9月の聖句

「主において常に喜びなさい」　　　　　　　　　　　　　
フィリピの信徒への手紙4章4節
日本キリスト教団遠州栄光教会　牧師　星野 健

上の聖書の言葉は、とても前向きでポジティブな響きのする言葉だと思います。でも、立ち止まって考えてみれば、「常に」、「いつも」喜んでいるなんてありえないことです。一日に何か一つ喜べること、感謝できることを見つけましょうぐらいだったら分ります。でもそれすら難しい日だってあります。
ここで言われている喜びは、嬉しい気持ちとか、ハッピーな気分のことではありません。この喜びは喜びへ向かって生きる意志のことです。心の方向と言ってもいいかもしれません。
神から遠く離れてしまったわたしたちの罪をほんとうにすべて引き受け、背負ってくださる「主（キリスト）において」、心は真っ暗で悲しみに閉ざされてしまっていても、そのままの心を喜びの方へ向けることができます。それが祈ることができる心の方向、命の方向です。