高精度放射線治療
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高精度放射線治療とは
高精度放射線治療とは、従来から行われている照射方法に比べ、病巣に対して最大限の放射線を照射しながら正常組織への照射は最小限に抑える最新の技術を用いた照射方法です。
定位放射線治療(SRS/SRT,SBRT)、強度変調放射線治療(IMRT/VMAT)、画像誘導放射線治療(IGRT)などが該当します。呼吸による病巣や臓器の動きを監視し、無駄の少ない照射範囲で治療を行う呼吸管理照射も当院では行っています。
定位放射線治療(SRS/SRT,SBRT)、強度変調放射線治療(IMRT/VMAT)、画像誘導放射線治療(IGRT)などが該当します。呼吸による病巣や臓器の動きを監視し、無駄の少ない照射範囲で治療を行う呼吸管理照射も当院では行っています。
定位放射線治療
(SRS/SRT , SBRT)
あてたいところに放射線をピンポイント状に集中させる照射方法
強度変調放射線治療
(IMRT/VMAT)
あてたいところにはより多く、あてたくないところには極力あてないよう強弱をつけた照射方法
画像誘導放射線治療(IGRT)
毎回画像を用いて精密な位置合わせを行う照射方法
- 詳しくはこちら
放射線治療の流れ
1:問診票の記入と看護面談

医師の診察前に、体調確認を含めて看護師が問診内容を確認します。診察で聞きたい内容や、放射線治療の不安や疑問など、看護師にお伝えください。
診察の準備として事前に医師と情報共有します。
診察の準備として事前に医師と情報共有します。
2:放射線腫瘍医の診察

一人一人に合わせた治療内容や副作用、日常生活の注意事項について説明し、診察終了後は書面でお渡しします。ご希望に合せてご家族の同席も可能です。
- 病名/病態
- 放射線治療の部位や方法
- 期待される効果や副作用
- 日常生活の注意
- スケジュール
- 費用
- 疑問や不安への対応 など
3:診察後の看護面談

看護師と共に医師の説明内容を振り返ります。
分かりにくいことや聞きそびれたこと、新たな疑問がないかを確認します。
治療の同意書とは別に、当院で作成した放射線治療のための総合パンフレットをお渡しします。日常生活の工夫や副作用別の注意事項が記されています。
看護師は、パンフレットや説明用紙を用いて治療期間の注意事項を説明します。
パンフレットを持ち帰ることで、説明内容の振り返りとご家族にも理解していただくことができます。
分かりにくいことや聞きそびれたこと、新たな疑問がないかを確認します。
治療の同意書とは別に、当院で作成した放射線治療のための総合パンフレットをお渡しします。日常生活の工夫や副作用別の注意事項が記されています。
看護師は、パンフレットや説明用紙を用いて治療期間の注意事項を説明します。
パンフレットを持ち帰ることで、説明内容の振り返りとご家族にも理解していただくことができます。
4:放射線治療のための準備

診療放射線技師が、治療に適した固定具やCT/MRI装置を使って治療準備を行います。
毎回の治療が安全で再現性良く行うことができるように調整します。
服装や治療のための注意事項を説明します。
看護師も同席して、安楽な体位を調整します。
毎回の治療が安全で再現性良く行うことができるように調整します。
服装や治療のための注意事項を説明します。
看護師も同席して、安楽な体位を調整します。
5:初回治療日のご案内

受付事務・秘書が、日時・治療時刻を相談します。
その他休診日の案内・緊急時の連絡方法・避難経路の説明をします。
その他休診日の案内・緊急時の連絡方法・避難経路の説明をします。
6:放射線計画の決定

CTやMRIの画像を元に医師や医学物理士が専用のコンピューターを使って放射線治療の計画をたてます。
7:検証作業

治療の装置を使って、専用の測定器で確認する検証作業があります。
準備に時間を要するため、治療が始まるまでには数日かかります。
準備に時間を要するため、治療が始まるまでには数日かかります。
8:初回治療前診察

医師が、放射線治療の計画について図を使って説明します。
初診日の説明内容全体の再確認も行います。
新たな質問や分かりにくいことなどご相談ください。
初診日の説明内容全体の再確認も行います。
新たな質問や分かりにくいことなどご相談ください。
9:初回治療

担当の技師から、治療について事前説明があります。
治療中は複数のモニターで安全を確認して、安心できるようにマイクで声を掛けながら治療します。
治療中は複数のモニターで安全を確認して、安心できるようにマイクで声を掛けながら治療します。
10:初回治療看護面談

