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栄養科通信



【最新号】2025年7月号

土用の丑の日

2025年の土用の丑の日は、7月19日(土)と7月31日(木)で、7月19日を一の丑、7月31日を二の丑と呼びます。
土用は立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれの前一八日のことで、土用の丑の日は、その中の丑に当たる日です。特に夏の土用の丑の日にはうなぎを食べる習慣が定着しています。うなぎを食べる理由は江戸時代に平賀源内がうなぎを食べることで、夏バテを防ぐという提案をしたことがきっかけで、うなぎを食べる習慣が広まりました。
うなぎ以外にも、うどんや梅干し、瓜科の野菜、牛肉など「う」のつく食べ物や、黒い食べ物、土用餅、土用しじみなども食べられていました。

◎うなぎ
現在最もポピュラーで、栄養価が高く夏バテ対策に効果的であるとされています。
◎うどん
暑い日でも食べやすく、体調を整えるのに役立つ食材として食べられています。
◎梅干し
消化を助け、腸内環境を整える働きがあるため、夏場に特に食べられる習慣があります。
◎瓜(ウリ)
きゅうり、すいか、カボチャなど夏が旬の瓜類はビタミンも豊富で、体のほてりや熱をとる効果があります。
◎黒い食べ物
しじみ、どじょう、なす、黒豆、黒ごまなども、土用の丑の日に食べられる風習があります。

土用は季節の変わり目であるため、体調を崩しやすい時期です。そのため、土用の期間中は、滋養のあるものを食べる、早寝早起きを心がけるなど、健康に気をつけるようにしましょう。

うなぎときゅうりの酢の物(2人分)の作り方

【作り方】
① きゅうりは千切りにして、塩で軽くもむ。
②うなぎは1センチ幅に切る。
③☆の調味料を混ぜて、①と②と和える。
④器に盛り付け、山椒を少々上から振りかけて完成。
材料
  • うなぎ蒲焼き ……80g
  • きゅうり ……100g
  • 塩 ……少々
  • ☆おろし生姜 ……少々
  • ☆砂糖 ……3g
  • ☆塩 ……1g
  • ☆米酢 ……15g
  • ☆醤油 ……9g
  • ☆うなぎのたれ ……10g
  • 山椒 ……少々
【栄養成分 (1人分あたり)】
◎エネルギー:142kcal◎たんぱく質:8.5g◎脂質:7.8g◎炭水化物:8.7g◎塩分:2.4g
管理栄養士 小倉

2025年6月号

梅雨に負けない3つの食事ポイント

梅雨の季節は雨や曇りが続き、湿気が多く、変わりやすい天候は身体にとってストレスとなります。体調を崩しやすいこの季節に注意してほしいポイントをご紹介します。
【1日3食食べて必要な栄養補給を】1回の食事で食べられる量には限りがあり、欠食してしまうと栄養が不足してしまいます。体調を崩し食欲がなくなると更に栄養が不足してしまうため、3食食べて必要な栄養を摂取しましょう。
【主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事を】主食は身体のエネルギー源になり、主菜は身体を作るもとになり、副菜は身体の調子を整えるものになります。この3つをそろえたバランスのよい食事を心がけましょう。
【疲労回復効果のある食材を】梅雨は自律神経が乱れて疲れやすくなるため、疲労回復効果のある食材を意識して摂取するとよいとされています。
◎ビタミンB群:ビタミンB群は食べたものをエネルギーに変える「代謝」を行う際に役立つ栄養素です。不足すると代謝が上手くいかず、エネルギーが十分作られない状態になり、疲れやすくなります。ビタミンB群は豚肉や鶏肉、マグロやカツオなどの赤身の魚、大豆やゴマなどに多く含まれています。
◎クエン酸:クエン酸には疲れの原因である「乳酸」を身体の外へ排出したり、身体の疲労物質を分解したりする働きがあります。クエン酸はみかんやレモンなどの柑橘類や梅干しなどに含まれています。

疲労回復効果のある和え物を紹介します。いつものメニューに追加してみてください。

もやしのさっぱり和え(2人分)の作り方

【作り方】
① もやしをゆで、ざるにあげ、水気を絞る。ミョウガは芯を除き千切りにする。
② ①にAの調味料を混ぜ合わせ、盛り付ける。
材料
  • もやし ……1袋(200g)
  • ミョウガ ……1本
  • A 鶏ガラスープの素 ……小さじ2杯
  • A 醤油 ……大さじ1杯
  • A いりごま ……大さじ1杯
  • A レモン汁 ……小さじ1杯

