令和元年度 聖隷佐倉市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 164 307 96 140 377 576 1096 1842 1129 238
 2019年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計しました。年齢階級別にみると60歳以上の患者さんの割合が全体の7割を占めています。高齢化に伴い佐倉市だけではなく、近隣の市にお住まいの患者さんも多く来院しています。また、10歳以上の患者さんが多いのは、主に整形外科の側彎症に関する入院が多くなっているからです。県外からも患者さんが来院し、手術を実施しております。
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外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 118 5.19 4.85 0.00% 68.36
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 20.35 15.02 0.00% 70.94
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 24 3.33 2.78 0.00% 68.17
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病 なし 23 2.74 2.63 0.00% 71.17
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 10.35 7.13 0.00% 58.85
 外科で最も多い入院症例数は鼡径ヘルニアです。腸等の臓器が太ももの付け根に飛び出してしまう疾患でメッシュなどの人工補強材筋膜の弱い部分に入れ補強する手術を行っています。
 近年、健康診断受診の増加やピロリ菌感染胃炎の減少により、胃がんの手術件数が減少しました。それに変わり、大腸ポリープ(良性腫瘍)や大腸がん(結腸悪性腫瘍および直腸悪性腫瘍)の手術が必要な患者さんが増加しています。手術に際しては侵襲性の少ない腹腔鏡下での手術を第一選択としております。転移を伴うかなり進行した場合でも抗がん剤との組み合わせにより根治できる割合が増えてまいりました。当院ではできうる限り副作用のない治療を目指しています。
 次いで胆石症及び胆石を原因とした胆嚢炎が多く、ほとんどの患者さんは腹腔鏡での手術が可能です。胆石があっても症状が全く無ければ、必ずしも手術は必要ではなく、胆石発作予防のための手術となります。しかし、症状が出現した場合は早期手術治療が推奨されています。炎症が強く重篤な症例では腹腔鏡の手術は困難で、開腹手術が必要なことも有ります。
 虫垂炎、大腸憩室炎、憩室出血に対しては、手術をせず、まず絶食のみで保存的加療を行います。炎症の場合は抗生剤を用いて治療をします。再発を繰り返す場合は手術をお勧めします。また、重症度によっては早期手術が必要なことも有ります。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 129 2.00 2.03 0.00% 58.62
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 33 2.33 3.34 0.00% 69.09
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 22 14.32 11.51 0.00% 73.09
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 12 6.58 9.59 0.00% 70.58
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術あり 11 8.73 8.34 0.00% 62.45
 人間ドック、健診等の検査で肺陰影等による要精密となり受診する患者さんが増えています。必要に応じて1泊2日の入院期間で、気管支鏡を使って経気管肺生検の検査を行います。
悪性の検査結果の患者さんに対しては、抗がん剤投与の治療や、胸腔鏡下悪性腫瘍摘出手術を行います。平均的に12~13日で退院となります。
進行した悪性胸膜中皮腫に対しては抗がん剤で治療します。
また、肺がんが原因の呼吸苦、疼痛、食欲不振等の保存的治療も行っています。
 当院では、健診、外来、入院、手術、抗がん剤治療と、一連をとおした治療を行っており、よりスピーディーな医療の提供に努めています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 23 7.13 5.01 0.00% 57.83
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 14 5.29 5.45 0.00% 47.71
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 14 6.86 7.80 0.00% 26.57
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 29.91 20.84 9.09% 76.73
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 手術あり 手術・処置等2 なし 10 7.00 7.37 0.00% 61.50
主な診療内容はメニエールやめまい、咽喉頭の炎症に対する内科的治療と扁桃・アデノイドや甲状腺の切除等の外科的治療があります。
 入院加療を必要とするメニエールやめまいが最も多く、ステロイド投与、めまいや嘔吐などの症状を抑える投薬をします。
扁桃・アデノイドの炎症疾患は咽頭痛で食事が取りづらい為、抗生剤の点滴を実施しています。IgA腎症などの腎疾患の患者さんに対しては当院腎センターや小児科と連携し、病巣感染の原因となっている扁桃の摘出手術も多数実施しています。
