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防災の日に寄せて

園長  冨永 裕美
9月に入りましたが、まだまだ暑さの厳しい日が続いていますね。それでも最近では吹く風に涼しさを感じたり、朝夕の過ごしやすさに秋の訪れを感じるようになりました。園内ではヘルパンギーナ、手足口病などの様々な感染症で欠席の園児が見られます。また、新型コロナ感染についても引き続き注意していかなくてはなりませんね。特に季節の変わり目は体調を崩しやすい時期であり、夏の疲れも出てきますので、体調に注意して過ごしていきましょう。
さて本日9月1日は防災の日、園では防災訓練を行いました。大きな地震の発生(南海トラフ巨大地震)を想定し、避難訓練・救急訓練・非常食作りの見学などの内容で行いました。耐震の建物ということで、今回子どもたちはヘルメットや防災頭巾をかぶって3階ホールに集まりました。いつもと違った雰囲気を感じ取っているのか真剣な表情で訓練に参加していました。救急訓練では、職員が骨折したと想定して応急処置を行ったのですが、心配そうに見守っている子どもたちでした。その他にも幼児クラスの子どもたちは、非常持ち出し袋の中に入っているものを紹介してもらったり、給食室が使用できない時に食べる非常食(湯を入れて作ったアルファ米)作りを見学したりもしました。こうした非常時に備えた訓練ですが、子どもたちにとって災害をイメージすることは難しいかもしれませんね。しかし地震や火災の怖さや、訓練の大切さを繰り返し伝えていきたいと思っています。最近でも、日本のあちらこちらで様々な自然災害が起こっています。災害にあわれた方々がたくさんいらっしゃることや、その後も不自由な避難生活をされていること、その中で力いっぱい生きている方々のこと、また自分たちに出来ることはないかなど、子どもたちに伝えていかなくてはいけないことは沢山あります。まだまだ小さい子どもたちですが、日々の生活に感謝し、周囲のことにも目を向けられる人に成長してほしいと願っています。
一方園では子どもたちの安全を確保するために、保育者の動きについても確認をしていきます。職員は声を掛け合い、情報収集を行い、園内の安全点検を行い子どもたちの避難誘導・必要に応じて初期消火等を行います。実際に大きな災害が起きた時のことを考えて行動していかなければなりません。情報を得るにも、電気系統が使えなくなる可能性もあり、保護者の皆様への連絡もままならないかも知れません。また、保護者の皆様もすぐに職場を離れることは難しいかもしれませんね。園では子どもたちの安全を第一に考えてお迎えを待ちます。もしもの場合について様々な状態を考えて日ごろより準備をしていかなくてはならないと考えています。ご家庭でもこうした様々な状態の時の対応について、是非話し合っておいていただけたらと思います。
最後にこの夏の様子を少し紹介します。暑い夏の間、子どもたちは夏ならではの遊びを楽しみました。楽しんできた水遊びもあと少しで終了になりますが最後まで安全に配慮して楽しんでいきたいと思います。また、遊歩道の木陰に行き虫を探し、生き物と触れあう機会もありました。玄関に置かれた飼育ケースのカブトムシも人気ですね。昨年飼育していたカブトムシが生んだ卵がかえり幼虫になりさなぎになり成虫になって1年越しに出てきたカブトムです。その過程を見守ってきた子どもたちも多くいたようです。また、各クラスで夏野菜作りに挑戦してきましたが、収穫、クッキングに繋がっていきました。いつもは少し苦手ななすやピーマンも自分たちが関わることで「すごくおいしいよ」「おかわりあるかな」と食への関心が広がるきっかけになっています。子どもの想像性を育み遊びを豊かにするには、こうした子どもが実際に見て、触れて、感じていくという体験を豊かに積み重ねていくことが大切です。今後も園生活のなかで様々な経験ができるよう、保育者自身の在り方も含め今後も環境を考えていきたいと思います。