グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ

  1. 聖隷浜松病院トップ
  2.  >  Webマガジン「白いまど」
  3.  >  2021年度
  4.  >  12月 がんに克つ!23 がんになっても、将来子どもが欲しい/リプロダクションセンター

12月 がんに克つ!23 がんになっても、将来子どもが欲しい/リプロダクションセンター



【特集】がんに克つ!がんになっても、将来子どもが欲しい

若くてもがんになることがある

がんは高齢者の病気だと思っていませんか。日本では1年に約2万3千人が、0~39歳でがんになっています。そして、当院では1年間に約100人が、0~39歳でがんを発症して受診されています。

高齢者のがんと若年者のがんの違い

高齢者のがんは、女性より男性の方が多いですが、若年者のがんでは男女比がおよそ1対2で、女性に多いことが特徴です。また、高齢者と大きく違うところは、若年者はがんの治療後に子どもをつくる可能性があるということです。
若くしてがんと宣告されると、治療のことや将来のことで頭がいっぱいになってしまいます。しかし、治療中や治療終了後になると、不妊症に対する不安が悩みの上位にあがってきます。そのため、できればがんを治療する前に、治療後に子どもが欲しいかどうか、子どもをつくる可能性があるのかどうかということも考える必要があります。

化学療法や放射線療法で、子どもをつくる機能が低下する可能性がある

近年、がん治療は飛躍的な進歩を遂げ、若くしてがんになっても、長期に生存できることが多くなってきています。しかし、化学療法や放射線療法(腹部~骨盤部)は、女性では卵巣、男性では精巣にダメージを与える可能性があり、治療後に生殖機能(子どもをつくる機能)が低下もしくは失われてしまう可能性があります。

がん治療の前に生殖機能は温存できる可能性がある

がんを治療する前に、女性であれば卵子、胚(受精卵)または卵巣組織、男性であれば精子を凍結保存することで、将来子どもをつくることができる可能性を高めることができます。生殖機能の温存を希望される場合は、まずは、がん治療の担当医(主治医)、外来または病棟の看護師など、相談しやすいスタッフにお声掛けください。当院では、がんの治療と生殖機能の温存を同じ施設内で行うことができるため、がん治療の担当医と連携して、迅速な対応ができます。がんの治療が最優先となるため、温存が難しい場合もありますが、気になる方はいつでもご相談ください。

【診療科・センター紹介】リプロダクションセンター

患者さんのお悩みを専門的な見地から幅広くサポート

当センターには、4つの外来があります。「なかなか妊娠できない」「性交のとき痛みがある」「がん治療を受けることになったが、妊娠できるか心配」「性別に違和感がある」「仕事も夜の生活も元気がでない」など、人には話しづらいお悩みがある方はご相談ください。

1. H・ART外来

不妊の原因の割合は、およそ男女半分ずつです。当院には女性不妊の専門医※1が2名、男性不妊の専門医※1が1名おり、ご夫婦が同時に高度な生殖医療を受けることができます。

2. がん生殖外来

*特集(P1~3)をご覧ください。

3. 性機能・メンズヘルス外来

男性では勃起や射精の問題、女性では挿入困難や性交時の痛みなど、専門医※2によるカウンセリングや治療を行っています。

4. ジェンダー外来

性別に関する悩み(性同一性障害・性別違和)の相談からホルモン補充療法、性別適合手術後のトラブルまで幅広く対応しています。

※1…一般社団法人日本生殖医学会生殖医療専門医
※2…一般社団法人日本性機能学会専門医
文責:リプロダクションセンター センター長 今井 伸(写真中央)

2021年12月号(冊子)

  • 表紙・特集
    がんに克つ!がんになっても、 将来子どもが欲しい
  • インフォメーション
  • 診療科・センター紹介
    リプロダクションセンター
  • 診療を支えるスペシャリスト
    エンブリオロジスト(胚培養士)

PDFファイルをご覧になるためには、AdobeReader® が必要です。パソコンにインストールされていない方は右のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。


PAGETOP