 このほか、当院医師が嚥下の専門医であることから誤嚥性肺炎後の嚥下困難の患者さんの治療や脳疾患などの後遺症で嚥下困難な患者さんに対して嚥下内視鏡、嚥下造影検査による診断、評価、治療(手術)など積極的に取り組み、多数他院からご紹介いただき嚥下機能の改善、摂食機能療法なども行っております。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 43 3.58 3.01 2.33% 68.67
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 3.21 4.40 0.00% 76.83
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 4.20 5.34 0.00% 72.47
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 10 3.00 3.15 0.00% 69.70
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17.71
 主に虚血性心疾患・不整脈・心不全・下肢動脈硬化症の治療を行っています。最も多いのは、狭心症・心筋梗塞に対する「心臓カテーテルによる検査・治療」の為の入院となっており、年間約180症例行っています。
 心臓カテーテルによる治療では、経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)を行っています。また、下肢閉塞性動脈硬化症に対する血管治療では、四肢の血管拡張術(PTA)の治療を行っています。又、高齢者の人口増加に伴い、心不全患者さんも年々増えています。
 治療する患者さんの傾向として、「透析治療を行っている末期腎不全患者さん」・「リスクのある整形外科手術を控えた患者さん」・「生活習慣病を患っている患者さん」が多くなっております。医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、ケースワーカー等、多職種でカンファレンスを行い、患者さんによりよい医療を提供するよう努めています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100250xx99100x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 41 1.88 3.65 0.00% 9.66
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 22 2.00 2.15 0.00% 3.36
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 16 4.94 6.19 0.00% 2.19
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 6.33 6.64 0.00% 3.73
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 13 3.85 5.39 0.00% 5.85
 当院小児科は一般小児内科として地域医療に貢献することを目的に診療に当たっています。常勤医師のサブスペシャリティーは腎尿路疾患ですが、様々な疾患に対応しています。
 昨年度最も多く実施した検査入院は成長ホルモン分泌不全型低身長などの検査入院です。当院専門外来として週一回低身長外来を設けておりますが、上記の疾患を疑われる患者さんに対し、1泊2日または日帰りでホルモン分泌試験を行っています。その結果をもとに、外来で治療(成長ホルモンなどの投与)が開始されます。その他の検査入院としては、腎臓の組織を確認し治療方針を決定する腎生検や、食物アレルギーの患者さんに対し原因食物の負荷試験も実施しています。後者は実際に食べられる量についても確認しており、学校給食などへの対応に役立てています。
 入院治療を行う疾患で1番多かったのは、肺炎・気管支炎などの呼吸器感染症です。細菌性やマイコプラズマ、ウイルス性など様々な病因があり、理学療法を含め治療を行っています。2番目に多かったのは、気管支喘息です。気管支拡張剤の吸入・点滴・内服、ステロイド治療などで早期に自宅療養できるよう対応しています。3番目は胃腸炎です。通年でみられる疾患ですが、飲食を制限し、補液で比較的早期に症状は改善します。従って在院日数は短くなっています。また、ネフローゼ症候群や慢性糸球体腎炎などの腎疾患は他院よりのご紹介の患者さんも多く、ステロイドを始めとした免疫抑制療法を行うため入院期間が長くなります。ただしネフローゼ症候群でも再発時は、脱水や発熱、腎機能低下などがみられない場合には入院せず外来通院で治療を行っています。その他川崎病の患者さんも多く入院しており、冠動脈疾患の合併率は全国平均を下回る成績をあげています。また若年性線維筋痛症に対し、カウンセリングやリハビリテーションでの有酸素運動等で日常生活へ早期に復帰できるよう入院加療しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100XX01XX0X 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 341 2.41 2.63 0.00% 66.13
060340XX03X00X 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 副傷病なし 57 12.30 9.79 1.75% 74.65
060130XX99000X 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 副傷病なし 19 8.68 7.42 0.00% 68.89
060380XXXXX0XX 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 副傷病なし 17 6.82 5.39 5.88% 55.35
