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1年を振り返って

園長 冨永 裕美

吹く風が少しずつ暖かくなり、日の長さや木々の芽吹きなど色々な場面で春の訪れを感じます。早いもので、今年度も残りひと月となりました。今年1年も新型コロナウイルス感染症の見えない脅威に不安を感じながらの毎日だったように思います。ここに来てまん延防止等重点措置の延長も議論されるなど緊張感は続いています。ご家庭にもご協力いただきながら、園としてできる感染対策を続けていき、子どもたちにとって今この時しかない一瞬一瞬を大切にしていく保育の営みを続けていきたいと思っています。保育者全員がマスクをしての保育、子どもたちと一緒に食事もできないといった厳しい状況に不安もありますが、丁寧に言葉がけをしたり、マスクをしていても笑顔を向け、より心を込めた保育ができるようにと心がけてきました。行事の中止や縮小などもありましたが、子どもの成長にとって本当に必要なものは何か、どのように工夫すればよいか検討しながら進めてまいりました。保護者の皆様にはご理解・ご協力をいただけたことに心より感謝いたします。
改めてこの1年を振り返ってみますと、4月に和合せいれいの里内にあるめぐみ保育園との統合により新しい聖隷こども園めぐみがスタートした大きな変化の1年だったと思います。園の規模も大きくなり、新しい出会いが沢山ありました。保護者の皆様にとっては戸惑いもあったのではないかと思いますが、園の生活の中で、子どもたちは日々様々な経験をし、成長してきたことを感じうれしく思います。色々なクラスへ「おはようございます」と会いに行くと、そんな子どもたちの成長の様子を垣間見ることができます。保育者に抱っこされていないと不安で泣いてしまっていた小さな子どもたちが、笑顔で駆け寄ってきてくれたり、トングでボールをつかみ得意そうに見せてくれたりします。大好きな担任の先生の見守りの中、自分たちの安心できる場所がしっかりとできているんですね。安心できる環境の中で日々成長している子どもたちです。幼児クラスにいくと朝の支度を一生懸命取り組む姿があります。保育者に見守られながらも自分でできるという喜びを感じているように思います。支度が終わると友だちのところに駆け寄り、自分の好きな遊びをはじめています。「園長先生見ていてね」と楽しんでいることを一生懸命教えてくれる子どもたちの目はキラキラと輝いています。
聖隷こども園めぐみの教育・保育の目標に一つに「愛されて愛する心を知り、お互いが大切な存在である事を知る」とあります。子どもたちが、周囲の大人から愛され受け入れられ、認められていることを実感しながら過ごす中で、自分がかけがえのない存在であることを感じ、自己肯定感を育んでいくことができるように、保育者として子どもたちとの関りを大切にしていきたい考えています。安心できる関係の中で、子どもたちは少しずつ周囲にも目を向け、友だちの存在を意識し、お互いが大切な存在であることを感じていけるようになってほしいと思っています。1年の締めくくりの3月、子どもたちの心の育ちをしっかりと見極め、保護者の皆さんにお伝えしながら成長を共に喜び合っていきたいと思います。
この3月、くじら組35名の子どもたちが卒園を迎えます。聖隷こども園めぐみで過ごした時間は一人ひとり違いますが、どんな時も神さまが共にいて下さることが子どもたちの力になっていくことを願っています。そしてご家族や周囲の沢山の方の愛情の中で安心して新しい一歩を踏み出していってほしいと思います。
最後になりましたが保護者の皆様には一年間、園の運営にご理解とご協力を頂きましたことを心から感謝申し上げます。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。