【栄養成分 (1人分あたり)】
◎エネルギー : 63kcal ◎たんぱく質: 3.7g ◎脂質: 3.9g ◎炭水化物: 4.8g ◎食塩相当量: 0.9g
管理栄養士 秦野

2025年5月号

こどもの日の行事食 ちまき

5月5日は子どもの日です。今回は子どもの日に食べられる行事食、ちまきについてご紹介します。ちまきはこどもの健やかな成長を願って食べられる食べ物で、笹の葉で米や餅を蒸して作られます。関東地方ではおこわとして具材を入れて食べられることが多く、関西地域では白くて甘い餅をちまきと言います。もち米はうるち米に比べてエネルギー、タンパク質が豊富に含まれており、しっかり栄養を摂取できることが特徴です。うるち米には劣りますが食物繊維も多く含まれており、栄養価の高い食品と言えます。今回はちまき風おこわのレシピをご紹介します。炊き込みご飯で野菜も摂取することで不足しがちな食物繊維を補うことができます。

ちまき風おこわ(3人分)の作り方

【作り方】
① もち米を水で洗って水気をきる。
② 干し椎茸を水で戻す。
③ たけのこ水煮、にんじんは皮をむき、干し椎茸は軸を取り、全て1cm角に切る。
④ 豚バラ肉を1cm角に切る。
⑤ ボウルに調味料の材料と干し椎茸の戻し汁を混ぜ合わせる。
⑥ 炊飯器にもち米を入れて⑤を注ぎ規定量の水を入れ混ぜる。
⑦ ⑥に切った具材を入れ、炊飯器で炊く。
⑧ 炊き上がったら器に盛って完成。
材料
  • もち米 ……2合
  • 豚バラ肉 ……100g
  • たけのこ水煮 ……50g
  • にんじん ……50g
  • 干し椎茸 ……4枚
〈調味料〉
  • しょうゆ ……大さじ1杯
  • 砂糖 ……小さじ2杯
  • ごま油 ……小さじ2杯
  • オイスターソース ……小さじ2杯

【栄養成分 (1人分あたり)】
◎エネルギー : 534kcal ◎たんぱく質: 13.7g ◎脂質: 16.2g ◎炭水化物: 86.6g ◎食塩相当量: 1.4g
管理栄養士 石田

2025年3月号

菜の花を食べて免疫力アップ

3月は菜の花が旬の季節です。菜の花には免疫力を高める栄養素が多く含まれていることが特徴です。今回は菜の花の栄養素についてご紹介します。

【ビタミンC】菜の花は同量のレモンよりビタミンCが多く含まれており野菜の中でもトップクラスです。酸化防止作用があり、ダメージから細胞を守るのを助けます。また、体の治癒に必要なコラーゲンを生成するためにも必要な栄養素であり、傷や炎症の治りを助ける役割を果たします。水溶性のビタミンのため、調理の際に茹ですぎない、水にさらしすぎないことがポイントです。

【ビタミンE】ビタミンCと同様に、強い抗酸化作用があり、ダメージから細胞を守るのを助けます。免疫力を高め、体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退するためにも必要な栄養素です。また、血行拡張を促し、血管内で血液が凝固するのを防ぐ働きもあります。

【βカロテン】βカロテンは体内でビタミンAへ変換される性質を持ちます。ビタミンAとして、目の機能や免疫システムの維持、臓器が適切に機能することを助けます。また、ビタミンAに変換されず残ったβカロテンは抗酸化物質として効果を発揮します。

菜の花の白和え(2人分)の作り方

【作り方】
① 菜の花を塩小さじ1を入れたお湯で茹でる。
② ①を冷水にとり、ぎゅっと絞って水気を切って、食べやすい大きさに切る。(和え衣)
③ 豆腐をなめらかになるまで混ぜ、醤油、砂糖、すりごまを加えて混ぜる。
④ ②の菜の花を③の和え衣と和える。
⑤ ④を盛り付けた上に茹で卵の卵黄を細かく潰し、黄色い花のように盛り付けて完成。
材料
  • 菜の花 ……100g
  • 白和え衣 ・木綿豆腐 ……75g(1/4丁)
  • 醤油 ……小さじ1
  • 砂糖 ……小さじ1
  • すりごま ……小さじ1/2
  • 茹で卵の黄身 ……少量