060300XX99X00X 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む。) 手術なし 手術・処置等2 なし 副傷病なし 15 13.47 11.64 6.67% 73.13
 近年の健康診断や人間ドックの受診者の増加に伴い、癌の早期発見が著しく増加しております。当院では内視鏡下で大腸ポリープ切除を目的に入院された患者さんが最も多い疾患となります。次いで結石を伴う胆管炎や胆嚢炎です。内視鏡を用いて胆管造影を行いながら、胆管内の結石を直接または砕いて掻き出す方法や、胆管や胆嚢の炎症を軽減させるために、一時的にステントやチューブを留置したりします。憩室に大腸菌などの腸内細菌が繁殖して炎症を起こした憩室炎等は安静や絶食、抗菌薬による治療を行い、平均で10日ほどで退院されます。胃腸炎はウイルスや細菌が原因の感染症で、嘔吐や下痢による脱水症を引き起こす場合が多く、補液を行うと数日で退院可能となります。次いで多いのは肝細胞癌で、肝動脈へカテーテルを通して抗癌剤を投与、更に詰め物をして血流を遮断することにより、癌細胞を壊死させる治療を行います。その他の治療法として、超音波で見ながら腹部から針を刺して癌組織に直接エタノールを注入して癌細胞を死滅させる方法や、電極針を同様に刺して高周波電極から発生する熱により、癌細胞を固めて死滅させる治療も行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280XX99000X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 副傷病なし 201 16.15 11.67 2.99% 71.95
110280XX03X0X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2 なし 59 3.36 4.74 0.00% 68.39
110280XX02X1XX 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 1あり 41 40.98 36.04 9.76% 67.17
050130XX99000X 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 副傷病なし 40 26.18 17.71 2.50% 76.62
110280XX99010X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 副傷病なし 36 25.06 14.23 2.78% 70.89
 当院腎臓内科では、検尿異常から透析導入後の合併症まで含めた総合的な腎医療を行っています。腎生検を基に、腎障害の原因を特定した上で、的確な治療法を選択しています。残念ながら腎機能が進行した患者さんに対しては、教育入院を積極的に取り入れ、食事療法・薬物療法・生活習慣の見直し等を行っています。更に腎機能が増悪した場合には、腎代替療法に備えた準備(内シャント・腹膜カテーテル挿入)を行い、適切な時期に透析導入を行っています。また、透析を導入した後にシャント閉塞・狭窄を起こした際には、経皮的シャント拡張術を行う等、様々な治療を行っています。
 当科への入院で特筆すべきものには、主に腎障害の原因を調べる為の腎生検入院や、慢性腎臓病の進行阻止の為の治療・教育の為の入院、透析導入期に関連する入院(内シャント手術や透析開始)等があります。腎生検は、腎臓病の正確な診断の為の検査で、約1週間程度の入院となります。当科で最も多いのが、慢性腎臓病の治療・教育入院ですが、通常1~2週間程度の入院期間で、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士など他職種が関わり、適切な薬物治療・食事療法・生活習慣の見直し等を行い、腎臓病に対する正しい知識を習得します。また、透析を行う為の準備として、内シャント(動静脈瘻)を作成する入院では、そのまま透析を開始される場合と、一旦退院してから症状や検査結果を見ながら、改めて透析開始の為に入院する場合があります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070180xx97xxxx 脊椎変形 手術あり 258 8.76 22.78 0.00% 29.32
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 125 31.26 25.94 57.60% 80.87
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 91 24.60 21.53 6.59% 68.43
070350xx97xxxx 椎間板変性、ヘルニア その他の手術あり 51 15.78 15.61 5.88% 54.92
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 49 30.33 17.74 0.00% 66.92
 主に脊椎変形(脊椎側弯症)・腰椎椎間板ヘルニアを代表とする脊椎疾患と股関節大腿近位骨折・変形性股関節症・肩腱板断裂を代表とする関節疾患に対する治療を行っています。
 脊椎変形に関しては脊椎側彎症手術を実施しており全国8位の手術件数となっております。対象は、小学生~高校生の患者さんが多く、県外からも多くの患者さんが来院しています。
 関節疾患では、股関節・肩関節・膝関節・手指関節についてそれぞれ専門的な治療を行っています。当院では、スポーツ外来を開設しており学生のスポーツ外傷にも積極的に治療を行っています。また高齢に伴う骨粗鬆症の原因による骨折が多いため、骨粗鬆症リエゾンサービス委員会を設置し、治療に取り組んでいます。術後は、症状安定後、リハビリ目的の為に転院される患者さんが多くなっています。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2 なし 73 7.56 6.10 0.00% 60.64
