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【最新号】理事 津幡佳伸:在宅・福祉サービス事業部長(2022年11月)「事業部の取り組みを学ぶ見学弾丸ツアー」

100年企業と呼ばれる企業の存続率は2%程度と言われています。その100年企業が生き残っている共通の要素の中に、環境変化への対応力と企業理念の確かさが挙げられています。
経営環境の変化に応じた組織の分化と統合を繰り返しながらも、根底にこれを支える働く職員の力と志によって支えられていることが企業組織です。


今回の施設見学にて

聖隷という企業組織は何を以て100年に向かうのか、在宅・福祉サービス事業部では9月から職員を対象に施設相互の「事業部の取り組みを学ぶ見学弾丸ツアー」を始めました。
小グループに分けて延べ100名程度(事業部全体の2.5%に過ぎません)ですが、仲間たちはどのように利用者と向き合い、自分は何を求めるのか、考える機会、語り合う機会となればと考えています。

見学する者の心得、ルールはひとつだけ。自分の物差し(価値観)で見学しないことです。
自分の仕事に参考になるかどうかではなく、その施設の持つ空気感を感じて、そのまま受け止めることとしています。見たまま、感じたままの感覚を大切にしたいのです。仲間の施設だからこそ、その後も関係性を継続できますし、交流を継続することが可能です。
福祉の現場は、制度的にも高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉が重なり合っています。
介護、看護、リハ、相談等のいろいろな専門職は、力を合わせて制度的にも異なる利用者の支援に立ち向かわねばなりません。

在宅・福祉サービス事業部の今年の目標は、モチベーションです。希望を持って働ける、前に踏み出すことを諦めない。コロナ禍が続く今だからこそ、大切にしたいキーワードです。

日本で最初の特別養護老人ホーム 十字の園開設第一日目 4人の入所者

「第一日目は4人のおとしよりを迎えた。1人はIさんで、背丈は1メートル51センチあるかなしかで、全盲、頭はきれいに禿げあがり、白い口ひげがよく似合う。福祉事務所のワーカーに付き添われて玄関に突っ立っている姿に驚いた。一見して手造りと分かるカバンらしきものを肩から斜めにかけ、生活必需品のすべてをつりさげている。ワーカーは私に耳うちした。Iさんは浜松駅の待合室を住まいとしていたことと、全盲のために持ち合わせている衣服のすべてを身につけて必要品の一切をつりさげているのだ、と。分厚い小豆色のラシャのオーバーを着ている。迎えに出ていたハニ姉妹もびっくりして、小声で看護婦さんにささやいた。「蚤がいるから、全部脱がせて煮沸消毒をしましょう・・・・・・。」
(中略)もう1人はKさんというおじいさん。この方の障害並びの病名は精神分裂病と坐骨神経痛。入園前の住まいは墓場の片隅に小屋を建てて暮らしていた。近所の子供たちに石をぶつけられたり、村人からは村八分にされ、まともな扱いはされていなかった。
(中略)3人目のTさんは、結核症の回復者で甥の世話になっていた。デリケートな方で、自己判断をして自分を追いつめて苦しむといったタイプ。入園途中身投げ自殺するつもりで家を出たが、果たせず施設に着いてしまった。だが、ゆきとどいた看護にかえってとまどった。体よく殺される所と思い込んでいるらしく、まもなく湯茶も3度の食事も口にせず、自殺行為へと追い込んでいった。看護婦がたしなめても、食べる気配は全くみせないまま数日続いた。担当の民生委員等の援助によって、やっと平静にもどってくれた。」
(「夕暮れになっても光がある」9P)

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