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トルエン取扱い者の尿中馬尿酸検査では、どのようなことに注意したらよいですか?


作業中のトルエンばく露が少なくても、いくつかの条件が重なりますと尿中馬尿酸濃度は高い値となってしまいます。これにより必要のない再検査や第2次健康診断の対象になってしまいますので、以下の事項に留意して健康診断を受ける必要があります。

1 安息香酸を含む飲食物の制限
トルエンの代謝物である尿中馬尿酸検査については、下表に示すとおり飲食物に含まれる安息香酸も同様に馬尿酸として尿に排泄されるため、少なくとも採尿当日は、安息香酸を含む飲食物の制限が必要になります。特に炭酸系の清涼飲料水やいちごなどは検査結果に大きく影響しますので、摂取を控える必要があります。
表7 飲食物と尿中馬尿酸値への影響
品 目 クレアチニン
補正前g/l
クレアチニン
補正前g/l
缶コーヒー 200ml 0.06 0.04
オロナミンC 120ml 0.19 0.1
赤まむし 100ml 0.38 0.15
ペプシコーラ 500ml 1.61 0.53
パック牛乳 200ml 0.22 0.06
桃ゼリー 150g 0.29 0.18
いちご 中7個 2.54 0.71
みかん 2個 0.19 0.09
ピザ 300g 0.4 0.15

注)健常者が早朝尿を排尿後、直ちに一飲食物のみ摂取し、2時間後の尿中馬尿酸値 (提供:聖隷労働衛生コンサルタント事務所)

2 採尿2時間前の排尿
尿の濃縮を避けるために、採尿 2時間前に一旦排尿して、作業終了後の尿を採取することが重要です。