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2 なし 72 11.78 10.34 0.00% 63.08
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 37 2.32 6.48 0.00% 55.76
090010xx04xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等 19 8.26 8.03 0.00% 56.21
090010xx99x00x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 8.43
乳腺外科では近年、乳がん検診の受診者の増加に伴い、検診後要精密となった方が受診し、手術目的で入院治療をおこなっています。
最も多い疾患は、乳がんの患者さんに対する入院加療となります。
術式の選択は、手術中にセンチネルリンパ節生検を実施し、リンパ節への転移の有無を確認し、的確な術式の決定を行っています。
 いずれの場合においても、治療前、手術前に外来で、医師、看護師から患者さんに充分な説明をし、患者さんに同意を得た上で治療方針を決定しています。又、組織拡張器を用いた乳房の再建術も行っています。患者さんの状態により、術前化学療法の実施、術後の放射線治療、薬物療法等も実施しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 181 2.03 2.78 0.00% 75.22
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし 2.66
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 6.71
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 5.95
160250xxxx0xxx 眼損傷 手術・処置等1 なし 4.69
当院では白内障の患者の診療を最も多く行っており、令和2年6月より日帰り入院での手術を行っております。
血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180XX02XXXX 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 22 3.36 2.78 0.00% 68.00
050170XX02000X  指(手、足)の動脈等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 副傷病なし 16.61
050180XX99XX0X 静脈・リンパ管疾患 手術なし 副傷病なし 14.04
050190XX99X00X 肺塞栓症 手術なし 手術・処置等2 なし 副傷病なし 13.74
050170XX97000X 閉塞性動脈疾患 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 副傷病なし 11.74
 下肢の静脈瘤に対し、軽症では外来での硬化療法あるいは高位結紮術を行い、重症例では数日間の入院でストリッピング術を行います。下肢の閉塞性動脈疾患に対しては、まずABI(四肢血圧測定)検査を行い必要があればCTあるいはMRI検査を追加します。手術適応があると判断されれば下腿(膝下)や足背動脈へのバイパス術も積極的に行っております。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 定義副傷病 なし 74 3.09 2.49 0.00% 69.31
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 29 8.24 7.07 0.00% 69.52
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 24 10.13 8.52 0.00% 77.54
110080xx97x0xx 前立腺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 15 1.00 12.29 0.00% 67.27
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 12 8.83 8.98 0.00% 79.92
 千葉県北総地域も高齢化社会を迎え、尿路・生殖器疾患の治療件数が増えています。当科では前立腺癌・前立腺肥大症に対して内視鏡手術や、放射線治療を行っています。また、膀胱癌のような尿路悪性腫瘍の治療も国際的に標準となる治療法を勧めています。令和2年度より尿管結石等の治療も開始いたします。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 32 11 13 20 1 8,7
大腸癌 20 13 53 57 26 27 1 8,7
乳癌 68 56 20 25 1 8,7
肺癌 11 12 15 23 42 1 8,7
肝癌 33 18 1 8,7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 17 16.76 59.29
中等症 111 25.22 82.14
重症
超重症
不明
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 32 37.38 76.88 31.58%
その他
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 117 1.05 3.06 0.00% 68.01
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 40 4.23 5.90 0.00% 61.85
