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“成長を共に喜ぶ”

一年で一番寒い時期を迎えましたが、お天気のよい日には暖かい日差しの中、上着を脱いで夢中で遊んでいる姿が見られます。今年の冬は暖かい日が続いていますが、天気予報で冷え込む予想が出ている日には、前日から園庭やテラスに水を張ったカップを置いておき、氷づくりの実験です。どこに置こうかな?日影がいいかな?風が当たらないところの方がいいかな?水の量は?いっぱい?少し?考えながら最適と思われる場所を探します。冷え込んだ朝には「氷ができてるよ!」「触ってみて!ほら、冷たいでしょ!」と自然の不思議さを肌で感じていた子どもたちです。大人には寒くてつらい朝も、子どもたちにとってはワクワクする時間ですね。
 さて、12月、1月、2月で幼児クラスの希望されたご家庭を中心にクラス面談を行っております。また、1月末にはさくら組(こども園年長)の懇談会があり、小学校教諭の泉先生に小学校での様子や準備しておくとよいこと等お話しいただいたり、同じ地区のグループでディスカッションを行ったりする時間をもつことができました。
ご参加ありがとうございました。面談や懇談会を通して保護者の方とお話しする機会をいただく中で、入園時や今年度の初めの姿から大きく成長したお子さんのお話をたくさん聞かせていただくことができました。
 園でも日々子どもたちの成長が感じられる場面がたくさんあります。保育室を訪れた時のことです。0歳児クラスで、A君が半円型のウレタンブロックの前に真剣な顔で座っています。よく見ると、2個つなげたブロックの車をウレタンブロックの曲面に乗せようとしているようです。ブロックの車はタイヤがついているので、曲面に乗せると転がってしまいます。A君は慎重に、慎重に…、そーっと乗せて、そーっと手を離しました。車は見事、曲面の上にピタッと止まり、A君はそれを見て、にっこり笑って「できた!」と一言。緊張感と、その後の満足そうな顔に思わず私も拍手すると、A君はこちらに気づいて少し照れたように微笑んで一緒に拍手をしてくれました。入園時、泣けてしまうことも多く職員におんぶされている姿が印象的だったA君。また、慣れてからも人見知りで、担任以外には全力で不安を表していた姿もありました。そんなA君が、安心できる環境の中でじっくりとやりたい遊びに取り組み、できたことを一緒に喜ぶ私を受け入れてくれて共感できたことに、体や運動機能(指先)だけでなく、心も大きく成長していることを感じました。
 保育・療育の中には、こうした嬉しい姿がたくさん溢れています。そして、ご家庭でもこうした子どもたちの成長が感じられる場面があるとのお話を伺うことができ、それを一緒に喜ぶことができることを本当にうれしく思いました。また、先日、おたよりノートで、『登園時に園でお友達に優しくしてもらったこと、そして素敵なお友達に恵まれていることが本当に嬉しかったです。』と4歳児B君とC君のやりとりをみて、気遣いがとても嬉しかったとB君のお母さんが教えてくださいました。こうした子どもたち同士の関りや、育ち合う姿を保護者の皆様も一緒に見て喜んでくださることに感謝の気持ちでいっぱいです。
 今年度も残り2ヶ月となりました。こども園・かるみあという子どもたちが初めて過ごす小さな社会の中で、皆から愛され守られていることを実感できるよう、保護者の皆様と共に、職員全体で子どもたちの育つ力を見守っていきたいと思います。そして、子どもたち一人一人の成長を共に喜ぶことができましたら幸いです。
園長 二村郁枝