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地域と共に

暑さも日々増していき、本格的な夏もすぐそこまで来ているようです。
6月からプール遊びが始まり、天気の良い日には園庭やテラスで水の心地よさを感じている子どもたちです。今月も年齢に合わせた夏の遊び(プールや水遊び、泥んこ、泡、氷、小麦粘土等の感触遊びなど)を十分楽しんでいきたいと思います。
また、6月から保育参加の受け入れが始まりました。どのクラスもたくさんの参加希望をいただき、6月14日~30日までの約2週間で11名の保護者の方がお子さんのいるクラスの保育へ半日参加してくださいました。友だちや職員との関わりや、園で過す中での“家庭とは少し違う園での姿”を見ていただく機会となったり、園の保育を実際に体験していただいたりすることで、日頃、ご家庭でお子さんから聞いている園での様子がより具体的にイメージしていただける機会となっているようです。実際に保育参加していただいた保護者の方からは『子どもの成長を感じ、保育に入って一緒に楽しませてもらいました』のようなご感想をいただきました。今年度の保育参加は2月ころまで受け入れを行う予定です。今後もたくさんのご参加、お待ちしています。

さて、花の日には、お花の持ち寄りをありがとうございました。今年度もiプラザや教会、警察署、自治会長さんのお宅等、日ごろお世話になっている地域の方へお花を届けることができました。直前に園内での感染症の流行があり、残念ながら子どもたちが届けることが出来なかった場所もありますが、手作りのカードと持ち寄っていただいたきれいな花束に、どなたも本当に喜んでくださいました。
その中で、昨年度に引き続き、訪問看護の利用者様にも訪問の際に職員を介して届けていただくことができました。小さな花束ですが、本当に喜んでくださり、「自分にできることはこれくらいしかないのだけど…」と広告で折った手作りの箱をプレゼントしてくださいました。子どもたちはその様子を訪問看護の職員から直接きくことができ、お花を喜んでくださったことはもちろんですが、子どもたちのために自分にできることをしてあげたいと思って下さったお気持ちが嬉しく、実際には会えなくてもこうしてつながりが持て来ることが有難いなと感じました。
 また、今年度からは近くのグループホームにもお花を届けに伺うことが出来ました。グループホームに向けて出発する時のことです。5歳児のA君が、「僕、おじいちゃんおばあちゃんは(近くに)いない。会ってないんだぁ」と『おじいちゃんおばあちゃんにお花を届けに行く』ことがイメージしにくい様子でした。コロナ禍においては、特に重症化リスクが高いとされている高齢者の方との触れ合いが難しい状態にあり、おじいちゃんおばあちゃんと気軽に会えなかったご家庭も多かったのではないでしょうか。A君は少し緊張もあったのか、向かっている間も「おじいちゃんおばあちゃんって誰?」「どこにいるの?」と気にかけながら歩いていましたが、だんだんグループホームが近づいて駐車場で待ってくれている姿が見えると、パッと表情が明るく笑顔になりました。グループホームでは、利用者様と職員の皆様が駐車場まで出て、手を振って出迎えてくださいました。手を振って応える子どもたちはなんだか気恥ずかしそうでしたが、温かく迎えて下さりとても嬉しそうでした。グループホームへの訪問は短い時間でしたが、とても温かく穏やかで心満たされる時間となりました。
 聖隷こうのとり富丘では、保育・療育で大切にしていることのひとつとして、地域とのつながりや様々な人たちとの関わりを大切にしています。様々な人たちとの出会いやふれあいから、たくさんの刺激を受けて人間関係がより豊かに育まれていきます。こうした貴重な体験を積み重ねられるよう、今後も地域・社会とのつながり、そして様々な人たちとの関わりを大切にした保育・療育を行っていきたいと思います。
園長 二村郁枝