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ホーム  > 園長コラム  > ~「認定こども園めぐみ」の役割~

~「認定こども園めぐみ」の役割~

保育制度の改革で2015年度より、それまでの就学前の児童の施設として保育園、幼稚園等がありましたが、新たに認定こども園ができました。併せて保育を必要とするお子様には各自治体が保護者の就労等で保育の必要度に併せて保育認定をし、1号認定(従来の幼稚園利用の3~5歳児)、2号認定(従来の保育園利用の3~5歳児)、3号認定(従来の保育園利用の0~2歳児)と決められ、認定に応じて保育園、幼稚園、こども園を保護者が選ぶことができるようになっています。幼稚園は1号認定、保育園は2.3号認定、認定こども園は1.2.3号認定のお子様が入園できます。聖隷こども園めぐみはこども園ですので1.2.3号認定のお子さんが入園できるようになっていますが、浜松市の待機児童解消がまず優先等との考えから、今年度は、1号認定のお子様の入園はありません。
その他に、待機児童解消のための小規模保育園の数を増やしたり(量の拡大)、幼稚園、保育園の別なく保育、教育の質を見直す(質の向上:保育所保育指針と幼稚園教育要領の一致の改正)などが打ち出され、聖隷こども園めぐみもその流れの中にあります。
2.3号認定のお子様の保育時間も「保育標準時間と保育短時間」があることもご存知かと思います。これは保護者の方の就労時間等によって決められています。保育標準時間は11時間(7:00~18:00)、保育短時間は8時間(8:30~16:30)となっていますが、あくまでも保護者の方の就労時間等がベースでの保育時間です。
11時間保育するのが標準ではありません。この制度ができる時も保育現場からは「11時間を標準とするのはいかがなものか」と異論もでたと聞いております。(集団保育でのこどもの負担など考えてのこと)
保育現場では、常に子どもの成長発達に合わせた保育、教育をし、もう一方では保護者の就労と子育ての両立の支援をしていかなくてはなりません。この2つのバランスをとりながら現場の保育が行われているのです。
子育ては、社会全体の役割であり、親が、家族が、施設が、企業が、地域が協力していく必要があります。『こどもは社会の宝』なのです。今の日本は先進国といえども、子育てに対しては後進国といわざるをえません。
OECD(経済協力開発機構)によると、各国が子育て支援に当てている予算はフランス3.2%、イギリス3.8%、スウェーデン3.7%、ドイツ2.1%で日本は1%です。GDP比では日本の教育予算は、2015年は最下位(その前2012年まで5年連続で最下位)と発表がありました。また各国では幼児教育の無償化が進んでいますが残念ながら日本はそこまでいっていません。幼い時のきちんとした養護、教育はその子たちが大人になってからの社会に大きく影響することがアメリカでの継続調査(ペリー就学前プロジェクト)でわかってきました。
こども園めぐみでも、こどもの保育、教育は職員の研修をはじめとして保育、教育施設として質を高めていくことは当然ですが、そのためには、保護者の方の就労と子育ての支援も園だけではなく、家族や、企業もいっしょになって支援していく必要があります。
どちらかに偏ってしまうことなく、こども園としての役割を果たしていきたいと思いますので改めてご理解とご協力をお願い申し上げます。