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内視鏡下逆流防止術(Deflux®注入療法)


当院では、切らずに膀胱尿管逆流症を治します!
子どもの尿路感染症の大きな原因の一つである膀胱尿管逆流症を、当院では尿道から膀胱に細いカメラを入れ、体にまったくキズをつけずに短時間で治療します。


膀胱尿管逆流症とは

膀胱尿管逆流症(Vesicoureteral reflux :VUR)は、膀胱から尿管、腎に尿が逆流する現象をあらわします。子どもの尿路異常としてよく遭遇する病気です。子どもの尿路感染症の大半に存在するともいわれています。細菌を含んだ尿が逆流することによって腎炎を発症し、これを繰り返すと腎不全に進行してしまうこともあります。

当院での診療

当院では小児腎臓疾患に精通した小児科医と共にチーム医療を行っています。子どもの年齢や背景にしたがい、適切な初期治療や、診断のための検査を速やかに計画していきます。小児科医と我々小児外科医が密に連携をとりながら、最適な手術のタイミングとその方法を選択していくこととなります。従来は、お腹を切開して手術を行っていました。大きな手術となりますので、入院期間や日常生活に復帰できるまでの期間は長くかかってしまいます。最近では内視鏡治療が広く普及し、高度な逆流でなければ良好な治療成績が得られており、希望されるご家族も増えてきました。

内視鏡下逆流防止術(Deflux®注入療法)とは

膀胱尿管逆流症は、尿管が膀胱壁をつらぬく出口のかたちが異常であることから、尿が逆流しやすくなっている病態です。この出口のところにDefluxと呼ばれる物質を注入することにより、尿管の出口を狭くして逆流しにくくする方法です。Defluxとは、ヒアルロン酸ナトリウムとデキストラノマービーズという2種類の物質の混ざったものです。人体に害はなく、注入されたDefluxは、時間をかけて自分の身体で作られた繊維組織に置き換わっていきます。手術は全身麻酔下に行なわれます。膀胱鏡を挿入し、膀胱鏡の画面を見ながらDefluxを注入します。両側行っても、手術時間は15-20分程度です。

手術の流れ

当院では1泊で手術が可能です

母子導入

お子さんにとって手術室に入り麻酔をかけるということはとても怖いことと思います。当院では麻酔科の医師や手術室スタッフと協力して、できる限りお子さんの心理的負担の少ない母子導入を積極的に行い、非常に好評を得ています。手術室にはご家族と一緒に入っていただき、お子さんの好きなDVDを選んでいただき、それを観ながらご家族の見守る中でゆっくりと麻酔をかけていきます。お子さんに寝てもらった後で、ご家族から我々がお子さんをお預かりするようになります。手術が終わりましたら、やはり待機室にご家族の方に入ってお子さんが目を覚ますのを待っていただきます。お子さんが目を覚ました時、家族の方にいていただくとお子さんは非常に安心します。

当院では術前から術後の評価まで一貫して小児科医とチーム医療で本治療に取り組んでいます。内視鏡手術のみを行っているわけではなく、重症な症例や内視鏡手術でなかなか治らない症例に対しては、従来法を選択します。また家族の方のご希望もお聞きし、柔軟に対応します。
もしも傷が付かない手術を希望されていたり、お子さんになるべく学校や運動を休ませたくない、もしくはお仕事の都合でなかなか時間を作れないなどといったご家庭は、ぜひ一度当院へご相談ください。

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