認知症・せん妄ケアサポートチーム

認知症・せん妄ケアサポートチームとは

お体の病気やケガで入院されている認知症のある方や高齢の方が、安心して治療を受け入院生活を送れるようサポートを行う、専門知識を有した多職種からなるチームです。認知症ケア加算1に基づき活動しています。

主な活動内容

  • ケアのサポート主治医、病棟スタッフ、リハビリスタッフ等と協力し、患者さんに応じた適切なケアや環境の提供をサポートします。
  • 回診とカンファレンス患者さんの状況を把握し、病棟スタッフ等にアドバイスを行います。
  • アクティビティプログラムの実施体操やレクリエーション等アクティビティプログラムを提供します。
  • 薬物療法混乱の軽減や夜間の睡眠確保を目的に、主治医と相談し薬物治療を行う場合があります。

チームメンバー

  • 精神科医師
  • 老人看護専門看護師
  • 認知症看護認定看護師
  • 精神保健福祉士
  • 公認心理師
  • 作業療法士
  • 薬剤師

お問い合わせ

認知症・せん妄ケアサポートチームにご相談やご質問等がある場合は、各病棟スタッフまでご連絡ください。

せん妄についてのご案内

「急におかしくなった!? 認知症が進んでしまった?」それは「せん妄」という状態かもしれません。

せん妄とは

脳の機能が乱れることで出現することがある症状の一つです。せん妄では頭がぼんやりして時間や場所がわからなかったり、話のつじつまがあわなかったり、幻覚や妄想がでたり、食事が摂れなかったり、情緒不安定になったりする状態です。「半分寝ぼけたような状態」とイメージしてください。症状の良いときと悪いときの波があるのも特徴です。

せん妄になりやすい人

せん妄は入院患者さんの2-3割にみられる症状です。高齢者や認知症のある人、あるいは普段からもの忘れのある人などがなりやすいです。病気の具合によっては若い人でもなることがありますし、お酒や睡眠薬、安定剤などを常用している人がなることもあります。

せん妄の経過

病気そのものや手術、入院による環境変化、治療などで身体やこころに過度の負担がかかった時に起こります。認知症があったり身体の具合が悪いと入院する前から発症している場合もあります。多くは一過性で、負担となっている身体の問題が解決することで改善してきます。生活リズムをつけたり、安心できる環境を提供することで早く改善したり重症化せずにすむので、専門的なケアを提供するように心がけています。症状が強い、点滴を抜いてしまうなどで大切な治療が進められない、転倒や転落などの危険が高い場合には、一時的に脳の機能の乱れを改善するお薬を使ったり、専門チームへ相談することがあります。

お薬について

せん妄にはうつ病や不眠症、統合失調症というこころの病気に使う薬で脳の機能の乱れを整えることが有効とされており、当院でも必要に応じての使用を勧めています。

ご家族の皆様へ

「おかしくなってしまった、認知症が進んだ」などと心配されるかもしれませんが、病気がよくなって元の生活にもどることで多くは普段の状態に戻ります。せん妄の症状があるときは混乱して不安になっている状態ですから、心許せるご家族のサポートはとても大切です。面会の回数を増やしていただいたり、症状が出やすい夕方から夜にかけての面会をお願いすることがあります。無理のない範囲でご協力をお願いします。
お持ちいただきたいもの
  • 眼鏡
  • 補聴器
  • 時計
  • カレンダー
  • ラジオ、新聞、雑誌
  • 使い慣れた湯のみ、はし
  • 家族やペットの写真
質問などがありましたら、遠慮なくスタッフに声をかけてください。