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ホーム > Ⅳ精神症状  >  B.不眠

B.不眠

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緩和ケアの対象となる患者ではせん妄を生じるリスクが非常に高いことを認識しておきます。せん妄か、せん妄になりそうな状態であれば、せん妄を悪化・励起しないように抗精神病薬や、鎮静作用のある抗うつ薬(テトラミド、トラゾドンなど)を最初に選択するのが無難です。
せん妄・閾値下せん妄がなさそうであれば、入眠困難と中途覚醒を聞き分けて、作用時間の異なる睡眠薬を組み合わせます。「ねむれない」という訴えを聞いたら、「寝付けない」のか「(寝付けるけど)起きてしまう」のかを聞き分けるようにします。


不眠の原因

不眠の原因になる要因を除外してください。

しばしばあるのは、以下のようなものです。


ステロイドの午後の投与→朝1回投与に変更。
夜間の持続点滴(頻尿)→可能なら日中だけで夜間ロックとする。夜間だけ投与速度を落とす。


夜間の疼痛・せき(分3処方で眠前に鎮痛薬が切れている)→分3処方を時間処方にする(8時間ごとなど)、眠前に鎮痛薬を定期投与する(ロピオン0.5A 眠前、アンペック坐薬10mg 眠前など)。
痛い・お腹が張る→眠前にオピオイドの投与(アンペック坐薬など)。
せん妄→せん妄の身体要因を除外してください。


せん妄でない場合

せん妄でなければベンゾジアゼピンの睡眠薬を作用時間に合わせて組み合わせてください。


程度非常に短い短い中程度長い
種類ゾルピデム
ルネスタ
ブロチゾラム
リスミー
サイレース
ユーロジン
ドラール
リボトリール

処方例
ブロチゾラムで始めて
寝つきが悪ければゾルピデムを追加(ブロチゾラム+ゾルピデム)
→寝つけるが中途覚醒が残ればブロチゾラムをサイレースに変更(サイレース+ゾルピデム)
残ればトリアゾラムへ変更

ゾルピデムで始めて
夜中起きてしまえばブロチゾラムを追加(ブロチゾラム+ゾルピデム)
→寝つけるが中途覚醒が残ればブロチゾラムをサイレースに変更(サイレース+ゾルピデム)
不安が強くて翌日にやや残したい時はリボトリール0.5mg追加(リボトリール+ゾルピデム)

※ 一般的にベンゾジアセピンを2つ(短いのと長めの)を組み合わせて、それでもうまくいかないときは、他の薬剤の選択になるので、緩和ケアチームかリエゾン精神に相談してください。

内服できない場合
よわめ :セニラン坐薬1コ、アタラックスP0.5~1A皮下・生食20mL静注(最大2Aまで)
しっかり:サイレース0.5A+生食100mLを30~60分で点滴(適宜入眠したら中止&覚醒したら再開、の繰り返し。最大量1Aまで)
呼吸抑制があれば途中でストップ

睡眠リズムの障害の場合
ロゼレム、ベルソムラの使用を検討してください