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脳波検査


高密度センサー256チャンネルを装着した状態

脳波検査は、脳神経が正常に機能しているかを調べるもので、てんかんの診断を行う上で必要不可欠な検査です。
当院では3台の脳波計を所有しており、そのうち1台は高密度センサー脳波計です。通常の脳波計の電極の数は10-21チャンネル程度ですが、高密度センサー脳波計は128または256チャンネルで記録し、発作の焦点や手術が可能な部位かどうかを判断するための詳細な情報を得ることができます。

ビデオ脳波モニタリング

長時間脳波モニタリングの実際

脳波計を用いて、ビデオと脳波を同時に記録するのが、「ビデオ脳波モニタリング」です。
外来での検査で偶発的に出現するてんかん発作をとらえることができる場合もありますが、診断精度を高めるために入院して1~5日間連続して行うのが「長時間ビデオ脳波モニタリング」です。外来で行う脳波検査と比較すると、その情報量は膨大です。脳波をとっているからといって、24時間安静にしている必要はありません。むしろ本を読んだりテレビを観たりして、できるだけ日常に近づけるようにしていただきます。
また実際の発作の場面を記録するために、服用中の抗てんかん薬を減量または中止する場合もあります。

高密度センサー脳波計を用いた脳波モニタリング:脳波データ

周波数解析の一例

高密度センサー脳波計はアメリカで開発され、新生児から成人のてんかんの評価に使われています。
すべての電極が1つにまとまった帽子のようになっています。帽子のようにセンサーを装着したのち、生体からの信号をとらえやすくするために、センサーひとつひとつにゼリーを注入していきます。装着にかかる時間は30分程度、長くても1時間で済みます。
センサーは頭の大きさに合わせて数種類用意してあります。頭部の締め付け感はほとんどなく、また頭皮をこすったり、クリームを使ったりすることがないので不快感はほとんどありません。
一般に記録する電極数が多ければ多いほど、脳のどの部位がてんかんの発生源(焦点)かを推定する精度が高くなります。てんかんの外科手術適応を考える際、正確な焦点診断が非常に大切になります。私たちはこの高密度センサー脳波計を用いて、より詳細なてんかん焦点診断を試みています。
脳の深いところに焦点がある場合、通常の脳波検査ではなかなかてんかん焦点に関する情報をとらえることができないことが多いですが、高密度センサー脳波計で記録し詳細な検討をすることで有用な情報を得られることがあります。

左の脳波(↑)のときの電位マップ
白い部分が最大の電位をもつ。

非発作時の脳波(19チャンネル)

高密度センサー256チャンネルで記録されたスパイク
※実際に記録された位置に合わせて表示してあります。

白い矢印(↑)が推定されたスパイクの発生源


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