頭のかたち外来
2019年4月に開設した赤ちゃんの頭の形についての外来です。主に生後18ヶ月までのこどもを対象としています。
この外来の目的
- 早期に頭の変形が病気(頭蓋骨縫合早期癒合症)であるかを診断し、早期手術を行います。
- 向き癖による位置性頭蓋変形によるヘルメット矯正の希望がある方に、ヘルメット矯正可能かどうか診断をします。なお、ヘルメット矯正を行える条件は、①頭蓋骨縫合早期癒合症でないこと、②首がすわっていることの2点です。頭蓋骨縫合早期癒合症でないことを確認するために、レントゲン撮影が必要となります。
*頭の形をヘルメットを用いないで、形を改善するにはどうすればよいかというご質問の方は当外来を受診するのではなく、かかりつけの小児科医と相談してください。
頭蓋骨縫合早期癒合症
一般的に2500~3500人に1人くらいの割合で発症します。頭蓋が変形し、頭蓋骨に脳が圧迫され、脳の成長発達を妨げる病気です。手術を行い頭蓋を拡大させることで、脳の圧迫を減らし、成長発達を促す必要があります。生後6ヶ月以内の場合、内視鏡下縫合切除術という内視鏡を用いた低侵襲な手術が可能です。また、生後6ヶ月以降の場合は、従来法もしくは骨延長法のどちらかの方法を用いて治療を行います。当院では、内視鏡下縫合切除術、従来法、骨延長法の3つの種類の手術が行えます。
位置性頭蓋変形
病的でない乳幼児の頭蓋骨の歪みの総称です。頭蓋骨の矯正を希望される場合は、頭蓋形状矯正ヘルメット(AHS Japan Corporation)を使用することができます。向き癖などによる病的でない頭蓋の変形でヘルメット矯正を希望される場合は、生後6ヶ月以内に受診していただくことをおすすめします。なお、ヘルメットの調整は株式会社松本義肢製作所の静岡営業所(静岡市)または名古屋営業所(名古屋市)で行います。(当院でヘルメットの調整は行っていません。)