腎臓内科・腎センター
新たな国民病“慢性腎臓病”をはじめとする腎疾患の診療に、多職種チームであたります
腎臓内科部長・腎センター長:三﨑 太郎
当科は、腎疾患の診療、並びに透析導入・維持透析の管理を行っています。
腎疾患はさまざまな合併症を来すことが多いため、個々の患者さんに対応した全身管理を行い、エビデンス(科学的に正しいと認められた事実)に基づいた診療を心がけています。また、新たなエビデンスを発信していくことも重要と考え、臨床研究にも積極的に取り組んでいます。
1968年に浜松地区で初の透析を開始以来50年以上の歴史がある腎センターでは、57名の同時透析が可能です。
病気と長くつきあっていく患者さんが多く、毎日の生活管理が大切となりますので、医師・看護師・栄養士・薬剤師・臨床工学技士などの多職種チームで患者さんの診療にあたっています。患者さんのニーズに応えられるように日々努力していきたいと思います。
腎疾患はさまざまな合併症を来すことが多いため、個々の患者さんに対応した全身管理を行い、エビデンス(科学的に正しいと認められた事実)に基づいた診療を心がけています。また、新たなエビデンスを発信していくことも重要と考え、臨床研究にも積極的に取り組んでいます。
1968年に浜松地区で初の透析を開始以来50年以上の歴史がある腎センターでは、57名の同時透析が可能です。
病気と長くつきあっていく患者さんが多く、毎日の生活管理が大切となりますので、医師・看護師・栄養士・薬剤師・臨床工学技士などの多職種チームで患者さんの診療にあたっています。患者さんのニーズに応えられるように日々努力していきたいと思います。
特色ある診療
慢性腎臓病の教育入院
慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)は自覚症状に乏しく放置しがちです。また、CKDの進行を抑えるには、生活の管理、食生活の改善などが重要です。
そこで2021年度から、腎機能や合併症の精査を行いつつ、慢性腎臓病の勉強をしていただく3泊4日の「CKD教育入院」を始めました。病気の初期段階で勉強していただくことが重要であり、医師・看護師・栄養士・薬剤師によるチームでさまざまな指導を行っています。
そこで2021年度から、腎機能や合併症の精査を行いつつ、慢性腎臓病の勉強をしていただく3泊4日の「CKD教育入院」を始めました。病気の初期段階で勉強していただくことが重要であり、医師・看護師・栄養士・薬剤師によるチームでさまざまな指導を行っています。
日程 | 月曜日入院~木曜日退院(3泊4日) |
---|---|
内容 | 検査(蓄尿、24時間血圧測定、心臓エコーなど) 指導(腎臓内科医師、看護師、薬剤師、栄養士) 透析の見学 |
月曜日 【入院日】 |
火曜日 | 水曜日 | 木曜日 【退院日】 |
|
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観察 |
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|||
食事 | 腎臓食(減塩蛋白制限食) | |||
排泄 | 蓄尿 | |||
検査 | レントゲン、心電図、 血液・尿検査 |
24時間血圧計装着 | 心臓エコー検査 | |
説明 | 入院生活・血圧測定方法の説明(担当:病棟看護師) ※自己管理手帳をお渡しします |
透析の見学 | 検査結果・日常生活の留意点について説明(担当:医師) | |
指導 | 薬の説明(薬剤師) | 腎臓の働き・検査結果の見方・腎臓を守るコツなどの説明(担当:医師) | 栄養指導(担当:栄養士) | |
「腎代替療法」について説明(担当:腎センター看護師) |
病棟出張透析
腎臓疾患以外で入院されている患者さんの中にも透析が欠かせない方がいらっしゃいます。
腎センターへの移動が困難な患者さんには、ICUや救命病棟など病室での出張透析を行っています。総合病院だからこそできることです。
腎センターへの移動が困難な患者さんには、ICUや救命病棟など病室での出張透析を行っています。総合病院だからこそできることです。
腎臓いきいき教室
月1回、患者さん・ご家族を対象とした、「腎臓いきいき教室」を開催し、正しいCKDの知識と治療法、おいしい腎臓病食の普及に努めています。医師、薬剤師、栄養士が毎月テーマを変えて、病気や薬、食事の話を行います。
主な対象疾患
蛋白尿、血尿など慢性糸球体腎炎の組織学的診断と治療、電解質異常の原因精査や治療、慢性腎臓病の診断から治療、透析用バスキュラーアクセス造設手術、透析導入など腎疾患を一貫して診療します。
当科では、IgA腎症診療と、慢性腎臓病の管理に特に力を入れています。
当科では、IgA腎症診療と、慢性腎臓病の管理に特に力を入れています。
主な対象疾患 | 診療内容 |
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IgA腎症 | IgA腎症は、検尿で血尿や蛋白尿を認め、腎臓の糸球体に免疫グロブリンのIgAという蛋白が沈着する病気で、難病に指定されています。放置すると20年の経過で約30-40%の方が末期腎不全になることが知られているため、早期診断、治療に努めていきます。 また耳鼻咽喉科と協力し、扁桃を摘出しステロイドによる免疫抑制治療を行う治療(扁桃摘出術、ステロイドパルス療法)を積極的に行っています。 当科では、“口腔疾患とIgA腎症の関連”について研究を行っています。 ◆三﨑医師「第26回浜松医科大学同窓会松門会学術奨励賞受賞」 詳しくはこちらをご覧ください。 |
慢性腎臓病(CKD) | CKDは、腎臓の働きが徐々に低下する病気です。 糖尿病や高血圧などに合併することも多く、心筋梗塞や脳卒中などの心血管病リスクも高いことが知られています。そのため、早期に病気を見つけ、適切に管理し、CKDの進行を抑えていくことが重要です。 CKDが徐々に進行すると、浮腫、息切れ、貧血、倦怠感などの症状が現れ、最終的に末期腎不全に至ると透析や腎移植が必要になります。 |
慢性腎不全 (血液透析など) |
約100名の外来維持透析患者、年間約100名の新規透析導入、常時約20人の入院透析(当院での検査・手術・治療等高度医療を受けるため)を受け入れています。 新規透析導入患者さんの約90%は、通院に便利なご自宅近くのクリニックにご紹介しています。 |
専門外来
IgA腎症外来
IgA腎症の患者さんを専門的に診察いたします。
主な検査
- 腎生検入院 3泊4日の入院で、腎臓組織診断を行います。
- 透析用バスキュラーアクセス作成手術入院 3泊4日の入院で内シャントの造設を行います。
Webマガジン
Webマガジン「白いまど」 | 2021年8月号「CKD(慢性腎臓病)を知っていますか?」 |
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学会認定
- 日本腎臓学会認定施設
- 日本透析医学会認定施設
- 日本高血圧学会認定施設
- 日本内科学会認定施設