8月の聖句

「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」
テサニケの信徒への手紙１　5章16～18節
日本キリスト教団遠州栄光教会　
牧師　星野　健
　上の聖書の言葉は、一読してポジティブな響きが伝わってくる美しい言葉です。でも立ち止まってこの言葉にまっすぐ向きあい、本当にそのとおりに生きてみようとすれば、すぐに挫折してしまうのではないでしょうか。一日のなかに何か一つ喜べること、感謝できることを見つけるということならできるかもしれません。でも「いつも」喜び、「どんなことにも」感謝するというのは、難しいというより不可能です。
　ここで大切なことは、聖書では「喜ぶ」というのは嬉しい気持ちやハッピーな気分でいることではないことです。それは感情であるだけではなく、喜びへ向かって生きる「意志」です。心の方向、方角と言ってもいいかもしれません。心は悲しみに覆われ、闇に閉ざされてしまっていても、そのままのわたしで喜びへ心を向ける力を、絶えず祈る道で神様が与えてくださいます。