初回治療前後に看護師の面談があります。
治療が最後まで継続できるようにサポートします。
体調確認用紙「治療経過表」の活用方法を説明します。
治療が最後まで継続できるようにサポートします。
体調確認用紙「治療経過表」の活用方法を説明します。
11:照射期間中の体調確認・診察

照射期間中は定期的な医師の診察があります。
看護師は連日患者さんの体調を確認します。副作用の出現状況や程度に合わせて、医師と連携して早めに対応できるようにしています。
看護師は連日患者さんの体調を確認します。副作用の出現状況や程度に合わせて、医師と連携して早めに対応できるようにしています。
放射線治療が終了したら
放射線治療の効果や副作用は、治療期間中にすべてを確認することができません。主治医の診察を定期的に受けることが重要です。
照射後は、効果や副作用の出現・改善を確認するためのフォローアップや、検査のうえで追加の放射線治療を検討する場合もあります。
主治医と協議のうえで対応します。
照射後は、効果や副作用の出現・改善を確認するためのフォローアップや、検査のうえで追加の放射線治療を検討する場合もあります。
主治医と協議のうえで対応します。
放射線治療情報の提供
各専門スタッフから放射線治療に関する情報を提供します。
医師からの情報提供

計画された線量分布の説明と副作用の再確認です。
初回治療前に行われます。
初回治療前に行われます。
看護からの情報提供

初診日にパンフレット「放射線治療のごあんない」を使用して説明します。
放射線技師からの情報提供

準備・治療時の説明は、タブレットを使って行っています。
患者さんの間違いを予防するため照合用にタブレット端末を活用します。バーコードを使って患者・固定具の認証を行い、認証結果を保存します。
患者さんの間違いを予防するため照合用にタブレット端末を活用します。バーコードを使って患者・固定具の認証を行い、認証結果を保存します。
受付事務からの情報提供

待合エリアの掲示コーナーには連絡事項や避難経路図、スタッフの紹介、放射線治療に関する資料が掲示されています。
定期的に更新しています。
定期的に更新しています。
SNSからの情報提供
Instagramを用いて治療方法や学会発表の様子など腫瘍放射線科・放射線治療センターの最新情報をお届けします。
患者さんやご家族、放射線治療を知りたい医療従事者に向けて定期的に更新しています。
聖隷浜松病院 腫瘍放射線科 インスタグラム
患者さんやご家族、放射線治療を知りたい医療従事者に向けて定期的に更新しています。
聖隷浜松病院 腫瘍放射線科 インスタグラム
Q&A
放射線治療は途中で中断することはできますか?
ほとんどの放射線治療は中止するより続けることの方がメリットは大きいと考えられています。治療を中断したり治療を延期することで「がん」が治りにくくなる可能性がありますので自己判断で治療をやめることは避けてください。
放射線治療は免疫力を低下させる?
放射線治療は「そこだけ治療」です。効果も副作用も限られた範囲にのみ起こります。従って今までその場所に放射線治療が行われたことが無ければ、新たに「そこだけ放射線治療」を行うことが可能です。病態をよく考えたうえで適切に行う必要があります。ご不明な点・ご希望があればいつでも医師にお伝えください。
同じ部位にもう一度放射線治療?
放射線治療には「耐容線量」という問題があります。
「大きな問題が起こらない範囲での当てられる放射線量の上限」だとお考えください。従って二度目では副作用と効果のバランスがより一層重要になります。当院では最新の高精度機器を使って二度目の放射線治療にチャレンジする場合があります。非常に限定された病態に対してですが、よくお話をさせていただいたうえで決定いたします。
「大きな問題が起こらない範囲での当てられる放射線量の上限」だとお考えください。従って二度目では副作用と効果のバランスがより一層重要になります。当院では最新の高精度機器を使って二度目の放射線治療にチャレンジする場合があります。非常に限定された病態に対してですが、よくお話をさせていただいたうえで決定いたします。
放射線治療の内容は千差万別?
必要とされている放射線治療は患者さんごとにさまざまです。放射線治療の方法も施設でさまざまです。従って放射線治療の内容も効果も副作用も患者さん個々で千差万別だとお考えください。別の施設での経験や昔の放射線治療の経験は参考にならない場合が多いとお考えください。ご不明な点があれば主治医の紹介状を持参のうえ受診してください。










