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8月 CKD(慢性腎臓病)を知っていますか?/腎臓内科



【特集】CKD(慢性腎臓病)を 知っていますか?

慢性腎臓病イメージイラスト

CKD(Chronic KidneyDisease: 慢性腎臓病)とは

CKD(慢性腎臓病)は、腎臓の働きが徐々に低下する病気です。
CKDの定義
1、2のどちらか、または両方が3カ月以上続いた状態のことをCKDという
  1. 腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%以下に低下する(GFRが60mL/分/1.73㎡未満)
  2. タンパク尿などの尿異常や画像診断、血液検査、病理検査で腎障害が明らかである
CKDの患者さんは全国に1330万人いると考えられ、新たな国民病ともいわれています。
CKDの患者さんは、糖尿病や高血圧などの合併症を起こしていることが多く、心筋梗塞や脳卒中などの心血管病リスクも高いことが知られています。そのため、早期に病気を見つけ、適切に管理し、CKDの進行を抑えていくことが重要です。特に透析導入患者さんの約4割が糖尿病が原因なので、糖尿病の患者さんは血糖をしっかり管理していくことも重要です。CKD治療の中でも食事療法は特に重要で、栄養士とともに減塩食などの栄養指導を行っています。
また、現在はコロナ禍で一時中断中ですが、月1回、患者さんやご家族を対象とした「腎臓いきいき教室」
を開催し、正しいCKDの知識と治療法、おいしい腎臓病食の普及に努めています。今後コロナ禍が落ち着き次第、再開を考えています。
CKDの初期は、ほとんど症状がなく、健康診断で腎障害を指摘されて来院される患者さんが多いです。そのため、毎年しっかり健康診断を受け、腎臓の機能異常を指摘されたら腎臓内科を受診することをおすすめします。
CKDが徐々に進行すると、浮腫、息切れ、貧血、倦怠感などの症状が現れ、最終的に末期腎不全に至ると透析や腎移植が必要になります。
タンパク尿や血清クレアチニン値が高いなど、腎障害を指摘され心配な方は一度ご相談ください。
CKD教育入院、開始

慢性腎臓病教育入院イメージイラスト

CKDは自覚症状に乏しく放置しがちです。また、CKDの進行を抑えるには、生活の管理、食生活の改善などが重要です。そこで2021年度から、腎機能や合併症の精査を行いつつ、慢性腎臓病の勉強をしていただく3泊4日の「CKD教育入院」を始めました。病気の初期段階で勉強していただくことが重要であり、医師・看護師・栄養士・薬剤師によるチームでさまざまな指導を行っています。

文責:腎臓内科 部長 三﨑 太郎

【診療科・センター紹介】腎臓内科

多職種チームで地域医療に貢献

腎臓内科メンバー写真

腎臓内科では、慢性糸球体腎炎(IgA腎症など)、ネフローゼ症候群、CKD(Chronic Kidney Disease: 慢性腎臓病)、急性腎障害、電解質異常などの腎疾患の診療や透析導入・維持透析の管理を行っています。腎疾患はさまざまな合併症を起こすことが多いため、患者さんに合った全身管理を行い、エビデンス(科学的に正しいと認められた事実)に基づいた診療を心がけています。また、エビデンスを発信していくことも重要と考え、臨床研究にも積極的に取り組んでいます。病気と長くつきあっていく患者さんが多く、毎日の生活管理が大切となります
ので、医師・看護師・栄養士・薬剤師・臨床工学技士などの多職種チームで患者さんの診療にあたっています。

文責:腎臓内科 部長 三﨑 太郎(写真前列中央)

2021年8月号(冊子)

2021年8月号「白いまど」表紙画像

  • 表紙・特集
  •   CKD(慢性腎臓病)を 知っていますか?
  • インフォメーション
  • 診療科・センター紹介
  •   腎臓内科
  • 診療を支えるスペシャリスト
  •   管理栄養士(腎臓病療養指導士)

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