園長 冨永 裕美
目にまぶしい新緑がこども園めぐみを包み込み、花壇に咲く色とりどりの花に心も弾むようです。ここ3年間感染の心配が絶えなかった新型コロナウイル感染症も5月8日からは類型がインフルエンザと同等の5類に代わり今後はwithコロナへと社会は変わっていきます。園では今後も必要な感染症対策を続けながらも、少しずつでも普通の日常へと変化していけるよう考えていきたいと思います。保護者の皆様にもご協力をお願いすることが多々あるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
早いもので新年度が始まり、1か月が過ぎました。子どもたちも少しずつ新しい環境に慣れてきているようで園内に響いていた泣き声が、笑顔に変わってきていてうれしく思います。保護者の皆様にとっても、新しい環境の中で過ごすお子さんの様子を心配しながらの毎日だったのではないでしょうか。園での子どもたちの様子や育ちを伝えていくツールとして取り入れたコドモンですが、園の方で送る時間がずれてしまったり、配信出来ていなかったりとご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。お子さんの様子を十分にお伝えできていないこともあったかと思いますが、今後は写真も添えながらより分かりやすい発信をしていきたいと思っています。また送迎の際などに保護者の皆さんと直接お話しする機会も大切にしていきたいと思っていますので、ぜひご家庭での様子等も教えていただき、家庭と園とでお子さんの姿を共有し、成長を共に喜び合っていきましょう。
5月の気持ちの良い気候に、園での生活が少しずつ安心できる場となり、子どもたちの活動も活発になっていくことでしょう。園では乳児クラスの子どもたちも、幼児クラスの子どもたちも園庭や遊歩道、まな広場など戸外で過ごすことが増え、戸外遊びが楽しくなってきました。子どもたちは開放的な中で自然と触れ合い、のびのびと過ごしています。草花を摘んだり、虫を見つけたり、小さな小枝や石ころを大事そうに握りしめていたりもしています。戸外には子どもたちの気持ちをワクワクさせてくれるものがいっぱいです。そばにいる私たち保育者は、子どもたちを見守り、心の動きを読み取り共感し、必要な援助をしたり、環境を整えたりしながら子どもたちが感性豊かに育っていくことを願って関わっていきます。豊かな実体験を通して様々なことに興味関心が広がっていく園での生活を大切にしていきたいと思います。
最後に、先日東京大学教授の遠藤利彦氏(教育心理学者)から、「赤ちゃんの発達とアタッチメント」と題し、乳幼児期におけるアタッチメントの大切さを考えるといった講演を聴きましたので、一部紹介したいと思います。
「近年、心理学や教育学の領域では、人の生涯発達を支える礎として、幼少期における子どもと養育者とのアタッチメントの重要性がクローズアップされています。子どもは容易に怖がったり、不安がる存在で、泣きながら身近な誰かにくっつこうとします。くっつくことで安全感・安心感に浸ろうとします。このくっつきをアタッチメントと言い、一日に何回も繰り返されるあたりまえのことが、いかに確実に安定して経験できるかが、生涯にわたる心身の健康のカギになります。また、アタッチメントとスキンシップは似ているようで全く違うものです。肌が触れ合うことで気持ちがいい、楽しくて仕方なくてもっと遊んでほしいとくっつくというスキンシップに対して、恐い、不安、あるいは子どもの感情が崩れた時に、特定の大人にくっつくことで安心し気持ちを立て直すことができるそのくっつきがアタッチメントです。身近にいる大人は「安全の避難所」としての役割と「安心の基地」としての役割があります。何かあった時には絶対に受け止めてもらえる「安全の避難所」で子どもは気持ちを立て直し、「安心の基地」を拠点に自分から何かやってみたいと思い立つ、その時には絶対に応援してくれるという安心感、この「安心感の輪」を思い切り、また円滑に回れるように支えてあげたいものです。」ご家庭ではお母さんやお父さん、園では担任の先生がお子さんにとって何かというときにくっついて安心できる基地になりますね。子どもたちの人生の土台作りとなる乳幼児期を、家庭と園とで支えていきましょう。
