11月 リウマチなんて怖くない/リウマチセンター/認定薬剤師
【特集】その痛み、リウマチかも?? リウマチなんて怖くない
リウマチはどんな病気?
関節リウマチは関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放置しておくと関節が破壊され変形してしまう病気です。症状や進行の程度は人によってさまざまですが、手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
現在、国内に関節リウマチの患者さんは100~120人に1人程度いると言われており、決して特別な病気ではありません。通常「リウマチ」というとお年寄りの病気と思われがちですが、実際は30~50歳代の働き盛りの年代の発病が多いことが分かっています。
現在、国内に関節リウマチの患者さんは100~120人に1人程度いると言われており、決して特別な病気ではありません。通常「リウマチ」というとお年寄りの病気と思われがちですが、実際は30~50歳代の働き盛りの年代の発病が多いことが分かっています。
リウマチはもう怖くない!
以前のリウマチの治療目標は今ある痛みを緩和させ、できる限り関節破壊を遅らせることでした。一方、現在では原因はなお不明ながらも、病気が進行するメカニズムがかなり判明し、生物学的製剤とよばれる抗リウマチ薬も登場しました。治療戦略も進歩し、病気の進行を完全に停止させ、さらには何十年たっても何不自由ない生活を営む、“発症前の生活をすべて取り戻す”ことも現実的に可能な時代に突入しました。ただしこのような治療目標を達成するには、重要なキーワードが2つあります。1つ目は「早期診断・早期治療開始」です。リウマチは一般的に発症早期ほど骨が壊れるのが速く、また治療の効果が出やすいことが分かっています。壊れた骨を再び治すことはできないため、できるだけ早い時期に治療を開始することが非常に重要です。同じリウマチでも人によって関節の痛み、腫れの場所、程度には差があるほか、発症時に採血で異常を認めない方が全体の20%程度いると言われており、リウマチの早期診断は非専門医では困難な場合が少なくありません。
2つ目が「必要十分な治療」です。治療開始後それなりに生活できるレベルに回復したことで満足してしまうと、以前のリウマチの経過通りに関節破壊は徐々に進行してしまうことから、個々に合わせた治療目標を見据えて必要十分な治療をしていく必要があります。
2つ目が「必要十分な治療」です。治療開始後それなりに生活できるレベルに回復したことで満足してしまうと、以前のリウマチの経過通りに関節破壊は徐々に進行してしまうことから、個々に合わせた治療目標を見据えて必要十分な治療をしていく必要があります。
早期からの必要十分な治療を
当院では採血、レントゲンのみではなく、関節超音波検査、関節MRI検査も駆使しながら早期診断・早期治療開始とともに治療目標達成を意識した積極的な治療に努めています。リウマチに関連するさまざまなお悩み、ご質問があれば当科外来にご相談ください。
文責:膠原病リウマチ内科 部長 宮本 俊明
当院では採血、レントゲンのみではなく、関節超音波検査、関節MRI検査も駆使しながら早期診断・早期治療開始とともに治療目標達成を意識した積極的な治療に努めています。リウマチに関連するさまざまなお悩み、ご質問があれば当科外来にご相談ください。
文責:膠原病リウマチ内科 部長 宮本 俊明
【診療科・センター紹介】リウマチセンター
発症前の生活をすべて取り戻してもらうために
関節リウマチは昨今、注射製剤をはじめとした治療薬・治療方針の進歩から、“発症前の生活をすべて取り戻す”といった極めて高い治療目標が達成可能になりました。ただし、薬物治療が進歩した中でも外科的手術を必要とする患者さんも多く、さらにはリハビリや看護ケアを含めたトータルケアも重要です。それらすべてを実現するために、2020年10月に膠原病リウマチ内科・整形外科を中心として、関節リウマチの合併症や薬剤の副作用を熟知したリウマチ専門の薬剤師、看護師、理学・作業療法士から構成される「リウマチセンター」を開設しました。
リウマチに関するお悩みや困りごと、何でも結構ですので、お気兼ねなく膠原病リウマチ内科外来にお越しください。
リウマチに関するお悩みや困りごと、何でも結構ですので、お気兼ねなく膠原病リウマチ内科外来にお越しください。
文責:リウマチセンター長 宮本 俊明(写真前列右から2番目)
【診療を支えるスペシャリスト】認定薬剤師(日本リウマチ財団登録薬剤師)
みなさんの服薬をサポートします!
リウマチ治療の中心は薬物治療です。現在では、早期治療により関節破壊を抑え生活の質を維持することが可能となりました。一方で、安全に薬剤を使用していただくためには副作用に注意する必要があります。
当院では、リウマチ治療を受けられている患者さんとそのご家族の支援のために、「薬剤師外来」を設置しています。この外来では患者さんが安心して治療を受けられるように、お薬の説明やシックデイ(体調の悪い日)の対応方法、健康食品との飲み合わせなどの説明を行い、また、治療に関するご自身の意思決定をサポートします。安心して治療を受けられるように、医師・薬剤師・看護師・作業療法士がチーム一丸となってサポートしていきます。何かありましたら、お気軽にお声かけください。
文責:薬剤部 佐原 百合名・矢部 勝茂(写真上)
文責:薬剤部 佐原 百合名・矢部 勝茂(写真上)
2020年11月号(冊子)
- 表紙・特集 その痛み、リウマチかも?? リウマチなんて怖くない
- インフォメーション
- 診療科・センター紹介 リウマチセンター
- 診療を支えるスペシャリスト 認定薬剤師(日本リウマチ財団登録薬剤師)
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