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お泊り保育を終えて

園長  冨永 裕美
今年は雨の少ない梅雨でこのまま梅雨明けになってしまうのかと少し心配しています。気温・湿度共に高い日も多くなり熱中症の危険度も増していきます。熱中症アラートをチェックし活動を考えたり、水分補給、適切な室温管理、あわせて換気等に十分注意し熱中症予防、感染症予防に努めていきたいと思います。また、季節の変わり目、疲れもたまりやすい時期でもありますので体調を崩さないように生活リズムを整え、健康に過ごしていくことができるように注意しましょう。
先週、子どもたちが楽しみにしていたプール開きを無事に行う事が出来ました。各クラス交替でプールでの活動を行なっていく予定です。こうして水遊びが出来る環境に感謝し、また安全に十分配慮して、プール・水遊びだけでなく夏ならではの遊びも十分に楽しんでいきたいと思います。
さて先週6月27日(金)・28日(土)の2日間年長くじら組の「お泊り保育」が行われました。「お泊り保育」を前にくじら組には「いぐら」から手紙が届きはじめました。「いぐら」とは子どもたちが大好きな絵本「こんがらがっち」の中に登場する「いるかともぐらがこんがらがってできた生き物」のことです。お泊り保育を前に期待と、少し不安な気持ちとが同居している子どもたちでしたが、この「いぐら」とのやりとりを通してワクワク感が増していったようです。お泊り保育中何度も登場した「いぐら」からの手紙は、担任が子どもたちの興味をもとに仕掛けていったものでしたがお泊り保育の素敵なエッセンスとなって楽しみが広がっていました。お泊り保育1日目最初のプログラムは大型バスにのって出かけた浜松科学館での体験です。プラネタリウム鑑賞では満天の星空が映し出されると自然に拍手と大歓声があがっていました。星座の話や、七夕の話も楽しみました。その後はグループごとに館内を回って色々な体験を楽しみました。遊びながら科学への関心をくすぐるような様々な仕掛けがいっぱいでした。お昼には保護者の皆さんが心を込めて用意してくださったお弁当に大喜びの子どもたちでした。「お泊り保育楽しいね」「科学館また来たいね。」と科学館をたっぷり堪能した子どもたちでした。園に戻ると、おやつのすいかわり、夕飯のカレーとピザ作りと楽しい体験が続きます。この夕食についてのエピソードも紹介します。夕食のメニューを何にしようかと、子どもたちと事前の活動の中で話し合いをして決めていきました。そしてカレーをおいしく作るために各グループごとの隠し味に何か入れようということになりました。「おうちの方にも聞いてみてね。」と家庭も巻き込みながら1グループの隠し味は「りんごとはちみつ」、2グループは「バナナとソース」に決まりました。二つの鍋でそれぞれの隠し味入りカレーが出来上がり、自分たちで作ったカレーをいただきました。カレーを食べ比べ、隠し味を探しながらのたのしい夕食になりました。クッキングをするだけでなく準備の段階からちりばめられた仕掛けは活動をより盛り上げてくれたようでした。食後はホールでサイエンスショー。科学館に行ってきた子どもたちに楽しんでもらおうとお手伝いの職員が空気砲やスライムなどの活動を計画してくれました。その後は園内を「こんがらがっち」の迷路のようにし、グループの仲間とどちらに進むか考えながらゴールを目指しました。そしてゴールをした後には保護者の皆さんに内緒で用意していただいていた手紙が渡されました。自分で一生懸命読んだり、保育者に読んでもらったり、家族の皆さんからの愛情いっぱいの手紙を大事そうに握りしめる子どもたち、くじら組の保育室は温かな空気に包まれました。なんだかおうちが恋しくなった子どもたち、誰かが泣きはじめると連鎖して大泣きになった子どもたちがたくさんいましたが、お風呂で涙も一緒に流してもらい、いつの間にか笑顔が戻っていました。笑って泣いて大忙しの子どもたちでしたが、家族の愛情を改めて感じる瞬間だったように思います。夜もぐっすり眠り、翌朝元気に目覚めると身の回りのことも自分で頑張って取り組んでいました。友達や先生と一緒に過ごすことでつながりを深めたり、離れていてもお互いを思い過ごしたことでいつも家族から大切にされていることを改めて感じたり貴重な経験になったのではないかなと思います。「お泊り保育」を終え、ご家族と再会した子どもたちの表情が何よりそのことを物語っているようでした。たった一日の経験でしたが、子どもたちにとっては大きな自信につながる体験となったように思います。大きくなったことを喜び合いながら、今後も成長を見守っていきたいと思います。
 園では日々の生活そして行事等を通して、それぞれの年齢や発達に合わせたねらいを持って保育を進めています。子どもたちが今どんなことを感じたり気づいたり心が動き出しているのかなと子どもたちをよく見ていき、興味や関心が広がったり、深まったりできるような関りを大切にしていきたいと思っています。新年度が始まり3ヶ月が過ぎ、子どもたちと担任との信頼関係も少しずつ深まってきているように感じます。子どもたちが安心して、のびのびと自分らしさを発揮できるよう見守っていきながら、子どもたちの成長を保護者の皆様と共有していきたいと思っています。園や家庭での様子で何か気になるようなことがありましたら、いつでもお声掛けいただきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。