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外国医師の臨床修練研修② 形成外科にて実施中


2023年11月13日

手術にて皮弁を採取する様子

『臨床修練病院』とは、臨床修練制度※1による外国医師の臨床修練を行う、厚生労働省により指定された病院のことで、当院は令和5年4月に外国医師等(外国医師若しくは外国歯科医師又は外国看護師)の臨床修練病院に認定されました。

マイクロサージャリー※2の研修および交換留学のため、当院形成外科がフィリピン ミンダナオ島にあるサザンフィリピンメディカルセンターから形成外科医1名を受け入れ、11月1日~12月28日まで、当院で研修を実施しています。

現在、フィリピンのミンダナオ島では人口4000万人に対して形成外科医は5人しかおらず、中でもマイクロサージャリーのできる医師は1人しかいません。
形成外科部長 雑賀 厚臣医師は、かつてボランティア手術で訪れたこの島の状況を改善しようと、今回研修を実施。
また、現地では未手術の口唇口蓋裂の患者がたくさんいることから、将来的にはボランティアで当院から口唇口蓋裂チームを派遣するようなプロジェクトの実施により、院内職員の意識向上へもつなげていければ、としています。

マイクロサージャリーの講習をする様子

研修に参加した外国医師は、厚生労働省による臨床修練の許可を取得したうえで、当院形成外科医師らとともにマイクリサージャリー手術を行ったりするほか、術後管理の方法をICUや病棟で学んでいます。

形成外科での研修を主催した雑賀医師は「海外医師の研修は、研修に来た医師だけでなく、コロナで巣ごもりした我々も得るものが多いです。視点を海外に広げることによって、自分たちの日常行っている診療の意味を再確認できます。世界で自分に何ができるかを考えることは、ひいては日常の診療にも役立ってくると思いますので、ご興味のある方はお声がけください。」としています。

現地ではあと数名の研修医が研修中であることから、希望があれば今後も受け入れていく予定で、ミンダナオ島でのマイクロサージャリー普及を目指しています。
※1 臨床修練制度
日本が医療分野における国際交流の進展と発展途上国の医療水準の向上に寄与することを目的に生まれた制度のこと。
現在日本では、日本の医師免許を持たない外国医師は、患者さんの診断や治療、およびそれに関連する検査などの診療行為が認められていません。
しかし、臨床修練制度では、日本の医師免許を持たない外国医師が臨床修練医として、医療研修を目的として来日した際、厚生労働省が指定した臨床修練病院において、臨床修練指導医の下でのみ、最長2年間の医療行為(処方箋の交付を除く)を行うことが特例的に認められます。

※2 マイクロサージャリー
手術を行う際の手技の1つで、微小外科のこと。手術の際に、肉眼では見えにくい細い血管やリンパ管、神経などの細いものをつなぎ合わせる場合、手術用の顕微鏡を用いて細い血管やリンパ管の吻合、あるいは神経縫合を行います。

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