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7月 口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)ってなに?/形成外科



【特集】口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)ってなに?

更新口蓋裂イメージイラスト

口唇口蓋裂は、唇や喉(口蓋:口の天井部分)が生まれつき割れている病気です。母体内環境や遺伝的要因など、いくつかの要因が重なって発症すると言われています。見た目の問題に加え、哺乳や言葉、歯並びに影響が出る場合があります。
治療の流れはほぼ確立されており、適切な時期に治療を受けることで、多くの障害を取り除くことができますが、形成外科・矯正歯科・言語リハビリテーション・耳鼻咽喉科など複数の科が協力して診療にあたる必要があります。形成外科は主に手術を担当しますが、各科ときめの細かい連携を行うことで、より効果的に治療をすすめていくことができます。

口唇口蓋裂治療イメージイラスト


  1. 口唇裂で生まれたあかちゃんは、矯正歯科と相談して術前の矯正(PNAM)を行い鼻の形を整えることで初回の口唇鼻形成術に備えることができます。

  2. 4歳から5歳頃になると言葉の評価を行います。
    もし喉の機能が不十分な場合は、言語リハビリテーションと相談して言葉の練習を行っていきま
    す。しばらく練習しても効果が見られない場合は、形成外科で咽頭弁形成術などの手術を追加で行い、小学校入学時にしっかりとした言語を獲得できるように準備をしていきます。

  3. 5歳から6歳頃に、今後生えてくる永久歯の状態をレントゲンで確認します。矯正歯科と相談し、最適な時期に形成外科で顎裂部(歯ぐき)の骨移植術を行い、将来きれいな歯並びになるように準備をします。

  4. 6歳を過ぎたころから、受け口が強くなり噛み合わせが悪くなることがあります。矯正歯科と相談して矯正装具を使用しますが、それでも十分に矯正できない場合は、高校生以降に形成外科で顎矯正手術を行うように準備をしていきます。

口唇口蓋裂の患者さんの中には、鼻が扁平であったり湾曲したりといった症状が、特に10歳を過ぎてから強く出てくることがあり、成人してからも悩まれていることも少なくありません。単に口唇裂を
治すという治療だけでは、この症状を良くすることはできません。斜鼻を直したり、鼻先を細くしたり、鼻を高くしたり、といった美容外科的なアプローチが必要になります。

文責:形成外科 部長 雑賀 厚臣

【診療科・センター紹介】形成外科

確かな技術でより美しく

形成外科メンバー写真

当科は、口唇口蓋裂治療や乳房再建、頭頸部再建、リンパ浮腫治療に特に力をいれて診療しています。
当院は口唇口蓋裂の診療に必要なすべての科を擁しており、院内で治療を完結させることができるのが、大きな強みです。
また形成外科は美容外科でもあります。当科ではその特徴を十分に活かし、必要に応じて美容外科的な手技も交えながら、単に傷を治すだけではなく、より自信を持って生活ができるようなご提案を心がけています。
リンパ浮腫治療では、医師と理学療法士、看護師がチームとなって複合的理学療法から手術も含めた総合的な治療を行えるように、新たに“リンパケア外来”をスタートしています。

文責:形成外科 部長 雑賀 厚臣(写真前列左)

2021年7月号(冊子)

2021年7月号「白いまど」表紙画像

  • 表紙・特集
  •  口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)ってなに?
  • インフォメーション
  • 診療科・センター紹介
  •  形成外科
  • 診療を支えるスペシャリスト
  •  言語聴覚士

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