がんと就労支援
聖隷福祉事業団では「職員をがんにさせない!がんになっても絶望させない、辞めさせない!皆で支える!」をスローガンに、職員ががんに罹患しないように「予防」、罹患した時の「治療」、そして働きながら治療が「両立」できるような支援をしています。
私たちは利用される方々の命と尊厳を守る仕事をしており、常に質を高める努力をしています。特にがんについては予防から治療、終末期まで多くの患者さんと関わり、多様な連携を図ってきました。実は、日頃から患者・利用者への支援に努めている聖隷職員も、毎年約60人の職員が新たにがんに罹患している事実があります。
聖隷福祉事業団として、働く職員の健康と安心、そして生活を守ることをより強化したいと考え、2019年度からは従来の予防や治療への支援に加え、長期にわたる通院や治療による体調の変化に配慮した休暇制度などを導入しました。今後も、最善の医療を受けながら、がんと付き合い働き続けられる環境と支援する体制を整えていきます。
医療福祉の専門家集団であるからこそ、職員の健康や治療への支援を高いレベルで実現していきたいと思います。
聖隷福祉事業団として、働く職員の健康と安心、そして生活を守ることをより強化したいと考え、2019年度からは従来の予防や治療への支援に加え、長期にわたる通院や治療による体調の変化に配慮した休暇制度などを導入しました。今後も、最善の医療を受けながら、がんと付き合い働き続けられる環境と支援する体制を整えていきます。
医療福祉の専門家集団であるからこそ、職員の健康や治療への支援を高いレベルで実現していきたいと思います。
聖隷におけるがん対策の状況
聖隷福祉事業団では2019年4月より新たに「がんと就労に関する両立支援制度」を導入しました。
当事業団の取り組みが厚生労働省等が推進するプロジェクト「がん対策推進企業アクション」が認められ、好事例企業としてプロジェクト内ホームページに紹介されました。
当事業団の取り組みが厚生労働省等が推進するプロジェクト「がん対策推進企業アクション」が認められ、好事例企業としてプロジェクト内ホームページに紹介されました。
両立支援制度の導入目的
「多様な働き方」や「長く働き続けられる環境の整備」を推進し、人材確保、健康経営の実現を目的に、がん治療と仕事の両立支援制度(通院治療と復職に配慮した勤務制度・相談窓口設置等)を導入し、がんになっても働き続けられる環境を整え、離職防止を図る。
両立支援制度の内容
①失効年休積立制度
付与後2年間使用しなかったために時効により消滅する有給休暇を10日を上限に積み立てておいて、がん治療のために使用することができる制度です。
②短日・短時間勤務制度
がん治療後に一定期間を勤務日数(週4日・週3日)または勤務時間(1日6時間・4.5時間)を選択して勤務することができる制度です。
③両立支援相談窓口の設置
治療と仕事の両立をしていくために「何をすればよいのか?」「どのような制度があるのか?」など、がん治療との両立支援についての相談窓口を聖隷健保組合と総務部で連携して相談に応じます。
④両立支援ハンドブックの配布
育児・介護・病気(がん治療)に関する両立支援制度について紹介しています。
がんによる離職者の約4割(※)は治療開始前に退職してしまいます(両立を試みる前のびっくり離職)。病気になった時には、まず安心してもらうことが重要です。両立支援に関する制度や体制を冊子にまとめて全職員に配布し、知っておくことでびっくり離職を防ぎます。
※国立がん研究センター「働くがん経験者の実態調査(都道府県、支援団体、研究班等)」より
付与後2年間使用しなかったために時効により消滅する有給休暇を10日を上限に積み立てておいて、がん治療のために使用することができる制度です。
②短日・短時間勤務制度
がん治療後に一定期間を勤務日数(週4日・週3日)または勤務時間(1日6時間・4.5時間)を選択して勤務することができる制度です。
③両立支援相談窓口の設置
