臨床研修センター長 眞喜志 剛
臨床研修センターでは卒後2年目までの初期研修医を始めとして、すべての医師にキャリア形成のサポートを提供しています。
特に医師になって2年経過するまでの初期研修医の時期は、今後の人生を方向づける重要な期間です。この時期の研修医に対して、聖隷三方原病院では診療能力のみではなく、社会にとって善い存在となるプロフェッショナルとしての人格、人生を豊かにするリベラルアーツ、自身と周囲をよい方向に導く関連性を身につけてもらうことを理念およびミッションとしています。
臨床研修センターが医師を含む医療人の人材を育成するテーマとして、どんな場や状況でも能力を発揮するグローバル人材を育成することを目標としています。キャリア形成の早い時期に意識して習得する要素として、ACGMEが提唱する 6 Competenciesが大いに参考になります。
1. 患者ケアを行う診療能力
2. 専門家としての医学知識
3. 診療の質管理と改善に関与する態度
4. 対人コミュニケーションスキル
5. プロフェッショナリズム
6. 場やシステムに基づいた診療をする実践
これらに加えて、次の要素の習得も課題としています。
7. 医療の内外を見渡し、医療人として全体最適を追求する能力
8. 成長し続けることを豊かな人生に繋げる習慣
9. 後進に対して言語的、非言語的に良い教育を提供するマインド
聖隷三方原病院の教育は、医学教育の理論とエビデンスを基盤としています。超人レースのランナーのようにがんばり続ける経験は大いに有効であると信じていますが、持続と継続を可能とする教育環境も同様に大事です。これまでのプロセス重視の臨床教育より、教育と経験によって得られるスキルが何かを意識したアウトカム基盤型教育 (Outcome-based education: OBE)のスタイルを重視しています。同じ教育を受けて、同じ経験をしたとしても、意識していることによって修得できる技能は変わります。
また医療人として成長するための学びと、社会に資する医師としての役割を同時に実現しつつ、最大の学習効果を得るためにらせん型学習モデルに基づいた臨床研修を活用しています。問題を経験し、対処法を学び、実践と評価を実施し、新しい知識を身につけて、大きな次のらせん軌道で大きな成長をし続ける学習モデルです。
高度な技能を備えた医療人の育成と同様に大事なことが、心身ともに健全でありつづけることができる環境の提供です。臨床研修センターでは職員のバーン・アウト(燃え尽き症候群)を防ぐ取り組みをしています。最高の利用者満足度を得るためには、最高の従業員満足度が必要です。この理論をベースとして、精神的に満たされて行う医業の中で、最大の成長を達成するシナジーを得ることとしています。
当院の初期臨床研修医には、各々にメンターとなる上級医を設定するブラザー制度が適応されています。すべての研修医にはキャリア形成において友人のように相談できる上級医がいます。またロールモデルとなる上級医を初期研修の2年間で見つけることになります。同様に関係性の強化として、デジタル技術を活用した他施設勉強会も紹介して提供しています。これによって前時代では実現しえなかった広範囲での人脈形成をできるようにしています。
当院の臨床研修の強み、そして歴史を維持することも臨床研修センターのミッションです。医療者に求められる根本の資質が愛であることを継承し、すべての医療者に共有しています。創立以来、先駆と開拓精神に満ちた聖隷三方原病院では、日本で最初のホスピス病棟開設、黎明期からのドクターヘリ事業、民間病院として国内初の高度救命救急センター指定、身体合併症を有した精神患者に対応する精神科、院内助産所開設など多くの新しい課題に対して挑戦と実現を繰り返してきました。
直近のCOVID-19パンデミックに対しても重症専用病床新設、地域の集団免疫獲得の為の大規模個別接種実施などの体制拡充を行いました。
もう一つの強みとして当院には、市中病院でありながら大学病院に匹敵する37の診療科が揃っており、加えてドクターヘリを有する高度救命救急センターであることで、あらゆる研修のニーズに応えることができます。特にドクターヘリについては、日本で一番研修医が乗りやすいドクターヘリ研修を理念とすることで、医の原点と言えるジェネラリスト診療の能力育成を実現しています。また極めて多数の学会認定の指導・教育施設となっており、専門分野を深く、横断分野を広く身につけた人材を育成しています。
