腎センター 主な疾患・治療法
CKD(慢性腎臓病)てどんな病気!?
定義
①蛋白尿や血尿がある、画像診断で腎障害がある
②GFR<60mL/分/1.73m2
これらが3か月以上続くこととされています。
②GFR<60mL/分/1.73m2
これらが3か月以上続くこととされています。
原因
腎臓病の原因は、高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病や慢性糸球体腎炎・ネフローゼ症候群、全身病に伴う腎疾患、遺伝が関連する疾患など多岐にわたります。腎臓専門医が医療面談、診察、血液・尿・画像検査などの結果から総合的に判断し、必要な場合は入院の上で腎生検(局所麻酔下に腎臓に針をさして病気を調べる方法)を行い診断をつけます。腎生検では、血液・尿・画像検査だけでは診断がつかない腎臓病をより正確に診断し、病気の活動性をみて治療方針などを決定します。
治療
腎臓病の原因となる病気によりますが、慢性糸球体腎炎の代表的な疾患であるIgA腎症には口蓋扁桃摘出術にステロイド治療などを加えた治療を行っており、その他、微小変化型ネフローゼ症候群や巣状糸球体硬化症や膜性腎症といった一次性のネフローゼ症候群、血管炎などアレルギー・免疫が関連する腎臓病に対してはステロイド剤や免疫抑制剤、生物学的製剤などを使用して治療を行っております。その他、感染症やがんなど腎臓以外が関連する疾患に対しては各々の原病を抑える治療を主体に治療しております。一方、糖尿病や高血圧などの生活習慣に関連する腎臓病に関しては、生活習慣の見直しや食事療法等で血圧、血糖、体重管理の適正管理を目指し、その上で腎保護作用のある薬剤などを使用し治療を行います。最近では糖尿病の薬でも、単に血糖を管理するだけでなく腎臓・心臓を保護する薬剤が発売されており、糖尿病が原因で透析になる比率が減ってきています。一方で高齢化にともない、高血圧による末期腎不全が増えてきており今後の課題です。
腎臓機能(eGFR)が60%未満(60ml/min/1.73m2)に低下した場合には、腎臓病を治すというよりは腎機能悪化阻止に主眼を置いた治療方針となります。今まで行った治療に加えて、腎機能悪化阻止のための生活習慣の改善、食事療法、薬物治療を行います。詳細は、慢性腎臓病教育入院の記載をご参照ください。
腎臓病食は塩分制限に加えてたんぱく質やカリウムの制限が行われますが、特に高齢者で筋肉量が少ない方には、エネルギー摂取量を十分確保した上で無理のないたんぱく質制限とします。その他、腎臓病の進行とともに生じる貧血の治療や、血液の中性化治療などの治療を行います(腎臓病では体が酸性に傾きます)。
最近では慢性腎臓病の薬としてSGLT2阻害薬のうち3種類が使用可能であり(1種類は糖尿病関連慢性腎臓病のみ適応)、腎機能悪化スピードを緩やかにしてくれています。
腎臓病食は塩分制限に加えてたんぱく質やカリウムの制限が行われますが、特に高齢者で筋肉量が少ない方には、エネルギー摂取量を十分確保した上で無理のないたんぱく質制限とします。その他、腎臓病の進行とともに生じる貧血の治療や、血液の中性化治療などの治療を行います(腎臓病では体が酸性に傾きます)。
最近では慢性腎臓病の薬としてSGLT2阻害薬のうち3種類が使用可能であり(1種類は糖尿病関連慢性腎臓病のみ適応)、腎機能悪化スピードを緩やかにしてくれています。