治療と仕事の両立をしていくために「何をすればよいのか?」「どのような制度があるのか?」など、がん治療との両立支援についての相談窓口を聖隷健保組合と総務部で連携して相談に応じます。
④両立支援ハンドブックの配布
育児・介護・病気(がん治療)に関する両立支援制度について紹介しています。
がんによる離職者の約4割(※)は治療開始前に退職してしまいます(両立を試みる前のびっくり離職)。病気になった時には、まず安心してもらうことが重要です。両立支援に関する制度や体制を冊子にまとめて全職員に配布し、知っておくことでびっくり離職を防ぎます。
※国立がん研究センター「働くがん経験者の実態調査(都道府県、支援団体、研究班等)」より
聖隷は従来より「予防」=人間ドックの受診推進や禁煙への取り組みなど、「治療」=聖隷健保と互助会による医療費補助、互助会による傷病休職期間中の上乗せ給与保障などを手厚くしてまいりました。本制度が導入されることで病気の治療と就業を「両立」する環境が整いつつあります。人材を人財と考え、がんに罹患してもがんと共生しながら働き続けられる職場環境整備を聖隷は考え続けます。
モデルケース
がんに罹患した場合、聖隷では有給休暇や短時間勤務を利用して、治療をしながら働き続けることができます。
モデルケースの一例をご紹介します。
モデルケースの一例をご紹介します。
がんに関する国家プロジェクトで活躍する当事業団特別顧問 大内憲明(医学博士)の講評
国のがん対策加速化プランには「がんとの共生」が明記されています。私は長年、がん患者さんの診療にあたってきましたが、仕事と治療の両立に悩む患者さんに会ってきました。患者さんはがんへの恐れと共に医療費、職業の継続、家族の生活費などで悩みます。しかし、現在の医療はがんになっても適切な治療を受ければ社会に復帰できることを可能にしました。普通の生活に戻り仕事を継続することが当たり前になってきています。
聖隷福祉事業団の「がんと就労支援に関する制度」は正に雇用を継続しつつ柔軟な働き方を支援する仕組みであり、職員が治療に専念できる制度です。本事業団の制度は、がんの予防、早期発見(検診)、最先端の治療、さらには療養支援、雇用継続まで網羅しており、未病から罹患、がんとの共生と、ワークライフバランスへの理解と姿勢を示しています。
聖隷福祉事業団 特別顧問 大内憲明
聖隷福祉事業団の「がんと就労支援に関する制度」は正に雇用を継続しつつ柔軟な働き方を支援する仕組みであり、職員が治療に専念できる制度です。本事業団の制度は、がんの予防、早期発見(検診)、最先端の治療、さらには療養支援、雇用継続まで網羅しており、未病から罹患、がんとの共生と、ワークライフバランスへの理解と姿勢を示しています。
聖隷福祉事業団 特別顧問 大内憲明
【大内憲明 略歴】
東北大学 名誉教授
東北大学大学院 医学系研究科 客員教授
厚生労働省「がん検診のあり方に関する検討会」 座長
2012-2015年 東北大学医学部長・大学院医学系研究科長
2013-2017年度 日本学術振興会 JSPS 日中韓 A3 フォーサイト事業・ナノバイオ研究代表者
1997年 International Cancer Screening Network 日本代表
2001年 第1回朝日がん大賞
※研究情報:超音波検査による乳がん検診のランダム化比較試験(J−START)第2報(保健事業部ホームページへ)
東北大学 名誉教授
東北大学大学院 医学系研究科 客員教授
厚生労働省「がん検診のあり方に関する検討会」 座長
2012-2015年 東北大学医学部長・大学院医学系研究科長
2013-2017年度 日本学術振興会 JSPS 日中韓 A3 フォーサイト事業・ナノバイオ研究代表者
1997年 International Cancer Screening Network 日本代表
2001年 第1回朝日がん大賞
※研究情報:超音波検査による乳がん検診のランダム化比較試験(J−START)第2報(保健事業部ホームページへ)