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test人工心肺

心臓手術をされる患者様の生命を維持する「人工心肺装置」を中心に心臓を保護する心筋保護装置や自己血回収装置などの機器を、臨床工学技士が専門性を活かし操作します。


対象業務

人工心肺装置操作

機器の準備・操作

術野回路準備

カテーテル治療
(TAVI,ステントグラフト等)

体外循環システム

当院では体外循環システムの小型化を行うため1999年から分離型ポンプの採用とステリーシート、ショートコネクタの開発を行いました。その後も低充填の人工肺、動脈フィルタ、分離型コントローラと各メーカとともに共同開発し、各体重別のシステムは、世界で最も優れた低充填量を実現しています。2008年から動脈フィルタ内蔵型人工肺を採用し、さらなる充填量削減を実現しました。充填量を軽減することは、血液希釈の影響、すなわち酸素運搬能をできるだけ下げないこと、浸透圧を下げず水分バランスを適正に保ち体外循環の合併症でもある浮腫や肺への水分の貯留を最小限にします。具体的には術後の人工呼吸器使用期間、ICU滞在期間、入院期間の短縮にもつながると考えます。また、輸血を使用しない無輸血体外循環の可能性が飛躍的に高まります。輸血は感染症やGVHD、小児では高カリウム血症や各種メディエータの影響を受け体外循環開始後の循環不全を起こす可能性があります。それらの影響を本システムを使用することで最小限にする事が可能となります。

2025年8月20日現在
体重〔Kg〕~4~47~1111~1717~3030~
無輸血輸血
充填量
〔ml〕
110115125130275430
人工肺テルモ FX05テルモ FX15
人工肺充填量
〔ml〕
43144
動脈フィルタテルモ FX05テルモ FX15
リザーバテルモ RR10テルモ RR40
メイン回路
サイズ
5/32
inch
3/16inch1/4inch脱血3/8inch
送血 8mm
ポンプヘッド75φ 1/4inch120φ
1/4inch
150φ
1/4inch
120φ
3/8inch
150φ
3/8inch
JMS MIXFLOW
(20ml)
最大流量
〔L/min〕
2.35

人工心肺CEの1日

  • 07:30 人工心肺回路の準備
    人工心肺や心筋保護回路の組み立て、使用する薬剤の準備を行います。

  • 09:20 回路充填
    患者様入室後、回路充填を開始します。清潔野回路もCEが準備を行います。

  • 11:00 人工心肺開始
    患者様入室後、回路充填を開始します。清潔野回路もCEが準備を行います。

  • 14:30 人工心肺終了
    心臓血管外科医・麻酔科医・看護師と協力し、チームで連携を取りながら円滑な離脱を目指します。

  • 15:30 休憩&昼食
    人工心肺終了後、各自交代で休憩を取ります。

  • 15:30 手術終了・ICU移送
    手術終了後、ICUへの移送を行います。

  • 16:00 終業
    通常08:30-17:00勤務ですが人工心肺症例では早番勤務を活用しています。

実績

さらに、世界最小クラスの充填量に加え、RP:reduced priming(脱血側を充填せずバックへ回収)とRAP:retrograde autologous priming(送血カニューレ挿入後、患者様の血液を人工心肺回路に誘導し充填液と置換することで置換した液をバックに回収)を行うことで血液希釈を最小限にする方法に努めています。人工心肺終了後はMUF:Modilfied Ultrafiltrationと言われる技術を使い、人工心肺回路内の血液を5~10分程度で血液が希釈前の状態に近づけるよう操作します。 また、この操作により水分バランスがさらに是正され、肺の血管抵抗が下がり循環動態も安定すると報告されています。
対象(2020年1月~2023年3月までに実施されたRP・RAP症例)とし、小児は心房中隔欠損症(ASD)、心室中隔欠損症(VSD)を,成人では体重30kg以上の症例でIABP、再手術、脳分離、透析患者、緊急手術、有血充填を除外した症例について紹介します。
小児(n=15)中央値
(25%-75%)
最小値最大値
年齢(歳)3.0
(2.5 - 6.0)
1.08.0
身長(cm)97.1
(92.1 - 113.4)
75.3125.0
体重(kg)16.1
(14.0 - 19.5)
9.722.1
体外循環時間(分)103.0
(86.0 - 108.5)
58.0143.0
大動脈遮断時間(分)64.0
(45.0 - 74.0)
27.0105.0

成人(n=41)中央値
(25%-75%)
最小値最大値
年齢(歳)66.0
(57.0 - 69.0)
5183
身長(cm)166.5
(162.0- 173.6)
146.2178.2
体重(kg)63.7
(60.3 - 70.0)
41.885.9
体外循環時間(分)176.0
(161.0 - 194.0)
98284
大動脈遮断時間(分)129.0
(107.0 - 154.0)
46226

小児・成人ともに『最小の血液希釈』での体外循環を提供

実際に臨床使用された充填量の結果を紹介します。
最小で成人では30mL台,小児では50ml台と,ほぼ無希釈で体外循環が可能な症例もみられます。
小児(n=15)中央値
(25%-75%)
最小値最大値
初期充填量(mL)150.0
(140.0 - 240.0)
130270
RP量(mL)30.0
(25.0 - 39.0)
2560
RAP量(mL)50.0
(42.0 - 60.0)
25120
最終初期充填量(mL)80.0
(62.5 - 111.0)
55185

成人(n=41)中央値
(25%-75%)
最小値最大値
初期充填量(mL)430.0
(430.0 - 480.0)
430580
RP量(mL)100.0
(100.0 - 120.0)
80230
RAP量(mL)200.0
(200.0 - 250.0)
100300
最終初期充填量(mL)130.0
(100.0 - 160.0)
30320

体外循環中の『Ht値の維持』

血液希釈の状況を確認するヘマトクリット値の推移を示します。体外循環開始直後の最も希釈される部分で希釈の影響を最小限に軽減しています。