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上部消化管外科


患者さんにとって“最善で優しい治療”を、常に追求していきたい


部長:鈴木 一史

当科は、消化管の入り口に近い食道および胃の疾患の治療を行っています。
小さなキズで行う“からだに優しい”内鏡視下手術を積極的に行っており、食道がん手術、胃がん手術のほぼ全例を胸腔鏡や腹腔鏡下手術で行っています。胃がんに関しては、2020年3月からはロボット支援下手術(ダビンチ)を導入しました。
また、少し進んでしまったがんには、手術とあわせて抗がん剤治療や放射線治療を、各科の協力のもと、患者さんの苦痛をできるだけ少なくすることを考えながら行っています。
今後も新しい治療に積極的に取り組み、低侵襲で機能障害のできるだけ少ない手術治療、患者さんそれぞれのQOLを考えた治療を行っていきたいと考えています。

特色ある診療

腹腔鏡下胃切除術

腹腔鏡下手術は、従来施行されてきた開腹手術に比べて、手術創が小さいため術後の離床が早く、術後在院期間が短いとされています。また、カメラやモニターなどの性能が向上したことで開腹手術よりも精緻な手術操作が可能となり、合併症や術中出血量が減少しています。
当科には内視鏡外科技術認定医が3名在籍しており、胃がん切除症例の90%以上を腹腔鏡下手術で施行しています。腹腔鏡手術では対応が難しいとされる術中出血や吻合トラブルに対しても、経験豊富な施設で取り入れられている対応策を積極的に導入することで、安全な手術を行っています。
症例ごとに術式を選択し、胃がん治療の『根治性』と術後の『QOLの向上』の両立を目指した手術を行っています。

ロボット支援下胃切除

©インテュイティブサージカル合同会社

2020年3月からはロボット支援下胃切除を導入しました。従来の腹腔鏡手術では難易度が高く困難な症例にも患者さんの負担の小さな手術を安全に行っています。

腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)

腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS:Laparoscopy and Endoscopy Cooperative Surgery)とは、内視鏡医による内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)と、外科医による腹腔鏡下胃局所手術のハイブリッド手術として、内科と外科の協力で行う手術です。

胸腔鏡下食道切除術

左)開胸手術、右)胸腔鏡手術

2014年より導入し、すべての症例を鏡視下手術で行っています。合併症も少なく、入院期間の短縮にもつながっています。
食道がん治療では化学療法や放射線治療を併用した集学的治療が重要です。集学的治療の遂行のため、安全で合併症の少ない手術を目指しています。

主な対象疾患

主な対象疾患 診療内容
胃がん・食道がん 胃がん・食道がんに対しては、腹腔鏡下胃切除術・胸腔鏡下食道切除術といった鏡視下手術を積極的に行っています。胃切除術にはクリニカルパスを導入しており、術後の入院期間は7~10日程度です。
進行がん症例に対しては、治癒切除を目的とした他臓器合併切除・拡大郭清を含む拡大手術や、放射線・化学療法を併用した集学的治療を行い、治療成績の向上を目指しています。また、手術不能症例や再発症例に対しては、治癒の難しい現状の中で、可能なかぎり在宅での治療が行えるよう、緩和医療科と連携して、症状緩和、在宅中心静脈栄養等による栄養管理、外来通院での化学療法等を行っています。
食道裂孔ヘルニア 内科的治療が奏功しない食道裂孔ヘルニアなどの上部消化管良性疾患に対しても、体の負担の少ない腹腔鏡手術を積極的に行っています。

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