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役員がつづるコラム「膠漆之心」

理事 服部東洋男(2024年8月) ありがとうの一言が心理的安全性を高める


社会人になりたての頃は、「ありがとうございます」と言う回数の方が「ありがとう」と言われるよりも圧倒的に多かった。社会人生活38年目、最近では逆転しているのかな?と考えてみたが、「ありがとう」と言う回数と「ありがとうございます」と言われる回数は同じくらいの気がする。もしかしたら、今も「ありがとうございます」と言っている回数の方が多いかもしれない。
今年の3月、聖隷浜松病院事務長の役割(兼務)を終えた。浜松市リハビリテーション病院から通算すると、15年半も事務長という役割を務められたのは、多くの職員の皆さんに支えられてきたおかげである。勿論、職員の皆さんは誰かを支えることが目的ではなく、利用者のために一生懸命働くこと、それが結果的に組織を支え、(事務長の責務である)健全な病院経営につながった。関わったすべての方々に、心から「ありがとうございました」と伝えたい。と言うと退職したかのような言い方になってしまうが、私はまだ聖隷にいます。
ここ数年、何か連絡・報告してきてくれた時に、「了解。ありがとう!」「そうなんだね。ありがとう!」と、語尾に「ありがとう」をつけることを意識している。これは、過去に誰かに何かを報告したときに「ありがとう」と言われ、これまでの苦労が報われ、もっと良い報告ができるように頑張ろう、という気持ちになったことが影響している。ただ、少し気になることがある。職位が上位の人の中の一部に「ありがとう」という言葉をあまり使わない人がいる。ちゃんと感謝は言葉で表現すべきだと思う。
聖隷の事業では、利用者から「ありがとうございます」と言われることが多い。それが職員のモチベーションアップにつながり、困難な仕事にも取り組める力になっているのだと思う。「ありがとう」という言葉は、今風に言えば、心理的安全性の向上に大きく寄与する魔法の言葉なのかもしれない。職員同士が当たり前のように「ありがとう」と言い合えば、職場風土はすごく良くなると思う。そういえば、日本病院会の前会長(元聖隷浜松病院総長)は、どんな職員に対しても「ありがとうございます」と言っていた気がする。やっぱりトップに立つ人は違う。

清水優舟(しみずゆうしゅう)さん作「北極星-こぐま座-」

さて、話は変わり、法人本部5Fの応接室に絵が飾られた。私のワークスペースの近くにも新しい絵が飾られている。その絵の作者は、清水優舟さん(作家名)。聖隷の病院で生まれ、通院し、聖隷の就労支援施設を利用していたこともある。先日、ご本人と直接お会いすることができた。私は絵を描くことが苦手で、動物を描くと横向きで顔がこっちを向き4本足で立っている絵になってしまう。センスがないのだと思う。清水さんの色鉛筆のみで描いた絵は、色彩の組み合わせやその鮮やかさに感動すら覚える。時々見ては、元気をもらい、心を落ち着かせたりしている。清水さん「ありがとう!」。

聖隷浜松病院“ギャラリー「ミテコ」”

聖隷浜松病院の2階には展示スペース“ギャラリー「ミテコ」”があります。

2018年にLINEを使って名称を募集、市民の皆さんによる投票によって命名いただきました。2か月ほどの周期で様々な作品を展示しています。
テーマに沿って描かれた十人十色の作品が病院利用者の心を癒してくれます。

聖隷浜松病院病院ブログ」ではミテコの展示状況についてもご紹介しています
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