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「症状がないのに進む病気」を見逃さないために~ MRCPという新しい選択肢 ~


「お腹に症状はないから大丈夫」と思っていても、膵臓や胆のうの病気は、気づかないうちに進行していることがあります。
特にこれらの病気は、初期にはほとんど症状が現れません。だからこそ重要なのが、症状がないうちに異常を見つけることです。そのための検査のひとつが「MRCP」です。
MRCPは、MRI(磁気共鳴画像)装置を使い、胆のう・胆管・膵管といった体内の“管”を詳しく調べる検査です。通常、こうした部分を詳しく調べるには内視鏡を使う必要がありましたが、MRCPは横になっているだけで、体に負担をかけずに詳しい画像を得ることができます。体への負担が少なく、安心して受けていただける検査のひとつです。

MRCPで何がわかる?

MRCPでは、主に次の3つの臓器の異常がないかチェックします。

胆のう・胆管
胆石(石)、胆のうポリープ、胆のう炎、胆管がん など

膵臓(すいぞう)
膵石、膵管の拡張、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵臓がん など

肝臓の一部
肝臓からつながる管の状態

特に膵臓は背中側に隠れているため、一般的な腹部エコーではガスの影響で見えにくいことがあります。
MRCPは磁気を利用するため体型やガスの影響を受けにくく、膵臓の異常の早期発見に優れています。

腹部エコーやCTとの違いは?

メリット デメリット
腹部エコー
  • 手軽
  • 被ばくなし
  • 皮下脂肪やガスで見えにくい場所がある
腹部CT
  • 撮影が非常に早い
  • 放射線被ばくがある
  • 膵管の細かい変化は見えにくい
MRCP
  • 管(膵管・胆管)の描写が最も得意
  • 被ばくなし
  • 検査時間が長い
  • 狭い場所に入る
それぞれの検査の特長を活かしながら、必要に応じて組み合わせて診断を行います。

検査だけで終わらない安心のサポート

当院では、「健診」と「病院(診療)」の両部門が連携し、検査後のサポートまで一貫して行っています。

【2016年~2023年の実績】
  • 総検査数:816件
  • 専門医療機関への紹介:34件

その内訳は以下のとおりです。
  • 治療につながったケース:3件(胆のう摘出、膵腫瘍、肝腫瘍)
  • 当院での継続フォロー:25件(病院12件、健診13件)
  • 精密検査の結果、異常なし:2件

精密検査が必要と判断された方の多くが、治療や継続的な経過観察につながっており、
MRCPは早期発見・早期治療の入り口として重要な役割を果たしています。
異常の有無にかかわらず、医師が適切に判断し、その後のフォローまで丁寧に対応します。

見つけにくい病気を、早い段階で

膵臓がんや胆のうがんは、初期症状がほとんどありません。腹痛や黄疸(体が黄色くなる)などの症状が出た時には、すでに進行していることも少なくありません。
だからこそ、症状がないうちに、MRCPで「管のゆがみ」や「小さな結石」を見つけることが大切です。

特に、次のような方は検査をご検討ください。
お酒をよく飲む方
ご家族に膵臓の病気の方がいる方
エコー検査で「膵管拡張」や「胆のうポリープ」を指摘されたことがある方

将来の安心のために、MRCPという選択肢があります。一度検討してみませんか?
執筆者:放射線技師 上原
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