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ホーム >  管理栄養士コラム >  減塩は歳を重ねる前からが効果的 “早めの高血圧対策を”

減塩は歳を重ねる前からが効果的 “早めの高血圧対策を”


皆さんは、普段から食塩の摂取量を意識していますか?
「減塩」や「薄味」というと何となく味気ない気がして、血圧が気になってきたら取り組めばいいか・・と思われる方が多いと思います。
しかし、実際には高血圧になる前から気を付けていくことが大事です。

食塩摂取量の影響はじわじわと現れる

たとえば35歳の男性が1日当たり食塩14gの食事を続けたとすると、30年後には収縮時血圧が150mmHgと、Ⅰ度高血圧(収縮期血圧140~159mmHg、拡張期血圧90~99mmHg)のレベルに達しますが、1日当たり食塩7gの食事を続けた場合は、30年後の収縮時血圧が140mmHg未満でとどまるというデータがあります。
また、食塩14gの食事を摂取しているおよそ50歳の血圧年齢は、食塩7gの食事を続けた65歳の血圧年齢と同じというデータもあります。
(参考:「栄養成分表示を活用しよう④減塩社会への道」消費者庁)

子どものころからの味覚が影響

食塩摂取目標量(g/日)(日本人の食事摂取基準2020年)

食塩摂取目標量(g/日)(日本人の食事摂取基準2020年)

子どものころからの味覚は大人になってからも引き継がれます。
子どもの食塩摂取目標量は成人より少ないですが、実際には成人とほぼ同じ量を摂取している子どもが多いといわれています。
家族で一緒に減塩を意識していけると良いですね。

減塩

食卓には醤油さしや食卓塩を置かない、漬物は付けない、汁物は汁より具を多くする、
スナック菓子は控えるなど、小さなことからはじめていきましょう。

人間ドックの食事体験で日々の食生活の振り返りを

聖隷予防検診センターの人間ドック食は『はままつ食de元気応援店』に登録し、「減塩推進」の取り組みを行っています。

12月から提供する冬メニューの食塩使用量は2.9gです。
人間ドック食の味が薄いと感じる方は、普段の食事の食塩摂取量が多いことが考えられます。
ぜひ比較していただき、今後の味付けの参考にしてみてはいかがでしょうか。
酸味やうま味、香味野菜などを上手に取り入れてみましょう。

聖隷予防検診センタードック食 冬のメニュー

聖隷予防検診センタードック食 冬のメニュー

エネルギー 751kcal
たんぱく質 26.3g
脂質    22.9g
飽和脂肪酸 1.81g
炭水化物  103.3g
食塩相当量 2.9g
人間ドックは受診当日に朝食を摂っていないため、人間ドック食のエネルギーは少し高めになっています。
聖隷予防検診センターでは、味噌汁の量やドレッシングの量を減らして提供することもできます。
食塩摂取量をさらに抑えたい方は、食堂スタッフにお気軽にお申し付けください。

高血圧の原因は食事だけでなく、運動不足や喫煙、睡眠不足などさまざまなものがあります。
ご自身の生活で気になる点がございましたら、人間ドック受診の際、保健指導担当スタッフにお気軽にご相談ください。

聖隷予防検診センター 管理栄養士 遠藤怜子
2023.11.20掲載