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心臓血管外科


すべての年齢層の、あらゆる心臓・血管疾患の手術を行います


部長:小出 昌秋

当科で治療を行う病気は、生まれつきの心臓病である先天性心疾患、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、大動脈弁や僧帽弁が機能不全に陥る心臓弁膜症、大動脈瘤や急性大動脈解離などの大血管疾患、末梢血管疾患など、手術が必要な心臓や血管の病気すべてであり、出生直後の新生児から、80歳を超えるご高齢の方まで、すべての年齢層の手術を行っています。
手術適応は、循環器科、小児循環器科とともに充分に検討した上で、患者さんにとって最適の時期に最良の治療ができるよう決定しています。
心臓手術は術後の治療も非常に重要であり、術後は、ICU、一般病棟の看護師やリハビリスタッフとともに安全で効果的な管理を実践しており、術後の患者さんが安心して治療を受けることができ、早期に回復していただけるよう心がけています。
心臓病がみつかり手術が必要と言われると誰でも大きな不安にかられるものです。当科では、手術の前から懇切丁寧な説明を心がけており、時間をかけて手術面談を行うことで患者さんやそのご家族の不安を少しでも和らげ、納得のいく治療をうけていただく方針としています。

特色ある診療

先天性心疾患の手術(乳幼児から成人まで)

新生児から成人先天性心臓病まで対象年齢は幅広く、小児循環器科との連携のもと、比較的単純な心奇形から複雑心奇形まですべての疾患をカバーしています。
最近では胎児エコー検査で心臓病がみつかることも少なくなく、生まれる前から治療計画をたてて手術に臨むことも可能となりました。新生児期から段階的に複数回の手術を必要とする複雑心奇形は、タイミングを逃すことなく最適な治療を行うよう心がけています。当院では体外循環(人工心肺)の低侵襲化(負担軽減)に以前から取り組んでおり、軽症~中等症例では輸血量を低減する工夫を、重症例では体外循環の影響を少なくすることにより、術後安定して早期に回復できるよう工夫しています。
最近では、子供の頃に手術をして成人になった方で再手術が必要になることも時にあり、当科ではそのような病気(成人先天性心疾患)の手術も積極的に行っています。成人の手術も多く手がけている当科ならではの治療を行って良好な結果が得られています。

ステントグラフト内挿術(大動脈瘤に対するカテーテル治療)

胸部大動脈瘤(胸部大動脈の壁が膨らんでできたこぶ)や腹部大動脈瘤(腹部大動脈の壁が膨らんでできたこぶ)の治療法の一つに、「ステントグラフト内挿術」があります。
胸部・腹部のいずれの場合も、両側の脚の付け根から動脈にカテーテルを挿入し、動脈瘤の内側にステントグラフト[人工血管(グラフト)に針金状の金属を編んだ金網(ステント)を合わせたもの]を配置し、新しい血流路を確保することにより、動脈瘤を血流から遮断する方法です。
この治療法は、日本ステントグラフト実施基準管理委員会が定める施設基準を満たし、同委員会から実施施設として認定されている医療機関でのみ行うことが可能です。

末梢血管手術

末梢血管外来では、閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル手術やバイパス手術、透析シャント造設手術や透析シャントトラブルに対する手術、下肢静脈瘤に対する日帰り手術等、年間300例前後の手術を行っています。

主な対象疾患

先天性心疾患:生まれつきの心臓病、心奇形
心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、肺動脈狭窄症、動脈管開存症、卵円孔開存症
心房中隔欠損症では最小限の切開で行う小切開手術を行っています。従来の胸の真ん中の切開と異なり、右胸の女性の下着のラインに合わせて数cmの小さな切開から、胸腔鏡を使用した特殊な器械で手術を行っています。術後の回復も早く目立つ傷が残らないので、特に若い女性の患者さんには好評をいただいています。
虚血性心疾患:冠動脈がつまる
心筋梗塞、狭心症、左記合併症
冠動脈バイパス手術は、基本的に人工心肺を使用しない方法(オフポンプバイパス手術:OPCABG)で行っており、2003年以降の実績ではバイパス手術が必要な患者さんのうち約80%弱をOPCABGが占め、全国平均のオフポンプ率60%を大きく上回っています。
バイパスに使用する血管は、可能な限り長持ちする動脈を使用することで、一回の手術で生涯にわたって心臓発作が再発しないよう工夫をしています。
虚血性僧帽弁閉鎖不全症、心筋梗塞後心室中隔穿孔、心筋梗塞後左室自由壁破裂等、心筋梗塞後の重篤な合併症に対する緊急手術も積極的に行っています。
心臓弁膜症:心臓の中の逆流防止弁の機能不全
大動脈弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症
最近ではご高齢の方の手術が増加しており、特に大動脈弁が硬く狭くなる大動脈弁狭窄症で80歳を越えてから手術が必要となる方が少なくありません。
大動脈弁狭窄症の治療は人工弁置換術ですが、当院では2014年より経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)を導入しており、適していると判断した方には、積極的にTAVIをお勧めしています。

僧帽弁閉鎖不全症に対しては95%以上の症例で弁形成術(人工弁を使用せず自分の弁を生かして治す)を行い良好な結果が得られています。また、心臓弁膜症には心房細動を合併することが多く、当科ではそのような患者さんには積極的に心房細動手術(メイズ手術)を行っており、その成功率は80%以上です。
僧帽弁形成術を行う際に可能であれば、右小開胸による小切開手術を行っています。胸の真ん中の切開と異なり、右胸の女性の下着のラインに合わせて数cmの小さな切開から、胸腔鏡を使用した特殊な器械で手術を行っています。術後の回復も早く目立つ傷が残らないので、特に術後はやく社会復帰をしたい方や若い女性の患者さんには好評をいただいています。
末梢血管疾患
閉塞性動脈硬化症、慢性完全閉塞病変
『末梢血管外来』では、閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル手術やバイパス手術、透析シャント造設手術や透析シャントトラブルに対する手術、下肢静脈瘤に対する日帰り手術等、年間300例前後の手術を行っています。
大血管疾患:胸部や腹部の大動脈にこぶができたり、亀裂が入ったりする
胸部大動脈瘤
胸部大動脈瘤は破裂してしまう前に予防的に手術が必要な病気です。
手術法には開胸による人工血管置換術と、カテーテルによる胸部大動脈瘤ステントグラフト手術があります。比較的若く体力のある方にはより確実で実績のある開胸手術を行っています。ご高齢で開胸手術での体力低下が心配な方には、ステントグラフト手術を行っています。

急性大動脈解離
突然発症する急性大動脈解離は突然死してしまうことも多い恐ろしい病気ですが、当院は静岡県西部で最多の症例を緊急受け入れしており、緊急開胸手術、緊急ステントグラフト手術等、24時間態勢で対応しています。

腹部大動脈瘤
腹部大動脈瘤に対する治療には、従来から行われてきた開腹手術とカテーテルによるステントグラフト手術の二つの方法があります。
現在、当院では腹部大動脈瘤の患者さんの約80%が、ステングラフト手術を受けられています。患者さんの年齢や身体の状態によって適切な治療法を選択しています。

専門外来

末梢血管外来

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