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8月 がんに克つ!35 がん治療を支え、導く 「支持医療」/支持医療科/理学療法士



【特集】がんに克つ!35 がん治療を支え、導く「支持医療」

社会保障が充実し、私たちは少しずつ長生きできるようになりました。しかし、患者さんの不安は軽減したでしょうか?残念ですが、答えは『No』です。人は苦難に直面すると迷い、不安を感じるからです。でもご安心ください。支持医療は、がん治療に臨む患者さんや治療を終えたサバイバーの方々を広くサポートいたします。

しびれの軽減

がん治療の合併症に術後の神経痛や薬物療法に伴うしびれがあります。四肢のしびれは日常生活に影響し、運動量が低下しやすくなります。しかし、運動や筋力を保つことは、予定通り治療を続け、心地よく生活する上で重要です。当院では理学および作業療法士が運動療法に取り組んでいます。

抗がん薬投与のサポート

がん薬物療法が進歩し、医薬品が増えました。点滴する薬剤では回数が増えると注射しづらくなります。患者さんの負担が増えることのないよう安全な医療機器(ポート)を案内し、必要に応じて処置いたします。

皮膚トラブルの対処

がん治療では、皮膚がダメージを受けたり、爪の周りに炎症が起きて痛みを伴うことがあります。きれいに洗い、テーピングで処置すると痛みは軽減し、日常生活に対する影響は少なくなります。

かつて、アフガニスタンへ渡った中村 哲先生は、“求められていながら、誰も行く医師がいない場所があれば、そこへゆく。なすべきことを誰もなさなければ、それをやる。”と仰いました。中村先生は、私ども医療者に対して「いま取り組むことは何か?」を問いかけます。この答えの1つが、支持医療ではないかと私は考えています。いつでもご相談ください。

文責:支持医療科 部長 平川 聡史

【診療科・センター紹介】支持医療科

誰もいない場所で、なすべきことをやる

がん治療の進歩は目覚ましく、新たな選択肢が増えることは、患者さんにとって福音です。しかし、治療の選択は患者さんに委ねられています。また、副作用に耐えつつ病院に通い、時には合併症への対処も求められます。本来、病気を治すために病院にかかりますが、医療によって心身ともに消耗し、社会的に弱い立場に置かれることもあります。この課題や不安を患者さん・ご家族とともに一緒に考え、軽減することが支持医療であり、支持医療科が果たす役割です。
支持医療は各スタッフが患者さん・ご家族へ提供するものです。受付・医療クラークとともに看護師をはじめとする専門職が連携し、患者さんにお話を伺いながら課題に対処しておりますので、気軽にお声がけください。医師も相談できる場所におりますので、どうぞ安心して「支持医療外来」に訪れてください。

文責:支持医療科 部長 平川 聡史(写真後列左)

【診療を支えるスペシャリスト】理学療法士

がん治療を成功させるには、手術や抗がん剤といった「がんを叩く治療」だけでなく、副作用や合併症を予防・軽減する「支持医療(守りの治療)」が欠かせません。私たち理学療法士は、治療に伴う体力低下を防ぐための運動療法やご自宅での自主トレーニングの指導、手足のしびれ・むくみに対する専門的ケアなどを通じて、患者さんが「動ける体」を維持あるいは回復されるように治療中から治療後まで全力でサポートいたします。
医師や他職種と連携しながら、抗がん治療による身体へのダメージをできる限り少なくする方法を考えるだけではなく、抗がん治療が終わった後も続く症状にも寄り添いながら、患者さんが日常生活の質を維持し、自分らしく前向きに生きていかれるように心の支えになれればと思っています。

文責:リハビリテーション部 理学療法士 川野 清香(写真右)

2026年8月号(冊子)

  • 表紙・特集
    がんに克つ!35 がん治療を支え、導く「支持医療」
  • インフォメーション
  • 診療科・センター紹介
    支持医療科
  • 診療を支えるスペシャリスト
    理学療法士

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