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心が動き出す瞬間を大切に

園長  冨永 裕美
6月に入り、いつの間にかあじさいの花も綺麗に色づき始めました。梅雨入りが近づいていますね。季節の変わり目、また新しい生活からの疲れも出やすい時期、園でも急な発熱や嘔吐・下痢を伴う感染症のお子さんが少し出てきています。お子さんの体調の変化に十分留意しながら過ごしていきましょう。また、生活リズムを整え、体調の悪い時には無理をしないようご協力をお願い致します。
新しいクラスでの生活も2ヶ月が過ぎ、安心して過ごせるようになってきた子どもたちは毎日、室内や戸外での遊びを楽しんでいます。各クラスに顔を出すと子どもたちの様々な姿を見ることができます。0歳児ほたる組の子どもたちは、月齢差も大きく日々成長の様子が変わっていきます。初めて寝返りが出来るようになった子ども、ハイハイであちらこちら動き回る子ども、つかまり立ちができお気に入りの場所を見つけた子ども、歩行が始まり歩くこと自体が楽しい様子の子ども、そんな子どもたちの成長の一瞬一瞬に出会えることの喜びを感じます。1歳児めだか組は月齢差による2クラス編成です。どちらのクラスも園の中で1番たくさんの子どもたちがこの4月に入園しました。すっかり笑顔になったお子さんや、まだ泣けてしまう場面が多いお子さんもいます。それでも担任の先生と一緒にいることで安心し、好きな遊びを見つけて遊びだしています。2歳児とんぼ組は月齢差の関係ない2クラス編成となっています。室内ではおままごと、絵本、ブロック、パズルなど好きな遊びのコーナーでじっくりと遊んでいます。おままごとのお皿にごちそうをのせて「はいどうぞ」と渡してくれたり、お人形をおんぶしたり抱っこしたりとお母さんになりきっていたり、お友達と並んで同じ遊びを楽しんでいたりします。幼児クラスになると子どもたちの興味関心の幅はますますぐっと広がっていきます。年齢や発達によっても違ってきますが、自分の好きなことを見つけ集中してじっくり遊ぶ中で、また仲間と一緒に活動する中で「やってみたい」「これは何だろう」という気持ちが生まれてきます。そして、心を動かした事や現象に対して見たり、触れたり、試したり具体的な体験を通して物事の理解を深めていきます。毎日繰り広げられている子どもたちの世界を尊重しながら、そこに関わる大人が子どもの思いを受け止め、丁寧に応答していく事が、学びの基礎となり、子どもの生きる力を育てていくことにつながっていくと考えています。考えたり、試したり、周囲と話し合ったりするプロセスを大切にしていきたいと思います。
先日園の中(3階ホールエントランス)でヤモリを発見しくじら組に届けてもらいました。珍しいお客様に飼育ケースを代わるがわるのぞき込む子どもたち。「トカゲに似ているよ」「手の形が違う」「おなかが赤い」子どもたちの声からいろいろな発見があったのだと感じられます。保育者はさっそくトカゲ・カナヘビ・ヤモリについて写真を準備し始めました。これからくじら組で飼育していくのかまだわかりませんが、飼育ケースの中で飼うためにはエサは何だろうなどいろいろなことを考えていくことになるでしょう。この後の子どもたちの関心がどんなふうに広がっていくのか楽しみにしながら見守っていきたいと思っています。
このように保育者は子どもたちの学びを支える環境を整え、遊びを見守りながら、子どもたちの心が動いた場面を捉えて共感していきたいと思っています。「見てみて」と子どもたちの心が思わず動き出す瞬間を大切にし、ワクワクした毎日をすごしていきたいです。保護者の皆さんにもコドモンの活動の様子にて、こうした子どもたちの心の動き、心の育ち、を発信していきたいと思います。子どもってこんなことに興味を示すんだな、こんな風に物事を感じているんだな、子どもの世界って面白いな等感じていただけたら嬉しいなと思っています。子どもたちの成長過程を皆さんで共有していけたらうれしいです。楽しみにしてくださいね。