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 28 9.96 17.71 3.57% 71.32
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 20 3.85 14.00 0.00% 70.60
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 等 21 6.48 14.19 0.00% 69.57
 手術件数に関しても鼡径ヘルニアに対する手術が最も多くなっています。入院期間は概ね5日間です。次いで胆石胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多くなっています。入院期間は概ね1週間です。大腸がん(結腸、直腸がん)の手術も多く、胆嚢と同様、腹腔鏡手術の割合が増えています。それ以外には、胃がん、肝臓がん、膵臓がんに対する手術や、抗癌剤治療における埋込型カテーテル設置手術、内視鏡下で大腸にできたポリープの切除も行っています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他のもの) 14 2.79 5.86 0.00% 69.57
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 10 2.60 9.50 0.00% 72.90
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 10 3.40 4.40 0.00% 62.30
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)
 主な手術内容は、悪性腫瘍に対応して行う肺の切除です。当院で最も多く行われている胸腔鏡下で行う術式は、身体への負担が少なく、体表の傷が最小限です。患者さん一人ひとりの病状に応じて、最善の治療方法を選択するよう努めています。また、縦隔にできた悪性腫瘍に対する縦隔腫瘍摘出手術も行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 12 0.25 6.00 0.00% 29.00
K4611 甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) 等 10 1.20 4.40 0.00% 63.10
K403-23 嚥下機能手術(喉頭気管分離術)
K3932 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡によるもの)
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
 手術件数としては、扁桃摘出手術が最も多くなっておりますが、その他、脳梗塞後遺症による嚥下障害に対しての嚥下機能手術や、口腔・咽頭・喉頭などの早期癌に対する経口手術、甲状腺を中心とした頚部手術も件数が増えております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 26 2.08 1.85 3.85% 74.81
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 16 2.25 1.31 0.00% 73.19
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの)
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの)
K597-2 ペースメーカー交換術
 心臓カテーテルによる治療で、経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)を年間約50症例行っています。また、下肢閉塞性動脈硬化症に対する血管治療では、四肢の血管拡張術(PTA)の治療を年間約30症例行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 230 0.09 1.32 0.00% 66.13
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 146 0.03 1.36 0.00% 66.25
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 67 3.73 11.70 1.49% 73.52
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 198 9.89 7.89 0.00% 69.89
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 16 4.56 15.38 0.00% 79.06
 当科では3日以内の入院期間で行う内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術が最も多い手術です。大腸に出来たポリープを内視鏡を使って切除・治療するので 一般的な開腹外科手術と比較して、患者さんの負担は少ないです。
 次いで多い手術は、胆管や胆嚢の炎症を軽減させる為、内視鏡を用いて胆管造影を行いながら、胆汁の流れが悪くなった部分にステントを留置する内視鏡的胆道ステント留置術です。その他に消化管出血に対して内視鏡を使用し、クリップを用いたり、止血剤を散布、アルゴンプラズマにより凝固させ止血する内視鏡的消化管止血術があります。また、利尿剤投与の保存療法でコントロールのきかない難治性腹水に対し腹水濾過再静注を行っております。
 肝細胞癌に対して肝動脈へカテーテルを通して抗癌剤を投与、更に詰め物をして血流を遮断することにより、癌細胞を壊死させる血管塞栓術があります。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 77 3.73 4.88 1.30% 67.61
