぼし』か『ロケットにのって』どちらかをみんなでうたおう】と書かれていました。グループでどんな風に話し合いをするのか少し離れたところから見ていると「星がもうすぐでるから『きらきらぼし』がいいんじゃない」「『ロケットにのって』が好きだから」「どっちがいいかな。どうしよう」と友だちに自分の気持ちを伝えながらも相手の言葉に悩む姿があり、気持ちの折り合いをつけていく様子を見ることができました。子ども同士互いに納得し、空を見上げながら歌う姿は心が温かくなり、きっと神さまも耳を傾けて聞いてくれているのではないかと思いました。暗くなったみどり組保育室にみんなで泊まり、朝食を一緒に食べた子どもたちの顔は前日よりも更にたくましくなったように感じました。子どもたち一人ひとりが1泊保育で様々なことを経験し、一回りも二回りも大きく成長をしたのではないかと思います。
 7月下旬から中学校や高校が夏休みに入り、その期間を利用して多くの学生たちが保育体験や保育ボランティアに来ています。その中には、卒園児もたくさんおり、大きく成長した子どもたちの姿に驚くと共に園に来てくれたことを嬉しく思っています。卒園後も様々な所で成長した姿を目にしたり、得意なことを活かして頑張っている姿を知る中で、今を生きる子どもたちが様々なことを経験し、“やってみたい!”という気持ちと“失敗してももう一度やってみれば大丈夫!”という気持ちを持って大きくなっていくことを願っています。パリオリンピック後には、パラリンピックも開催され、卒園児である鈴木孝幸さんも出場されます。みんなで応援をし、夢に向かって頑張る姿から多くの力をもらい、子どもたちが持っている無限の力を広げていきたいと思います。
 今月は夏季特別保育期間もあり、保護者の皆様にもご協力をいただいておりますがよろしくお願いいたします。