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ホーム > 特色・取り組み  >  関節センター  >  股関節の病気と治療

股関節の病気と治療


股関節の病気について

変形性股関節症
股関節の軟骨部分が傷んでしまい日常生活に支障をきたす疾患です。わが国では発育性股関節脱臼や臼蓋形成不全に続発することが多く、壮年期から高齢者の女性に多い病気です。働き盛りの年代に発症するのでその治療は慎重に検討されるべきです。
症状は股関節痛、歩行障害、可動域制限です。
治療法は病状に応じて保存療法から手術療法を行います。

関節リウマチ
股関節の潤滑油ともいうべき関節液をつくる滑膜が炎症を起こすことから、痛みや腫れを引き起こすもので、症状が悪化すると骨が変形してしまう場合もあります。治療は、薬や注射を使って、全身的に行うことが重要ですが、関節が壊れてしまうなど症状がひどくなった場合には、人工股関節置換術を行います。

大腿骨頭壊死症
大腿骨頭壊死症の病因はいまだ不明ですが、血流障害が関与しているという説があります。大腿骨頭に占める壊死範囲が広いと、骨頭の圧潰を生じやすく、痛みや歩行障害をきたすようになります。圧潰が進行すると、骨頭が変形して、やがて股関節症にいたる疾患です。千葉大学での研究、臨床の経験を活かし、診断、治療にあたっています。

大腿骨近位部骨折
大腿骨近位部骨折は骨粗鬆症を基礎にした高齢者に頻発する骨折です。我が国の大腿骨近位部骨折の年間発生数は約15万件と報告されており、高齢者の増大に伴い、2030年には年間30万件に達すると推計されています。できる限り早期の手術が推奨されていますが、現在の日本の医療体制では受傷当日に手術を行うことは困難な事が多いです。当センターでは地域医療機関との連携により、高齢者に対する大腿骨頚部・転子部骨折の24時間以内早期手術に取り組んでいます。

ロコモティブシンドローム
運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ、和名:運動器症候群)」といいます。
進行すると介護が必要になるリスクが高くなります。ロコモは筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、もしくは複数に障害が起き、歩行や日常生活に何らかの障害をきたしている状態です。股関節の疾患、骨折もロコモを構成する重要な疾患です。
岸田医師は日本整形外科学会のロコモチャレンジ!推進協議会の委員をしており各種講演会などを積極的に行っています。
ロコモチャレンジ推進協議会内の岸田医師のページです。市民公開講座の情報などが載っています。
https://locomo-joa.jp/supporter/user/TSfiVVSa.html


股関節の手術について

人工股関節置換術
人工股関節置換術とは、傷ついた股関節の損傷面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。人工関節は、金属製のステムとボールとソケット、そしてソケットの内側にはめ込む超高分子ポリエチレン製のライナーでできています。このライナーは、軟骨の役目を果たしているので、ボールをライナーに組み込むことにより、スムーズな関節の動きが得られます。


最小侵襲術による人工股関節置換術(MIS)
治療部位の切開(侵襲)の程度をなるべく小さくし、患者さんの体にかかる負担を軽くする手術手法を、最小侵襲あるいは低侵襲手術といいます。人工関節置換術における最小侵襲手術では筋肉を痛めずにインプラント設置をすることで、患者さんにやさしい手術の実現を図っています。

再置換術について
長期間の人工股関節使用によるゆるみや人工股関節周辺の骨折、度重なる脱臼などによりもう一度人工股関節を入れ替えることを再置換術といいます。2回目の手術になり骨の欠損が甚大であることが多いです。当院では院内倫理委員会の承認のもと、同種骨移植を行い、骨欠損量の多い再置換術に対応しています。

動画:右人工股関節置換術後2日

最小侵襲手術のおかげで、手術後はすぐに歩行訓練が行えます。

※手術後に調子の良い患者さんの一例です。ご本人の了解を得て掲載しています。


動画:右人工股関節置換術後7日

退院前日の歩行状態です。日常生活における生活動作訓練も終わり、翌日に退院するタイミングで撮影しました。

※手術後に調子の良い患者さんの一例です。ご本人の了解を得て掲載しています。



合併症の克服を目指して

感染対策
人工股関節では設置したインプラントが一生、体内に存在することになります。細菌が一旦感染するとその治療は非常に難渋します。
 ・手術用ヘルメットの使用
 ・感染症予防ガイドラインに従った抗生剤プロトコール
 ・手術創管理 ウェットドレッシング
により、当院における人工股関節置換術の感染対策は全国レベルにあると考えています。

人工関節の広場「あなたの町のドクターコラム」(別サイト)でも、感染対策への取り組みについて詳しく説明しています。
こちらからご覧ください。


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