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秋の訪れを感じながら

園長  冨永 裕美
吹く風がとても心地良くなり、聴こえてくる虫の音からも秋の訪れを感じるようになりました。新型コロナウイルス感染症について心配は続きますが、引き続き状況をよく見ていきながら園としてできる対策を図っていきたいと思います。あわせて、季節の移り変わりの中で他の感染症の発生や、体調を崩しやすい時期にもなりますので、子どもも大人も健康には十分注意していきたいものです。そのためにも規則正しい生活リズムが大切であると考えています。忙しい毎日ではあると思いますが、生活リズムを整えていきましょう。
さて、猛暑だった夏の間の遊びは水遊びや室内遊びが中心でしたが、最近ではお散歩に出かけたり、園庭で過ごしたりと戸外での遊びが活発になってきました。鬼ごっこや追いかけっこをしたり、遊具で遊んだり、縄跳びや鉄棒に繰り返し挑戦する姿もあります。また、砂遊びやお団子作りなど興味のある遊びを毎日くり返してじっくり遊ぶ姿も見られます。まな広場や遊歩道では小さな草花や虫たちとの出会いもあります。子どもたちは、戸外で自然とたくさん関わったり、体を沢山動かしたりしながら元気いっぱいです。その中で好きなことを見つけ夢中になって遊ぶ経験を繰り返しています。
乳幼児期は、生活・遊びの中で興味や関心に基づいて、自ら周囲の環境に関わるという直接的な体験を通して、心身が大きく育っていく時期です。子どもは身近な人やものなどあらゆる環境からの刺激を受け、経験の中で様々なことを感じたり、新たな気づきを得たりし、充実感や満足感を味わうことで、好奇心や自分から関わろうとする意欲を持って、より主体的に環境と関わるようになっていきます。子どもが自らやってみたいと感じたり好きなことを見つけ、集中して遊ぶ中で興味関心が広がり、遊びを工夫しようと考える力が育ちます。また、体を思い切り動かして遊ぶ事の楽しさを知り体力がついていく事も乳幼児期の発達に大きく関わります。子どもたちの様々な力を育てていくために、実体験を大切にしていきながら、園での育ちを保障していくことが私たち保育者の務めとなります。一つひとつの関わりを丁寧に行い、子どもとの信頼関係を深め、子どもの育ちをより豊かなものとしていきたいと思っています。
さて、今月末のめぐみっこひろばの開催に当たっては様々な検討を行い、すでにお知らせしました形とさせていただくこととしましたが、ご理解いただきありがとうございます。今回の「めぐみっこひろば」を含め、コロナに対応し、一つひとつの行事について職員間で話し合いを重ねています。その中で行事について何を大切にすべきか改めて問われているように感じています。日ごろの遊びやそれぞれの年齢発達に応じ、行事の持つ意味は変わってきます。大きい子どもたちにとっては行事を通して目標に向かってがんばったり、新しいことに挑戦したり、失敗して落ち込んだり、悔しい気持ちを持ったり、友だちと協力したりと様々な経験をし、心身の成長発達につながるこれらのプロセスが大切であると考えています。しかし小さいこどもたちにとっては、日常の安心できる日々が何より大切なように思います。また行事を通して、子どもたちの成長を保護者の皆さんに感じてもらいたいという思いがある一方で、保護者の皆さんに見ていただくことが行事の目的になっていないだろうか?日常の保育の中で行っていくことが自然な姿ではないか、保護者の皆さんに発信する方法はないかなど、今後根本的な見直しもしていかなければならないと考えています。子どもたちを中心において、日々の生活・行事を考えていきたいと思います。
最後になりますが、先日園に一通のお手紙が届きました。見覚えのない差出人のお名前でしたが封を開けると、園児の祖父母様からでした。先日の敬老の日に合わせて送った手紙のお礼状でした。お孫さんの成長をそっと見守りながら、乳幼児期を過ごす園での経験がその後に繋がっていくことを願っておられる心温まるお手紙に、私たち職員とてもうれしく読ませていただきました。離れていても繋がっている事への感謝の気持ちを子どもたちとも味わっていきたいと思います。ソーシャルディスタンスを求められる社会の中で、心の距離は離れないようにしたいものですね。