婦人科領域のがん検診のご案内(子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん)
このページの目次
婦人科領域のがんについて
婦人科領域のがんには、さまざまなものがあります。
・卵管がん
・体部がん
・卵巣がん
・頸がん
・腟がん
・外陰がん
この内、当センターでは、子宮頸がん検診・体がん検診・卵巣がん検診を実施しております。
(原則、女性医師が担当します。)
子宮頸がんとは
子宮の入り口付近(子宮腟部~頸部)にできるがんです。
最近になって、子宮頸がんが発生しているほとんどの人が、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスに感染していることがわかってきました。
子宮体がんとは
子宮の奥の子宮体部の内膜にできるがんです。
一番多い自覚症状は不正出血です。不正出血のある方は、特に受診をおすすめします。
卵巣がんとは
卵巣にできるがんです。
症状が出にくく、早期発見が難しいとされています。まれに、卵巣の大きさが正常でも、がんができていることがあります。
検診を受ける際の注意
身体の状態によっては、受けられない検診もあります。ご注意ください。
子宮頸がん検診 | 子宮体がん検診 | 卵巣がん検診 | HPV検査 | |
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月経中 | △ | × | × | △ |
妊娠中・妊娠の可能性あり | 〇 | × | △ | 〇 |
子宮の全摘出後 (卵巣が残っている) | ※ | × | 〇 | ※ |
子宮の全摘出後 (両側の卵巣も摘出している) | ※ | × | ※ | ※ |
○ 受診可能です。(子宮頸がん検診は妊婦健診でも実施されています)
△ 受診は可能ですが、判定が不正確となる可能性があります。
× 受診することができません。
※ 受診は可能ですが、必ずしも必要ではありません。
子宮頸がん検診
(注)2日ドックを受診される女性には、標準項目として実施致します。
実施内容 | 頸部細胞診・内診・経腟エコー |
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料金(税込) | 5,830円 |
こんなことが当てはまる・気になるのならこの検査を!
妊娠、出産回数が多い | 早婚 | 性交渉開始年齢が低い |
性交渉相手が多い | ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染している |
ご存じですか?
《国の方針として、20歳以上の女性には、2年に1回検診を受けることがすすめられています。》
頸部細胞診とは
腟に器具を挿入して、子宮頚部をブラシなどでこすって細胞を採取し、顕微鏡で調べます。
内診とは
医師が腟内に指を挿入し、もう一方の手で腹部を押して、子宮や腟の状態、卵巣の腫れなどを確認します。
ヒトパピローマウイルス(HPV)とは
このウイルスは子宮頸部に感染して定着します。たとえ感染しても2年以内に90%の人は自分の免疫力でウイルスが排除されますが、10%の人は感染が長期間持続し、がんの前段階である異型細胞が増殖します。このような感染が持続し自然治癒しない人の一部が子宮頸がんに進行するといわれています。
検査方法
当センターの子宮がん検診は、頸部細胞診(LBC法)・内診・経腟超音波検査のセット受診を基本としております。(一部ご契約を除く)
子宮体がん検診
実施内容 | 体部細胞診・内診 |
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料金(税込) | 5,830円 |
こんなことが当てはまる・気になるのならこの検査を!
未産 | 不正出血がある | 肥満 | 糖尿病 |
ご存じですか?
《50歳代以降で発症する方が最も多いがんですが、40歳代にも増加しています。》
体部細胞診とは
子宮体部に細い器具を挿入して、子宮内膜の細胞を採取し、顕微鏡で調べます。子宮の奥の検査になるので、子宮頸がん検診よりも痛みを伴います。
検査方法
体部細胞診(LBC法)と内診を行ないます。
ご注意ください! |
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次に該当する方は、検査を受診できません。 ・妊娠中または妊娠の可能性がある方 ・避妊リングを挿入中である ・生理中の方 ・子宮を全摘出されている方 ・血小板減少症 ・抗凝固剤を服用している場合は、主治医の許可のもとに休薬をしていないと受診できません。 ※当日の問診や診察で医師の判断により、この検査を中止させていただく場合もあります。 ※ヨードアレルギーの方はお申し出ください。 |
卵巣がん検診
実施内容 | 経腟エコー・腫瘍マーカー |
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料金(税込) | 5,500円 |
こんなことが当てはまる・気になるのならこの検査を!
50歳以上の女性 | 肥満 | 不妊 | |
排卵誘発剤を使用している | ホルモン補充療法を受けている |
ご存じですか?
腫瘍マーカーとは
体内に腫瘍ができると、腫瘍マーカーという物質が腫瘍から作られて血液中に現れます。腫瘍マーカーが高値を示した場合、がんの可能性が高くなります。
検査方法
経腟超音波検査と血液検査を行ないます。
血液検査では、血液中の3種類の腫瘍マーカー(CA19-9,CA72-4,CA125)量を測定します。
HPV検査
子宮頸部細胞診とのセット受診でも、HPV検査の単独実施でも検査できます。
料金(税込) | 5,500円 |
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ご存じですか?
子宮頸がんのほとんどは、HPV感染が原因です。
HPV=ヒトパピローマウイルスは、おもに性交渉によって、子宮の入り口=子宮頸部や腟に感染するウイルスです。ごくありふれたウイルスなので、ほとんどの人が一生のうちに何度か感染しますが、その90%は自然に排除されます。HPVには多くの型があり、その一部=ハイリスク群は、発がん性をもっています。ハイリスク群のHPVが、排除されずに持続感染すると、子宮頸部の細胞に異常=異形成を起こします。さらにそのうちの一部が、数~十数年の期間を経て、子宮頸がんに進行するのです。
HPV検査では、ハイリスク群HPVの感染の有無を調べます。
細胞診とHPV検査の併用で、子宮頸がん検診は、より正確になります。HPV検査は、細胞診よりも偽陰性が少なく、異形成の発生を早期から検出することができます。また、細胞診とHPV検査の両方とも異常なしの場合、その後3年ほどは、子宮頸がんの危険がなく、検診を受ける必要がないといわれています。
検査方法
HPV検査は、子宮頸部細胞診と同時に行えます。子宮頸部から細胞診用に採取した細胞から、ハイリスク群HPVのDNAの検出もできるため、一度の採取で両方の検査が可能です。
経腟エコー検査
子宮体がん検診を受診する方のみ追加可能です。
当センターでは、『子宮頸がん検診』もしくは『卵巣がん検診』を受診する場合は、追加申込の必要はありません。(一部ご契約を除く)
料金(税込) | 2,200円 |
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この検査では?
子宮体部や卵巣の変化、さまざまな婦人科腫瘍(子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜症・卵巣のう腫・卵巣腫瘍など)の位置や大きさをより詳細に観察することができます。被ばくの心配もありません。
検査方法
腟内に器具(プローブ)を挿入し、超音波で子宮~卵巣の観察をします。