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役員がつづるコラム「膠漆之心」

常務執行役員:井上英樹(2022年7月)医師から教えていただいた「心のあり方」


常務執行役員 井上英樹

就職して初めての配属先は聖隷浜松病院の医事課で、病棟や外来にカルテを運んだり、レセプトの請求をする仕事をしていた。
就職当時の外科部長は、副院長も兼務され、聖隷浜松病院の中枢を担われていた。

社内報153号(1990年3月発行)

宮城県生まれの私。
初めて浜松の土を踏んだ新入職員の頃
※社内報153号(1990年3月発行)より

私は、外科病棟や外来で先生にお会いすると、とても緊張した。
先生は常に厳しい表情をされ、とても怖い印象だったからだ。
ただ、私がご挨拶をさせていただくと、怖い顔ながら必ず挨拶を返してくださり、たまに大きな声で、ありがとうと言ってくださった。

家内が先生と同じ職場であったご縁もあり、先生からは毎年年賀状が届いた。
ある年、先生は年賀状に、毛筆でこう書かれた。

「大切なのは、思いやり。」

日々、職員に見せる厳しい表情の裏にある、先生の心のあり方に触れたような気がした。
以来、25年間、この言葉が私の心から離れずにいる。

当時の聖隷浜松病院医事課資料庫

当時の聖隷浜松病院医事課資料庫
※社内報159号(1991年3月発行)より

シンプルな表現ゆえに心に深く響き、一瞬で、患者さんへの思いやり、職員への思いやり、外部の方への思いやり、地域の方への思いやり、すべてが大切であることを教えられた。
25年たった今も、自分自身の日々の戒めの言葉となっている。

先生は退職後、聖隷浜松病院の近くで開業され、私も聖隷健康診断センターの職員になっていたので、自転車に乗った先生に時々お会いした。こわごわとこちらから挨拶をさせていただくと、相変わらずの怖い顔で、大きな声で「おう」と挨拶を返してくださった。

その悠々としたお姿も、年賀状の言葉とともに、自分の心の中で今も生き続けているのである。

【秘書・広報課からのお知らせ】2022年7月15日社内報「聖隷」303号を発行します

2022年7月15日社内報「聖隷」303号

今号では特集「2021年度 事業報告・事業成績報告」、事業部最前線「浜松市リハビリテーション病院」等を掲載しています。
ぜひご覧ください。
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