すべての医師にとって、聖隷三方原病院は自己実現の場となります。
特に医師になって2年経過するまでの初期研修医の時期は、今後の人生を方向づける重要な期間です。この時期の研修医に対して、聖隷三方原病院では診療能力のみではなく、社会にとって善い存在となるプロフェッショナルとしての人格、人生を豊かにするリベラルアーツ、自身と周囲をよい方向に導く関連性を身につけてもらうことを理念およびミッションとしています。
臨床研修センターが医師を含む医療人の人材を育成するテーマとして、どんな場や状況でも能力を発揮するグローバル人材を育成することを目標としています。キャリア形成の早い時期に意識して習得する要素として、ACGMEが提唱する 6 Competenciesが大いに参考になります。
1. 患者ケアを行う診療能力
2. 専門家としての医学知識
3. 診療の質管理と改善に関与する態度
4. 対人コミュニケーションスキル
5. プロフェッショナリズム
6. 場やシステムに基づいた診療をする実践
これらに加えて、次の要素の習得も課題としています。
7. 医療の内外を見渡し、医療人として全体最適を追求する能力
8. 成長し続けることを豊かな人生に繋げる習慣
9. 後進に対して言語的、非言語的に良い教育を提供するマインド
聖隷三方原病院の教育は、医学教育の理論とエビデンスを基盤としています。超人レースのランナーのようにがんばり続ける経験は大いに有効であると信じていますが、持続と継続を可能とする教育環境も同様に大事です。これまでのプロセス重視の臨床教育より、教育と経験によって得られるスキルが何かを意識したアウトカム基盤型教育 (Outcome-based education: OBE)のスタイルを重視しています。同じ教育を受けて、同じ経験をしたとしても、意識していることによって修得できる技能は変わります。
また医療人として成長するための学びと、社会に資する医師としての役割を同時に実現しつつ、最大の学習効果を得るためにらせん型学習モデルに基づいた臨床研修を活用しています。問題を経験し、対処法を学び、実践と評価を実施し、新しい知識を身につけて、大きな次のらせん軌道で大きな成長をし続ける学習モデルです。
高度な技能を備えた医療人の育成と同様に大事なことが、心身ともに健全でありつづけることができる環境の提供です。臨床研修センターでは職員のバーン・アウト(燃え尽き症候群)を防ぐ取り組みをしています。最高の利用者満足度を得るためには、最高の従業員満足度が必要です。この理論をベースとして、精神的に満たされて行う医業の中で、最大の成長を達成するシナジーを得ることとしています。
当院の初期臨床研修医には、各々にメンターとなる上級医を設定するブラザー制度が適応されています。すべての研修医にはキャリア形成において友人のように相談できる上級医がいます。またロールモデルとなる上級医を初期研修の2年間で見つけることになります。同様に関係性の強化として、デジタル技術を活用した他施設勉強会も紹介して提供しています。これによって前時代では実現しえなかった広範囲での人脈形成をできるようにしています。
当院の臨床研修の強み、そして歴史を維持することも臨床研修センターのミッションです。医療者に求められる根本の資質が愛であることを継承し、すべての医療者に共有しています。創立以来、先駆と開拓精神に満ちた聖隷三方原病院では、日本で最初のホスピス病棟開設、黎明期からのドクターヘリ事業、民間病院として国内初の高度救命救急センター指定、身体合併症を有した精神患者に対応する精神科、院内助産所開設など多くの新しい課題に対して挑戦と実現を繰り返してきました。
直近のCOVID-19パンデミックに対しても重症専用病床新設、地域の集団免疫獲得の為の大規模個別接種実施などの体制拡充を行いました。
もう一つの強みとして当院には、市中病院でありながら大学病院に匹敵する37の診療科が揃っており、加えてドクターヘリを有する高度救命救急センターであることで、あらゆる研修のニーズに応えることができます。特にドクターヘリについては、日本で一番研修医が乗りやすいドクターヘリ研修を理念とすることで、医の原点と言えるジェネラリスト診療の能力育成を実現しています。また極めて多数の学会認定の指導・教育施設となっており、専門分野を深く、横断分野を広く身につけた人材を育成しています。
すべての医師にとって、聖隷三方原病院は自己実現の場となります。