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ホーム  > 医療技術職  > 眼科検査室  > 視能訓練士の業務内容

視能訓練士の業務内容

眼科検査室では、眼科と眼形成眼窩外科の検査を行っています。
眼科は一般の外来のほかに黄斑外来、緑内障外来、ロービジョン外来など専門性に特化した外来があります。
眼形成眼窩外科は一般の外来と斜視弱視外来があります。
視能訓練士は医師の指示をもとに分担して検査を行っています。それぞれの検査業務内容をご紹介します。

眼科検査

眼科外来の検査

Aモード

患者さんの病状に合わせて、視力検査や眼圧検査、眼底検査、視野検査、色覚検査などを行います。
白内障手術前後にはコントラストグレアにて羞明の程度を測定、スペキュラにて角膜内皮の撮影、フレアセルメーターにて前眼部の炎症の測定を行います。眼内レンズの度数を決定するための眼軸測定では、光学式のOA2000と超音波式のAモードを使用しています。またベリオンにてトーリックレンズ適応かを検査します。

黄斑外来の検査

スペクトラリスOCT

黄斑外来では、主に加齢黄斑変性症の患者さんの検査を行っています。症状の特徴でもある変視や歪視がある患者さんに対してアムスラーチャートやMチャートを行います。
OCTで網膜断層の撮影や網膜血管の撮影(OCTアンギオグラフィ)を行います。
当院のOCTはスペクトラリスOCT・OCT RS3000・SOLIX-OCTの3台があり、疾患や撮影部位に合わせて使い分け、効率よく検査が実施できるよう努めています。また造影剤を使用せず網膜血管の状態を観察できるOCTアンギオグラフィーは最新機種であるSOLIX-OCTで行うことで、検査時間の短縮が可能となっています。

オプトス

網膜の状態を撮影する眼底カメラは3台あります。一般的な散瞳型眼底カメラと無散瞳カメラの他にオプトスを配置しています。オプトスは、一度の撮影で網膜の80%を撮影することができるため、周辺部の剥離や裂孔などの障害をいち早く見つけることができます。
蛍光造影眼底検査(FAG/ICGA)では、オプトスもしくはスペクトラリスHRAを使用し、より詳しく眼底の血管状態を撮影します。なお、スペクトラリスHRAでは眼底造影検査の動画撮影が可能です。

緑内障外来の検査

緑内障外来では眼圧測定・視野検査を行います。
当院では通常の眼圧検査に加え、Corvis眼圧計、ORA眼圧計と複数の機器を取り揃えています。これらは角膜の柔らかさを考慮することで、より正確に眼圧値を計測することができます。
視野検査ではハンフリー視野計とゴールドマン視野計にて測定します。RS3000 OCTにて視神経乳頭周囲の神経線維層の厚みや欠損の定量的評価を行います。視神経線維層の菲薄化は早期緑内障の発見に有用です。

ハンフリー視野計

左:Corvis眼圧計 右:ORA眼圧計

ロービジョン外来の検査

MNREADを用いた読書検査

ロービジョンとは、眼鏡やコンタクトレンズなどを使用しても見えにくい状態のことです。
日常生活場面で不便を感じることに対して、今ある見る力を使って補助具を使用したり工夫したりすることで難しかったことを可能にするためのお手伝いをします。
主には視機能評価(視力・視野HFAエスターマン・MNREADを用いた読書検査)、拡大読器やルーペなどの補助具の選定、視覚障害者手帳についての説明をします。

その他の検査

  • 眼鏡合わせ
単焦点や遠近両用の眼鏡を合わせます。その他に羞明を訴える患者さんに対して遮光眼鏡の選定、眼の位置のずれを補正するプリズム眼鏡の処方、小児に対して弱視眼鏡の処方を行います。

  • ERG、黄斑局所ERG

  • 臨床研究で必要な検査(MP3視野検査、ベジメーター、KATS)

眼形成眼窩外科検査

眼形成外来の検査

甲状腺眼症や眼窩腫瘍、眼窩底骨折などの疾患に対して眼位検査・Hess赤緑試験・両眼単一視検査を行います。
眼球陥凹や眼球突出の症状がある患者さんに対してはヘルテル眼球突出計にて眼球の突出の程度を測定します。
他には涙道閉塞やドライアイの患者さんに対してシルマー試験を行ったり、目のまわりの病変部をフォトスリットにて撮影したりします。

Hess赤緑試験

フォトスリット

斜視弱視外来の検査

斜視や屈折異常(遠視や乱視)は小児の視機能発達に支障をきたします。そのため視力検査・眼位検査・立体視検査・大型弱視鏡検査により視機能評価を行い、屈折矯正眼鏡やプリズム眼鏡の処方、視能訓練を行います。

眼位検査

大型弱視鏡

診療介助

低出生体重児診察の介助

当院は総合周産期母子医療センターに指定されており、集中治療や観察が必要な新生児が入院するNICU(新生児集中治療室)を有しています。
NICUに入院中もしくは退院後間もない低出生体重児に対する眼科診察が、週に1回外来や病棟で行われます。
視能訓練士はレッドカムの撮影と診察介助、未熟児網膜症に対するレーザー治療の介助を行います。

硝子体内注射の介助

治療前の麻酔薬の点眼や処置室への案内などを行います。

治療説明

患者説明

診察にて硝子体内注射や造影検査、手術が決定した患者さんに対して、検査や治療について生活面やスケジュールの詳しい説明を行っています。
患者さんが安心して治療が受けられるように、患者さんに寄り添った情報提供を心がけています

予約取得

診察にて硝子体注射やレーザー治療が決定した患者さんに対して予約の取得を行っています。医師の指示に合わせて患者さんと相談しながら治療の日程を決めていきます。