このたび、消化器内科　吉井 元医師が日本消化器病学会東海支部第136回例会で「耐術不能な感染性大動脈瘤食道瘻に対してOver The Scope Clip system(OTSC)による瘻孔閉鎖術が奏効した一例」について発表を行い、若手奨励賞を受賞しました。

吉井先生に受賞のコメントをうかがいました。
「この度、日本消化器病学会東海支部第136回例会にて若手奨励賞をいただきました。
感染性大動脈瘤食道瘻は稀ですが致死率の高い疾患です。本来であれば外科的切除と食道再建が必要となる疾患ですが、侵襲性の高い治療であり今回報告した患者さんの場合には高齢であり困難と考えられました。そのため、消化器内科、消化器外科、心臓血管外科で協議を行い、内視鏡的に瘻孔を閉鎖する治療(Over The Scope Clip system;OTSC)を実施しました。感染性大動脈瘤に対してのOTSCの使用は報告のない治療方法ではありましたが、治療は奏効し、患者さんは食事摂取可能となり退院されました。本症例は多くの科の先生方、スタッフの協力があったからこそ治療可能となった、チーム医療の賜物であると思います。
今回の発表に際してご指導、ご協力いただきました先生方に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。」