目にまぶしい新緑がこども園めぐみを包み込み、花壇に咲く色とりどりの花に心も弾むようです。ここ3年間感染の心配が絶えなかった新型コロナウイル感染症も5月8日からは類型がインフルエンザと同等の5類に代わり今後はwithコロナへと社会は変わっていきます。園では今後も必要な感染症対策を続けながらも、少しずつでも普通の日常へと変化していけるよう考えていきたいと思います。保護者の皆様にもご協力をお願いすることが多々あるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
早いもので新年度が始まり、1か月が過ぎました。子どもたちも少しずつ新しい環境に慣れてきているようで園内に響いていた泣き声が、笑顔に変わってきていてうれしく思います。保護者の皆様にとっても、新しい環境の中で過ごすお子さんの様子を心配しながらの毎日だったのではないでしょうか。園での子どもたちの様子や育ちを伝えていくツールとして取り入れたコドモンですが、園の方で送る時間がずれてしまったり、配信出来ていなかったりとご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。お子さんの様子を十分にお伝えできていないこともあったかと思いますが、今後は写真も添えながらより分かりやすい発信をしていきたいと思っています。また送迎の際などに保護者の皆さんと直接お話しする機会も大切にしていきたいと思っていますので、ぜひご家庭での様子等も教えていただき、家庭と園とでお子さんの姿を共有し、成長を共に喜び合っていきましょう。
5月の気持ちの良い気候に、園での生活が少しずつ安心できる場となり、子どもたちの活動も活発になっていくことでしょう。園では乳児クラスの子どもたちも、幼児クラスの子どもたちも園庭や遊歩道、まな広場など戸外で過ごすことが増え、戸外遊びが楽しくなってきました。子どもたちは開放的な中で自然と触れ合い、のびのびと過ごしています。草花を摘んだり、虫を見つけたり、小さな小枝や石ころを大事そうに握りしめていたりもしています。戸外には子どもたちの気持ちをワクワクさせてくれるものがいっぱいです。そばにいる私たち保育者は、子どもたちを見守り、心の動きを読み取り共感し、必要な援助をしたり、環境を整えたりしながら子どもたちが感性豊かに育っていくことを願って関わっていきます。豊かな実体験を通して様々なことに興味関心が広がっていく園での生活を大切にしていきたいと思います。
最後に、先日東京大学教授の遠藤利彦氏(教育心理学者)から、「赤ちゃんの発達とアタッチメント」と題し、乳幼児期におけるアタッチメントの大切さを考えるといった講演を聴きましたので、一部紹介したいと思います。
「近年、心理学や教育学の領域では、人の生涯発達を支える礎として、幼少期における子どもと養育者とのアタッチメントの重要性がクローズアップされています。子どもは容易に怖がったり、不安がる存在で、泣きながら身近な誰かにくっつこうとします。くっつくことで安全感・安心感に浸ろうとします。このくっつきをアタッチメントと言い、一日に何回も繰り返されるあたりまえのことが、いかに確実に安定して経験できるかが、生涯にわたる心身の健康のカギになります。また、アタッチメントとスキンシップは似ているようで全く違うものです。肌が触れ合うことで気持ちがいい、楽しくて仕方なくてもっと遊んでほしいとくっつくというスキンシップに対して、恐い、不安、あるいは子どもの感情が崩れた時に、特定の大人にくっつくことで安心し気持ちを立て直すことができるそのくっつきがアタッチメントです。身近にいる大人は「安全の避難所」としての役割と「安心の基地」としての役割があります。何かあった時には絶対に受け止めてもらえる「安全の避難所」で子どもは気持ちを立て直し、「安心の基地」を拠点に自分から何かやってみたいと思い立つ、その時には絶対に応援してくれるという安心感、この「安心感の輪」を思い切り、また円滑に回れるように支えてあげたいものです。」ご家庭ではお母さんやお父さん、園では担任の先生がお子さんにとって何かというときにくっついて安心できる基地になりますね。子どもたちの人生の土台作りとなる乳幼児期を、家庭と園とで支えていきましょう。