【栄養成分(1人分あたり)】
◎エネルギー: 56kcal ◎たんぱく質: 5.1g ◎脂質: 2.3g ◎炭水化物: 5.3g ◎食塩相当量: 0.5g
管理栄養士 石田

2025年2月号

知られざる大豆の健康効果

今年の節分は2月2日です。邪を払い福と春を呼び込む行事として古くから行われてきました。節分といえば福豆。年の数の炒り大豆を食べることで、無病息災になるといわれています。今回は大豆の代表的な栄養素と健康効果についてご紹介します。

【大豆の代表的な栄養素】
◎たんぱく質体を作るもととなるたんぱく質。大豆には、肉や魚と同じくらい良質なたんぱく質が豊富に含まれており、昔から「畑の肉」とも言われています。

【健康効果】
◎脂肪燃焼効果大豆に含まれるたんぱく質には、コレステロールを減らす、脂質の代謝を促進するなどの働きがあります。また、大豆たんぱく質の主要成分である「β-コングリシニン」は、肝臓での脂肪酸の合成を抑制して脂肪の燃焼を促進させてくれます。◎腸内環境を整える大豆には、腸内環境を整える大豆オリゴ糖が含まれています。ビフィズス菌や乳酸菌などの餌となって、善玉菌を増やす効果が期待できるため、便秘の改善に役立ちます。

今回は、蒸し大豆を使って手軽にできる、ご飯のお供レシピをご紹介します。

大豆の甘辛炒め(4人分)の作り方

【作り方】
① 大豆に片栗粉をまぶし、上からサラダ油を絡める。
② フライパンに①を入れ、蓋をして1~2分蒸し焼きにする。
③ 全体に焼き色がつき、もっちりして豆同士がくっつくようになってきたら弱火にして、砂糖、みりん、醤油を加えて絡める。
④ 最後に、白ごまを振って完成。
材料
  • 蒸し大豆 ……100g
  • 片栗粉 ……大さじ1
  • サラダ油 ……小さじ2
  • 砂糖 ……小さじ2
  • みりん ……小さじ4
  • 醤油 ……小さじ2
  • 白ごま ……小さじ1

【栄養成分(1人分あたり)】
◎エネルギー: 107kcal ◎たんぱく質: 4.55g ◎脂質: 5.1g ◎炭水化物: 9.8g ◎食塩相当量: .6g
管理栄養士 土屋

2025年1月号

お雑煮

お雑煮は、お正月に食べる伝統的な日本料理です。お雑煮の歴史は古く、平安時代から食べられていました。当時、お餅は農耕民族である日本人にとって、「ハレの日」に食べるおめでたい食べ物でした。里芋やお餅、にんじん、大根などを、その年の最初に井戸や川から汲んだ若水と、新年初めての火で時間をかけて煮込み、 元日に食べたことが始まりだと言われています。お雑煮の中には、お餅の他に里芋やにんじん、大根などの具材が入っています。具材それぞれに意味があることを知っていますか。

●里芋...子芋をたくさんつけるため、子孫繁栄。
●大根...角が立たないように丸く切って家庭円満。
●にんじん...赤色であるため魔除けの効果

また、地域によって味付けの特徴が異なります。関西地方のお雑煮は白味噌仕立てが多く、一方で、近畿地方を除く西日本と関東地方では、すまし汁で仕立てることが多いようです。能登半島や出雲地方では小豆の入ったお雑煮が食べられています。

お餅の豆知識

白米のうるち米と餅の原材料のもち米では、でんぷんのアミロースとアミロペクチンの割合が異なります。お餅は消化しやすく腹持ちが良いです。さらに、よく噛むことで満腹中枢が刺激されるため早く満腹になりやすいです。しかし、消化しやすい分血糖値も上がりやすいので、食物繊維の多い野菜やキノコ類、海藻類、たんぱく質などを組み合わせたお雑煮にするとさらに腹持ちが良くなります。冷めた状態のお餅は消化不良の原因となるため、温かいうちにいただきましょう。今年のお正月は、いつもと違ったお雑煮を食べてみるのも良いかもしれませんね。

管理栄養士 杉田
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