K610-3 内シャント設置術 64 8.75 26.67 9.38% 67.03
K6072 血管結紮術(その他のもの)
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術
K654 内視鏡的消化管止血術
 維持透析を行うために必要な内シャント設置術を行っています。また、シャントが狭窄又は閉塞となった症例に対して経皮的シャント拡張術・血栓除去術を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 等 161 3.47 27.98 6.83% 70.98
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 97 2.38 29.38 41.24% 75.85
K142-21 脊椎側彎症手術(固定術) 70 2.36 22.54 1.43% 25.59
K080-41 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単なもの) 51 1.69 29.90 0.00% 66.88
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 50 2.34 28.42 60.00% 81.44
 脊椎系が多く、主に脊椎側彎症に対する手術となっております。次いで、高齢者に多い大腿骨の骨折に関する手術となります。整形外科医師の中にも様々な専門分野があり、脊椎系、関節系(肩、腕、足、膝、股等)の医師が専門に特化した手術を行っています。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 73 1.00 5.56 0.00% 60.64
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 51 1.10 8.59 0.00% 63.94
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 等 25 1.00 2.28 0.00% 55.24
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) 18 1.39 11.22 0.00% 59.28
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 16 1.00 5.63 0.00% 56.50
 乳がんに対しての手術が主になります。「乳房温存手術」(がんが存在する部分とその周囲のみを切除)、「乳房切除術」(すべての乳房を切除する)、化学療法を行う際、薬剤を注入する為のカテーテル設置の手術も1泊で行っております。また乳房切除後の患者さんに対し人工乳房を用いた乳房再建手術も行っております。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 174 0.00 1.00 0.00% 75.21
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合)
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズを挿入するもの)
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの)
K220 結膜縫合術
 1泊2日で白内障に対し混濁した水晶体を取り除き「眼内レンズ」と呼ばれる人工的なレンズを挿入し、視力を回復させる水晶体再建術を行っています。
血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-2 大伏在静脈抜去術 22 1.00 1.36 0.00% 67.40
K6141 血管移植術、バイパス移植術(大動脈)
K6093 動脈血栓内膜摘出術(その他のもの)
K6145 血管移植術、バイパス移植術(下腿、足部動脈)
K6147 血管移植術(その他の動脈)
 最も多い手術は下肢静脈瘤に対するストリッピング術です。逆流している静脈瘤にワイヤーと通して抜去し、同時に小切開を追加し、太い静脈瘤をできるだけ切除する方法です。小切開は数カ所、2センチ程度です。他に下肢の閉塞性動脈病変に対し、人工血管を移植して血液を末梢へ流すバイパス手術等も行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 32 1.44 5.84 0.00% 69.91
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 24 1.63 7.50 0.00% 77.54
K843 前立腺悪性腫瘍手術
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術
 当科では尿路生殖器悪性腫瘍と、生活の質を左右する蓄・排尿障害を中心に手術を行っています。良性の疾患は内視鏡手術を第一選択肢とし、悪性疾患のうち、腎を摘出する必要のある手術は腹腔鏡手術を行っています。局所限局の前立腺癌に対して当院では強度変調放射線治療を中心に行っております。また、本年10月より結石に対する治療も積極的に行って参ります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.32%
異なる
 手術・処置等の合併症は、腎臓内科の治療で、血液維持透析が必要となり、シャント造設を行った患者さんが、術後、動脈硬化が強い場合や静脈が細い場合等、血管の状態により狭窄・閉塞をおこし、血管を拡張する手術を行う為に入院する場合となっています。
 また整形外科の手術で、人工股関節や、脊椎固定を行うスクリューを体内へ入れた患者さんが、術後、人工股関節や、スクリューがゆるんでしまった際、再度手術が必要となり、入院する場合です。どちらも、術後の患者さんの状態より発症する疾患です。
更新履歴
2020/9/18 2019年度・病院指標を公開いたしました。